ホンダNSX…リトラクタブルヘッドランプのクルマ特集

パタパタとまばたきするようなアクションが印象的だった、リトラクタブルヘッドランプのクルマたち。その中から、記憶に残る国産車を紹介します。

ホンダNSX

それまでフェラーリやランボルギーニなどの独壇場だった、ミドシップのスーパースポーツの世界に、日本車として初めて斬り込んだ野心作で、1990年にデビュー。トランクにゴルフバッグがおさまる実用性と日本車ならではの高い信頼性を備えながら、世界トップレベルの動力性能と操縦性を誇り、フェラーリのクルマづくりにも影響を与えた。

市販車としては類を見なかったオールアルミ製のモノコックボディーに、VTEC仕様の3リッターV6 DOHC 24バルブエンジンを横向きでミドシップ。5段MTまたは4段ATを介して後輪を駆動し、前者は自動車専門誌のテストにおいて、0-400m加速=13.6秒、0-100km/h加速=5.6秒というハイパフォーマンスを記録した。

ボディーを軽量化し走行性能を高めたタイプRやTバールーフを採用したタイプTなどの追加設定、エンジンの3.2リッター化などの改良を重ねた後、2001年にエクステリアを中心に大掛かりなマイナーチェンジを実施。スーパーカーらしさの象徴のひとつだったリトラクタブルヘッドライトは、空力性能の向上とフロントオーバーハングの軽量化を理由に固定式に変更された。その後も2005年まで16年にわたって造り続けられた。

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road