ランチア・ストラトス…WRC参戦マシンのベース車特集

ラリーの最高峰であるWRC(世界ラリー選手権)において、トヨタはこれまでセリカやカローラ、ヤリスで戦ってきました。今回は、さまざまなWRC参戦マシンの中から、ラリー史に名を残す代表車種をピックアップ。そのベースモデルを週替わりで紹介します。

ランチア・ストラトス

WRCでの勝利を目的に生まれたマシン。量産車をベースにするのではなく、堅牢(けんろう)なシャシーに高性能エンジンをおさめ、高度な運動性能を有し、高い信頼性と整備性を備えた、「ラリーに特化した競技車両を量産する」というコンセプトを具体化したモデルである。

俊敏なハンドリングを追求して定められた2180mmという短いホイールベースのシャシーはコックピット部分がモノコックで、前後に強固なスチールフレームを持つ構造。エンジンは低中速域を重視したチューンで、最高出力190psを発生するディーノ246GT用の2.4リッターV6 DOHCをミドシップ。前衛的なスタイリングはベルトーネのチーフスタイリストだったマルチェロ・ガンディーニによるもので、生産もベルトーネが担当した。

1974年に市販され、グループ4のホモロゲーションを取得してWRCに参戦開始。高い戦闘力を発揮し、デビュー戦となったサンレモを含め3勝を挙げてメイクスタイトルを獲得。その後1976年までWRC 3連覇という偉業を成し遂げた。

[ガズー編集部]