【連載全17話】第8話 オールズモビルF-85ジェットファイア・・・パワフル&ゴージャス! V8エンジン搭載車

排気量のダウンサイジングが進むなか、徐々に数が減りつつあるV8エンジン搭載車。今回は、かつて輝きを放った国内外のV8モデルをピックアップし、週替わりで紹介します。

オールズモビルF-85ジェットファイア

GM(ゼネラルモーターズ)ではキャデラックに次ぐ高級ブランドであるビュイックから、1961年に部門初のコンパクトカーとして登場したビュイック・スペシャル。新開発された90度V型8気筒OHVエンジンは3.5リッターとコンパクトモデルらしいサイズだったが、ビュイックだけに、総アルミ製という米車では珍しい高級なスペックだった。このエンジンは、今はなきオールズモビルの高級コンパクトであるF-85にもオプション設定され、翌1962年にはそのF-85をべースにさらに意欲的なモデルがデビューした。

その名も、F-85ジェットファイア。高性能版であろうことが一目瞭然のいかにもアメリカ的なネーミングだが、この名称はこけおどしではなく根拠があった。航空エンジンで発達したターボチャージャーを導入した、世界初のガソリンターボエンジン搭載市販車だったのである。総アルミ製3.5リッターV8にギャレット(現ハネウェル)製のターボチャージャーを装着した、その名も“ターボロケット”エンジンは最高出力215HP、最大トルク41.5kgf・m(いずれもSAEグロス)を発生。自然吸気版が155HP、29.0kgf・mだったから、それぞれ4割前後増強されていたのだった。

その高性能は世に認められたが、メンテナンスの手間などもあって生産台数は2年間で9607台にとどまった。また、ベースとなったアルミ製V8エンジンも製造コストが高く、当時の不凍液とアルミの相性に起因するラジエーターの目詰まりなどの問題もあって1963年には生産終了となってしまう。しかし、翌1964年に一部の生産設備とともに製造権がイギリスのローバー(後にBL)に売却されると、初代レンジローバーなどさまざまなモデルに搭載される。その後も排気量を3.9リッター、4.2リッター、4.6リッターへと徐々に拡大、改良を加えながら最終的に誕生から40年以上を経た2004年まで使われたのだった。

[GAZOO編集部]

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