【連載全16話】第7話 ダイハツ・フェローMAX・・・日本生まれのFF車特集

現在、エンジンを搭載するクルマではFF(フロントエンジン・フロントドライブ)という駆動方式が主流です。では、これまでどんなモデルがあったでしょうか? 自動車史に名を残すFFの日本車を週替わりで紹介します。

ダイハツ・フェローMAX

1966年にダイハツ初の軽乗用車として誕生したフェロー。オーソドックスなFRの3ボックスセダンだったが、MAXのサブネームを加えて1970年4月に登場した2代目は、新たに軽市場のリーダーとなっていたホンダN360と同様の2ボックスボディーのFFに転換していた。

前輪を駆動する水冷2ストローク並列2気筒356ccエンジンは基本的に先代から引き継いだものだが、チューンを高め、シングルキャブ仕様としては当時の軽最強の最高出力33PS(グロス値、以下同様)を発生。3カ月後に追加された高性能グレードのSSに積まれたツインキャブ仕様では、360cc規格の軽では唯一となる40PSの大台に達した。1971年には当時の軽市場を席巻していた高性能化・高級化の波に乗って、ルーフを低めてBピラーを取り去った、軽初となる2ドアハードトップを追加設定した。

そのブームがやや沈静化した翌1972年にはファミリー需要に向けた4ドアモデルをラインナップし、同時に排ガス対策としてエンジンをデチューン。その後は軽市場の縮小を背景にツインキャブ仕様を廃止するなど車種を整理し、1976年には、軽規格が550ccに拡大されたのを受けてエンジンを4ストロークの547cc直2 SOHCに換装してハードトップを廃止。1977年には新規格に合わせてボディーを拡大、MAXクオーレに改名して1980年まで生き延びた。

[GAZOO編集部]

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