【懐かし自動車ダイアリー】2003年(平成15年)~クルマで振り返るちょっと懐かしい日本

スズキ・ツイン
スズキ・ツイン

2003年(平成15年)| 自動車 ~ ハイブリッド車が進化し、環境技術が多様化

スズキが1月に発売したツインは、軽自動車規格の中でも異例の小ささで全長はわずか2735mm。2人乗りで最小限の簡素な装備を持つ。ガソリン車とハイブリッド車があり、ハイブリッドの燃費は10・15モードで34.0km/リッターだった。環境問題が注目される中での振り切ったコンセプトのモデルだったが、人気を得ることはできなかった。

元祖ハイブリッドカーのトヨタ・プリウスがモデルチェンジを受けて2代目に。ボディータイプはセダンから5ドアハッチバックに変更され、サイズも拡大した。10・15モード燃費は35.5km/リッターに向上。このモデルは北米でも大人気となり、レオナルド・ディカプリオなどのハリウッドスターが乗ったことで最新の環境車として認知されることになった。

ホンダはインスパイアのV6エンジンに片バンク3気筒を休止させる可変シリンダー機構を搭載。エンジン車の環境性能向上を目指した。インスパイアには世界初の追突軽減ブレーキCMSも採用されている。トヨタは世界初となる後退駐車支援システムのインテリジェントパーキングアシストをプリウスに搭載した。

日本車の海外生産増加の影響で、逆輸入車が次々に登場。ホンダはカナダ生産のMDXとアメリカ生産のエレメントを、トヨタはイギリス生産のアベンシスを日本で発売した。ラインナップ拡充を図ったが広い支持は得られず、いずれも販売成績は伸び悩んだ。

  • トヨタ・プリウス
    トヨタ・プリウス
  • ホンダ・インスパイア
    ホンダ・インスパイア
  • ホンダMDX
    ホンダMDX
  • ホンダ・エレメント
    ホンダ・エレメント
  • トヨタ・アベンシス
    トヨタ・アベンシス

2003年(平成15年)| 世相と文化 ~ オレオレ詐欺、SARS、『冬のソナタ』が流行

イラク、イラン、北朝鮮を悪の枢軸と位置づけテロ支援国家として非難していたアメリカのブッシュ大統領は、イラクのサダム・フセイン大統領に国外退去を要求。ドイツ、ロシア、中国などは反対したが、3月にイギリスなどとともにイラクに侵攻し、フセイン大統領を拘束した。イラクが大量破壊兵器を保有していることが開戦理由とされたが、占領後に捜索しても発見されなかった。

日本ではイラクでの支援活動を可能にするイラク復興支援特別措置法が7月に成立。非戦闘地域に限って自衛隊の派遣が行われることになる。11月にイラク駐在の日本人外交官2人が銃撃を受けて殺害される事件が発生した。

身内を装って電話をかけ、口座に現金を振り込ませる詐欺事件が増加。高齢者に対して「オレ、オレ」などと呼びかけて孫だと偽ったことからオレオレ詐欺と呼ばれたが、現在では振り込め詐欺に改称されている。

2002年11月に中国南部や香港を中心に新型肺炎のSARSが発生。感染者は1万人に満たないが致死率は10%ほどに達した。アウトブレイクは国外にも広がり、カナダでは257人の感染者を出す。WHOは7月に封じ込め成功を宣言するが、世界規模で拡大するウイルス性感染症は新たなリスクとなった。

4月に六本木ヒルズがオープン。韓国ドラマ『冬のソナタ』が放映されてヨン様ブームに。SMAP『世界に一つだけの花』が大ヒット。ベストセラーは養老孟司『バカの壁』と、難病恋愛小説の片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』。

プレイバック2003年(平成15年)

★アカデミー賞
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
★日本アカデミー賞
『壬生義士伝』
★NHK朝ドラ/大河ドラマ
『こころ』『てるてる家族』/『武蔵 MUSASHI』
★日本レコード大賞
『No way to say』浜崎あゆみ
★日本ダービー馬
ネオユニヴァース
★日本カー・オブ・ザ・イヤー
スバル・レガシィ
★新語・流行語大賞
「毒まんじゅう」「なんでだろう~」「マニフェスト」
  • スバル・レガシィ
    スバル・レガシィ

[ガズー編集部]

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