【連載全12話】第9話 オートザムAZ-1・・・個性的なドアのクルマ特集

「前開き」に「跳ね上げ式」、なかには「上下スライド式」なんてクルマも……。今回は、ドアの開閉方式が個性のひとつとなっている世界の名車を週替わりで紹介します。

オートザムAZ-1

この連載の前回で紹介したトヨタ・セラと同様、好況だったバブル期ならではの企画といえるモデル。この時期、前後して3台の本格派軽スポーツが誕生した。トップバッターは1991年にデビューしたミドシップオープンのホンダ・ビート、次いで正統派FRオープンのスズキ・カプチーノ、そして翌1992年にマツダがオートザムブランドからリリースしたミドシップクーペのAZ-1。それぞれが強い個性を放っていたが、もっともレーシングカーに近い成り立ちを持っていたのがAZ-1である。

ボディーはスチール製フレームに樹脂製パネルを貼ったスケルトンモノコックと呼ばれる構造。低い車高と高いサイドシルを前提とした乗降性を考慮して、ドアはルーフ部分もガラス製のガルウイングを採用した。これは国産量産車では唯一であると同時に、世界最小のガルウイングドア採用例だった。

当時マツダは軽自動車の完全な自社開発は行っておらず、軽乗用車のキャロルはスズキ・アルトのプラットフォームにマツダ独自のボディーを載せていた。AZ-1も車体はマツダが開発したものだが、ミドシップされる直3 DOHC 660ccターボユニットと5段MTはスズキ・アルトワークスから流用。サスペンションもアルトワークスのフロント用を前後に用いていた。1993年1月にはOEM供給によるスズキ・キャラも登場したが、その特殊性や、バブル崩壊による不況などから販売は低迷し、1994年には生産終了となった。キャラを含めての生産台数は4400台ほどといわれている。

[GAZOO編集部]

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