【東京オートサロン2018特集】フカフカな旧車のブレーキを見直しませんか?ブレーキ最新事情をチェック!

2018年も旧車ブームは衰え知らず! イベントは大盛況だしアフターパーツも続々と登場、1960~1980年代のクルマを街で見かける機会も多くなった。

今さら説明するまでもないけど、クルマは『走る・曲がる・止まる』の3つがとても大事。そのなかでも止まる、つまりブレーキは安全に直結する重要な要素だ。
いわゆる旧車が生産された時代と現在では、ブレーキ性能に大きな差がある。乗り比べて見ればその違いはあきらかだ。
事故によるケガなどを防ぎ楽しい旧車ライフを送るには、ブレーキの見直しが不可欠といえるだろう。

というわけで、東京オートサロン2018で旧車のブレーキに焦点を当てた2台を紹介しつつ、最新のトレンドや将来の方向性を探っていきたい。

まずはエンドレスが出展した1968年式の日野コンテッサを見てみよう。見事にレストアされた車両自体も脚光を浴びていたが、注目したいのはその足もと。モータースポーツ活動で知られるメーカーらしく、強化パーツをふんだんに使った現代風チューンが施されていた。
新車販売されていた時代と比べれば、今はタイヤやシャシーの性能が上がっただけじゃなく、アスファルトの質もよくなったおかげで、一般道を走るクルマのアベレージスピードは高くなっている。
そんな交通事情の違いを考慮し、豊富に揃った自社製品から各パーツをセレクト。キャリパーは『レーシングモノ4』で、組み合わせるローターは298mm径、パッドはオールラウンダーとして人気を博す『MX72』を装着しているという。

旧車のワンオフチューンでイチバン苦労するのはフィッティングだそうで、基本的には車両を持ち込んでの現車合わせとなる。そして気になる費用はフロント左右で30万円弱が目安とのこと。
それなりにコストや作業時間はかかるものの、オーナーの「このホイールが履けるように」といった要望や、すでに何らかの流用がなされている車両であっても、その場で対応できるのがメリットだという。

最新のパーツで制動力をアップさせるのがエンドレス流。対向ピストンのキャリパーやベンチレーテッドディスクローター、高性能ブレーキラインなどを使うことで、ペダルタッチや冷却性能も大きく改善される。パッドもストリート用からレース用まで、乗り手の好みに合わせてセレクト可能。

フロント以上に注目を集めていたアルミ削り出しのリヤドラム。オートサロン展示のためコスト度外視で製作したものであり、現実的にはシューの張り替えで対応することになるだろう、とのこと。

コンテッサは国産車で初めてディスクブレーキを採用したことでも有名なクルマ。シャシーからエンジン、内装に至るまでフルレストアが施されていたほか、その純正キャリパーもオーバーホールされて車両の前に展示されていた。

対してあくまで純正+αにこだわり、費用対効果を追求するのがディクセル。旧車は「純正のスタイルを変えたくない」と希望するオーナーが多く、また価格を抑えられることから、パッド/ローター/シューによる強化を提唱している。

各パーツの性能は旧車がデビューした頃から材質を含め大幅に進化し、サイズなどが一緒でもストッピングパワーは格段に向上するという。
そしてディクセルが以前から力を入れているのは、ローターのラインナップを増やすことだ。
パッドやシューは張り替えで対応できるが、ローターのワンオフ製作は費用がケタ違い。長年に渡ってデータ取りを続けた結果、相当レアな車種までカバーできており、旧車の問い合わせも日に日に増えているらしい。
一例を挙げると国内向けには約200台しか生産されなかった、トヨタ2000GTのローターも、3万8000円(フロント2枚)でごく普通に購入できる。
東京オートサロン2018で展示した1975年式のセリカは、ストリート用として人気のパッド『エクストラスピード』と、スリット入りのローター『SD』でサラッとチューン。両者を合計しても3万5000円というのは、圧倒的なコストパフォーマンスといえるだろう。

年間の走行距離がさほど多くないであろう旧車にとって、ディクセルの摩耗保証はありがたいサービスだ。適用商品どうしの組み合わせなら、年数に関係なく装着してから2万kmまでの早期摩耗を対象として保証される。

街乗りメインだけど年に1~2回はサーキットも楽しみたい。そんなユーザーには新製品の『ストリートスポーツ』がオススメだ。ローター適正温度は0~700℃で、初期から安心できるペダルタッチと制動力を発揮する。

[ガズー編集部]

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