【連載全14話】第11話 アルファ・ロメオSZ/RZ・・・軽さが走りに生きている! FRPボディーの名車特集

金属でできた製品というイメージが強い自動車ですが、なかには軽量化の観点から樹脂製のボディーを持つものも存在します。今回は、そのうちFRP(繊維強化プラスチック)をまとうモデルをピックアップ。週替わりで紹介します。

アルファ・ロメオSZ/RZ

1989年のジュネーブモーターショーにカロッツェリア・ザガートが出展したコンセプトカー、ES-30(Experimental Sportscar 3.0 literの略)のデザインをベースとして、同年にアルファ・ロメオが市販化したモデル。SZとはSprint Zagatoの頭文字であり、1960年代にザガート製ボディーを架装したアルファ・ロメオが冠していた名称を復活させたのである。

2510mmのホイールベースもそのままに、アルファ・ロメオ75のものを流用したプラットフォームに、アグレッシブなデザインのFRP製ボディー(ルーフのみアルミ製)の2座クーペボディーを架装。パワーユニットは75にも積まれていた3リッターV6 SOHCを最高出力210PSにまでチューンして搭載。ドライブトレインも75と同様に、デフの直前に5段MTを置くトランスアクスル方式で後輪を駆動した。車重は1260kgで、メーカー公表のパフォーマンスは最高速度245km/h、0-100km/h加速7秒だった。

1992年にはルーフを取り去りオープン化したRZ(Roadster Zagato)を追加。製造はザガートの工場で行われ、1993年に生産終了するまでにSZ、RZ合わせて1000台弱がラインオフした。ちなみにSZ/RZを最後にアルファ・ロメオのラインナップからFRモデルはいったん消えたが、14年後に復活したFRモデルである8Cコンペティツィオーネと、そのオープントップバージョンは、SZ/RZと同じスペシャルな2座クーペ/スパイダーだった。

[GAZOO編集部]

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