【RX-7 40th Anniversary 愛車紹介】2児の母が日常的に愛用するイニD仕様のサバンナRX-7(FC3S)
9月24日に開催された『RX-7 40th Anniversary at FUJI SPEEDWAY』に参加したロータリーマシンたちが並ぶパドックで、目にとまったこの1台。
リヤフェンダーに貼られた『RedSuns』という赤いステッカーを見て、ピンとくるクルマ好きは少なくないはずだ。
しげの秀一氏が峠の走り屋たちを描いた人気漫画&アニメ『頭文字D』の中で、主人公の藤原拓海と並び、登場人物の中でも多くのファンを集めている赤城レッドサンズの「ロータリーの高橋兄弟」。その兄である高橋涼介の愛車を再現したこのFC3S型RX-7は、2児の母であるオーナーさんが日常の相棒として乗っているクルマだという。
オーナーである涼子さん(仮称)とFC3Sの出会いは『頭文字D』の連載(1995年~)が始まる以前の1993年頃にさかのぼる。
中古車店に並んでいる姿を見た瞬間「その場で足を止めて、ず~っと見つめ続けてしまいました」というほど、そのスタイリングにひと目惚れ。
当時は予算の都合で購入することができなかったものの、FC3Sの精悍な容姿を忘れることができなかった涼子さんは、結婚、出産を経て、ついに憧れ続けていたFC3Sを手に入れたのだという。
ちなみに10年前に購入した1台目はボディカラーがブラックで、このホワイトカラーはその後に追加購入した2台目だというから、FC3Sへの愛は筋金入りといえるだろう。
FC3S型サバンナRX-7は、初代モデルSA22C型のフルモデルチェンジとして1985年にデビュー。一新された車体はリヤサスペンションがセミトレーリング式マルチリンクの独立懸架となり、リンク部にブッシュを入れた“トーコントロールハブ”なども採用するなど走行性能を追求したモデルだ。
インタークーラー付きターボ仕様の13Bロータリーエンジンを搭載し、フロントブレーキには国産車初の対向4ポットアルミキャリパー、さらにGT-Xグレードにはアルミボンネットとビスカス式LSDを採用するなど、スポーツカーとしてのポテンシャルを大きく引き上げた。
さらに、1989年からの後期モデルは、エアフロの変更やタービンの改良が施され、前期モデルの185psに対して205psまで出力が高められている。
また、丸型3灯テールの採用やモール形状の変更、ボディ同色ドアミラー化などエクステリアの変更も行われた。
ちなみに高橋涼介のマシンは、後期モデルをベースに2人乗り仕様への変更などが行われた限定車∞(アンフィニ)IIIだ。
ドアやリヤフェンダーのステッカー類はワンオフ製作したもので、5本スポークホイールはマツダスピード製。フロントスポイラーも原作で描かれているものと似た形状の藤田エンジニアリング製を選択している。今回は装着していないが、イベント展示時にはエアロタイプのミラーに変更することもあるという。
取材を進めているうちに判明したことだが、涼子さんのFC3Sは劇場版アニメ公開イベントやDVDジャケットなどにも登場したことがあるそうなので、知らずにこの個体を目にしているひともいるのではないだろうか。
そんなレプリカオーナー代表としての経験もしてきた涼子さんだが「高橋涼介号として描かれているFC3Sは漫画版やアニメ版などで仕様や細部が異なっていて、私のはアニメバージョンをモチーフとしています。でも、GT-Xベースだし、ボディカラーも厳密には異なるし、ホイールも以前はアニメと同じシルバーだったんですけど今はゴールドに変更していますので、それほど再現度は高くないと思いますよ」と謙遜する。
この日、注目コンテンツのひとつとなっていたのが、1991年のル・マン24時間レースで優勝した伝説のロータリーマシン『787B』との記念撮影。ミーティングに参加した200台以上の中から抽選で選ばれた30台が、787Bの横に愛車を並べて撮影できるというものだ。
この激レアな権利を涼子さんもみごとGET! 「撮影場所へ向かうあいだ、緊張でアクセルを踏む足が震えっぱなしでした(笑)」とその感動を語ってくれた。
そんな涼子さんのFC3Sは、イベント専用ではなく、買い物や2人のお子さんの送迎など生活を共にする1台として使っているのも大きなポイントといえるだろう。
2DIN規格のスペースに装着されたCDとMDのプレイヤーは、そんな日常の移動に欠かせないお気に入りのアイテムだ。
また、操作しやすいATミッションもこだわりのひとつ。「やはりオートマのほうが楽なので(笑)。壊れたりすると困るのでエンジンは完全にノーマルですが、とくにパワー不足は感じません。ただ買ったときから付いていた社外マフラーは少しうるさいので、静かなものに変更したいと思っています。高3の息子と中2の娘がいるのでクルマにかけられるお金は限られますが、これからも大切に乗り続けていきたいですね」と、これからもFC3Sと共に歩むストーリーを描いているようだった。
[ガズー編集部]
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