【連載全16話】第15話 日産ブルーバード マキシマ・・・日本生まれのFF車特集

現在、エンジンを搭載するクルマではFF(フロントエンジン・フロントドライブ)という駆動方式が主流です。では、これまでどんなモデルがあったでしょうか? 自動車史に名を残すFFの日本車を週替わりで紹介します。

日産ブルーバード マキシマ

日本初の量産小型車だった戦前のダットサンからの系統を受け継ぐ、日産を代表するモデルだったブルーバード。1983年に登場した7代目のU11型は、見た目こそ成功した先代910型とそっくりだったものの、中身はコンベンショナルなFRからエンジン横置きFFへと転換していた。翌1984年、シリーズに加えられた派生モデルがブルーバード マキシマである。

そもそもブルーバードには、4代目610型と5代目810型の時代にはノーズを延ばして直6エンジンを積んだ上級シリーズが存在していた。6代目910型は直4エンジン搭載車のみとなったものの、北米輸出用には引き続き直6エンジン搭載のロングノーズ版が“マキシマ”の名で用意されていた。それがU11型へのモデルチェンジに際して2代目マキシマとなったのだが、基本的に同じモデルがブルーバード マキシマ(PU11型)の名で国内市場にも登場したのだ。

ボディーは4気筒版と同じく4ドアセダンと4ドアハードトップ(写真)の2種で、2550mmのホイールベースは不変だがノーズを90mm延長。そこに横置きされ前輪を駆動するパワーユニットは、最高出力170PS(グロス)を発生する2リッターV6 SOHCターボのVG20ET型。ちなみにV6エンジン搭載のFF車は日本車では初だった。

1986年にマイナーチェンジを実施し、115PS(ネット)の自然吸気ユニット搭載車を追加。1987年に4気筒版のブルーバードはフルモデルチェンジされるが、V6搭載のブルーバード マキシマは継続販売。翌1988年に3ナンバーサイズのボディーに3リッターV6エンジンを積むマキシマ(J30型)が登場し、ブルーバードから独立した。

[GAZOO編集部]

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