第6話 スズキ・ジムニー・・・あのクルマの“初代”特集
長年にわたってつくられている、誰もが知っているあのクルマ。最近車名が復活した、名車といわれるあのクルマ。今回は、そんな有名どころの“初代モデル”を紹介します。
スズキ・ジムニー
頑丈なラダーフレームに前後リーフリジッドのサスペンション、パートタイム4WD機構といった特徴を備えた、ジープに代表されるオフロード4WDを忠実に軽規格にスケールダウンしたモデル。軽商用車メーカーだったホープ自動車が開発し、1968年から少量生産されたホープスターON360の製造権を譲り受けたスズキが1970年に市販化した。
可倒式のウインドスクリーンを持つ、ほろ型オープンボディーに、軽トラックのキャリイ用を改良した空冷2ストローク2気筒356ccエンジンを搭載。副変速機付きの4段MTを介して16インチのラグタイヤを駆動した。絶対的なパワーは小さいものの、小柄で軽量な車体を武器に、既存の4WD車では立ち往生してしまうような砂地や泥濘(でいねい)地でも高い踏破性を発揮。またウインチなどを駆動するPTO(動力取り出し装置)もオプション設定されており、小粒ながら一貫して本格派のオフロード4WDだった。
1972年にはマイナーチェンジを実施し、エンジンを水冷化。メタルトップおよびドアを備え、標準的なトレッドパターンの15インチタイヤを履いたジムニーバンも追加設定された。オフローダーとしての実力の高さに加え、軽ゆえの手ごろな価格と維持費の安さもあって高い評価と人気を獲得し、市場に確たるポジションを築いた。
[ガズー編集部]
あのクルマの“初代”特集
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