トヨタ・カムリ／ビスタ･･･曲線美がたまらない！ フェンダー美人なクルマ特集

タイヤを覆うフェンダーは、クルマのエクステリアデザインを決める大事な要素。今回の特集では、フェンダーのデザインが印象的なクルマを、日本車を中心に紹介します。

1982年春、2代目カリーナの兄弟車だったセリカ カムリの後継モデルとして登場したカムリ。セリカの名が外れ単にカムリと名乗った新型は、カリーナやコロナ、マークII三兄弟の中間に位置する4ドアセダンで、ひと月遅れて双子車のビスタが誕生した。

6ライトウィンドウを持つルーミーなボディーに、トヨタ車として初めてエンジン横置きのFFを採用した合理的な設計で、トヨタ車では珍しいリアフェンダーが車輪にかぶさったデザインと相まってフランス車的な印象だった。同年夏に5ドアハッチバックをビスタのみに追加。1981年の東京モーターショーにF120の名で出展されたモデルを市販化したものだが、同時にパワートレインの選択肢を拡大。当初からの1.8リッター直4エンジン＋5MTに加えて2リッターと4ATが用意された。

その後も改良と車種追加を重ねていったが、いまひとつ地味な存在だったため、1986年のフルモデルチェンジでコンセプトを変更。世間の“ハイソカー”ブームに合わせてFF版マークIIのようなキャラクターとなり、初代が持っていた合理的な実用サルーンの雰囲気はなくなっていった。

[ガズー編集部]