【東京オートサロン2018特集】86/BRZの登場でハードチューン時代が再到来!? FUJITSUBOがチューニング前提の次世代マフラーを発表!

チューニングの第一歩というべき排気系。効率を高めることでパワーやレスポンスを向上させる効果はもちろんのこと、サウンドやルックスも改善するなど、ドレスアップのひとつとしても人気の高いカテゴリーだ。

近年は大がかりなチューニングの需要が減り、ノーマルエンジンと相性のいいライトチューン製品が主流となっていたアフターパーツ業界。
しかし86/BRZの登場により、そんな流れは変わりつつある。スポーツカー人気が復活すると同時に、チューニングのブームも再燃。大幅なパワーアップを実現するターボやスーパーチャージャー、いわゆる過給機をボルトオンしたハードチューン車両も珍しくないのが現状だ。
ところがマフラーは未だにノーマルエンジンを対象としたモノがほとんど。そこで排気系アイテムの老舗として知られる藤壺技研工業が立ち上がった。過給機の装着や排気量をアップした86/BRZに向け『チューニングエンジン用』と謳うパーツを開発し、東京オートサロン2018で展示したのだ。

スーパー耐久レースで使用し、性能が実証された同社のエキゾーストシステムをベースに、エキゾーストマニホールド/キャタライザー/マフラーと、排気の入口から出口までレイアウトやパイプ径をトータルで再設計。

チューニングエンジンの能力をフルに引き出しつつ、音量や排ガスといったストリートを走るための保安基準にも適合させたアイテムを目指している。
ノーマルエンジンとの組み合わせでは低速トルクが落ち込むなどのデメリットもあり、あくまでもECUを書き換えたうえで使うことが前提だというから、かなり“トンガった”アイテムと言えるだろう。

参考出品ではあるものの、性能面に関してのテストはほぼ終了しており、今後は保安基準に適合させるための試験を経て、そう遠くない時期に正式リリースされるそうだ。
FUJITSUBO入魂のエキゾーストシステムの登場によって、86/BRZのパワーアップ熱がさらに加速すること必須!?

86/BRZ用の従来モデル『AUTHORIZE RM+C』は、PROVA製エアロとコラボレーションした左右4本出しタイプ。スポーツ性能に加えて、カーボン素材のラウンドスラッシュテールなどルックスも重視したアイテムだ。

今回展示した『チューニングカー向け』エキゾーストシステムは、左シングル出しマフラーにすることで軽量化にも配慮。なおメインパイプ径は従来モデルと共通だが、キャタライザーの位置や内部構造を見直し、パワーと乗りやすさを両立させる。不快なビビり音の軽減やロードクリアランスの確保など、ストリート走行に対しての配慮も欠かさない。

エキゾーストマニホールドは等長タイプを採用し、集合部の形状や位置はハイパワー化を想定して幾度となくテストを繰り返し、完成にこぎ着けた。こだわったのは排気効率だけじゃなく、ユーザーに不安なく使ってもらうための強度や耐久性、そして保安基準も難なくパスするよう、現在は製作の最終段階だ。

同じくチューニングエンジン対応として披露されたのが、WRX STI(VAB)用の排気パーツだ。エキゾーストマニホールドは、スーパー耐久レースやニュルブルクリンク24時間レースなどで蓄積したデータを、余すことなくつぎ込んだ独自のレイアウトを採用。
マフラーは86/BRZと同様に、軽さを含めたパフォーマンス重視で右のシングル出しとした。

接続部はフランジレス化により従来モデルより軽く、そしてロードクリアランスの面でも有利な作りとなっている。なおスポーツキャタライザーも開発の真っ最中で、内部構造を見直しさらなるパフォーマンス向上を狙うという。
開発に3年を超える歳月を費やしたFUJITSUBOの自信作。タービン交換などでパワーを上げたWRXのオーナーは必見だろう。

2017年9月にデビューした、新型シビック・タイプRのマフラーもいち早く登場。材質をチタンとすることでノーマルより6kgの軽量化、さらにパワーは10.3psの向上を果たした。
パイプ径やレイアウトも徹底的に煮詰め、低速域のトルクから高速域のパンチまで、純正マフラーでは体感できないパフォーマンスを実現。
そしてデザイン面で妥協していない点にも注目。ロゴの入ったチタンプレートやカーボンのテールエンドなど、スマートかつスポーティな雰囲気をまとっている。

排気ルートを車内から切り替えることができるバルブ付きマフラーも参考出品。消音重視のサイレンサー付きルートと、排気効率を重視したルートなど、走行シーンに応じて良いところ取りができる、魅力的なアイテムだ。

藤壺技研工業といえばスポーツマフラーの老舗であるだけじゃなく、古くから車検対応マフラーの普及に取り組んできたことでも知られている。隣に出展されたJASMA(日本自動車スポーツマフラー協会)のブースでは、加盟企業が販売する多種多様なマフラーも展示されていた。

[ガズー編集部]

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