【連載全14話】第2話 DKWモンツァ・・・軽さが走りに生きている! FRPボディーの名車特集

金属でできた製品というイメージが強い自動車ですが、なかには軽量化の観点から樹脂製のボディーを持つものも存在します。今回は、そのうちFRP(繊維強化プラスチック)をまとうモデルをピックアップ。週替わりで紹介します。

DKWモンツァ

アウディのルーツのひとつとなるメーカーであるDKW。1920年代に2ストロークエンジン搭載の二輪車の製造を開始し、次いで、2ストロークエンジンで前輪を駆動する小型四輪車に手を広げ、1960年代までブランドが存続した。そのDKW初にして唯一の本格的なスポーツカーが、1956年に登場したモンツァである。

2ストローク直列3気筒エンジンのバランスおよびスムーズネスは、4ストローク直列6気筒エンジンに匹敵するというDKWの主張を意味する3=6、またはゾンダークラッセと呼ばれるFFの小型実用車のシャシーに、軽量で空力特性に優れたFRP製の2座ボディーを架装。最高出力38PSを発生する水冷2ストローク3気筒903ccエンジンで4段MTを介して前輪を駆動し、車重780kgの車体を最高速度135km/hまで引っ張った。

ちなみに同名異車が複数台存在するモンツァという車名は、同車が歴史あるイタリアのモンツァサーキットで5つの国際速度記録を樹立したことにちなんで命名された。1958年までつくられたが、総生産台数は70~80台、あるいは230~240台と諸説あり、定かではない。

[GAZOO編集部]

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