【ハチマルミーティング2018 愛車紹介】収容力と珍しさが購入の決め手となった逆輸入モデルのカムリステーションワゴン
近年はSUVの人気により、国産車のラインアップからすっかり姿を消してしまったステーションワゴン。セダンベースの快適な走りに広大なカーゴスペース…そんなステーションワゴンならではの使い勝手の良さに魅せられて、輸出仕様のトヨタ・カムリワゴンを20年以上大切に乗り続けているのがトモゾーさんだ。
定番旧車だけではなく、レア車や珍車も並ぶハチマルミーティングに、おなじカムリつながりの仲間と参加していたトモゾーさん。「カムリワゴンはカリーナサーフからの乗り換えでした。趣味の釣りやダイビング用具の出し入れを考えて次のステーションワゴンを探していたところ、たまたまめぐり逢ったのがこの1991年式のワンオーナー中古車。あまり他人が乗っていない車種がよかったので、逆輸入の左ハンドル仕様はまさにうってつけの存在でしたね」と、1996年の購入当時を振り返る。
トヨタ・カムリがデビューしたのは1980年。初代モデルのA40/50系はセリカのセダンバージョンとして開発され、車名も『セリカ カムリ』というサブネーム付き。歴代モデルでも唯一となるFRレイアウトを採用していた。
セリカのサブネームが外れた実質的な初代ともいえるのが1982年に登場したV10系。駆動方式はFFとなり“クラウンより広い室内”を最大のウリに、現在に続くFF高級セダン路線が確立され、米国をはじめ世界各国に輸出されるトヨタの世界戦略車となっていった。
ちなみに、カムリの車名は“冠”をもとに作られた造語である。
トモゾーさんの愛車は1986年にモデルチェンジした3代目のV20系で、ワゴンボディはメイン市場である米国を中心とした輸出専用モデル。エンジンはFF車用に開発された2500ccのV型6気筒DOHC4バルブの2VZ-FEが搭載されている。
ちなみに国内向けは当初4ドアセダンのみで、1988年に4ドアハードトップを“プロミネント”の車名で追加。エンジンは2Lハイメカツインカムの3S-FEをメインに、1.8Lの1S-iと2Lターボディーゼルの2C-Tをラインアップ。プロミネントにのみ2L V6の1VZ-FEが設定されていた。
トモゾーさんのカムリステーションワゴンは2.5LEという最上級グレードに相応しいものになっている。なんといってもまず目を引くのは、国内仕様にはない運転席と助手席のシートベルト。これは米国でのレギュレーションに合わせたもので、乗車してイグニッションオンすると自動的に作動するという仕掛け。しかし「じつは自動で閉まるのは肩ベルト部分だけで、独立した腰ベルトを手動で締めなければならないので、けっこう面倒なんですよ」とのこと。
そのほかコンソール類はウッド調のパネル仕上げ、ブルー系のファブリックシートは3個のダイヤルで細かく調整が可能。運転席と助手席の間にあるアームレストは、社外品をアメリカから個人輸入して装着したもの。トノカバー付きのカーゴスペースはフラットでかなりの容量となっている。
購入後に施されたカスタマイズは、足まわりが中心。約4cmと程よいローダウンを実現しているサスペンションは、純正形状のカヤバSRスペシャルダンパーにローダウンスプリングの組み合わせとなっているが、車重の違いにより国内仕様のセダン用スプリングでは底付きしてしまったため特注品をオーダーしたという。
ホイールは16インチで、205/50サイズのタイヤを組み合わせている。また外装類ではウインカーをヨーロッパ仕様のものに変更。フロントフェンダーのサイドマーカーは日本国内の法規に合わせて装着されたもので、ホンダ・オデッセイの純正品を流用しているということだ。
逆輸入モデルを維持していく上でいちばん苦労するのは、やはりパーツの調達。エンジンは国内に設定がなかったものなので、コンデンサーとラジエターのファンが壊れた際には他車種の流用で対応。
リヤブレーキも国内仕様とはインナーが異なっているためブレーキパッドが使えなかったが、いろいろ調べた結果マークⅡクオリス用が使えることがわかった。
そのほか外装類も深刻で、フロントドアまではなんとか国内のセダン用が使えるが、後席ドアから後ろ側はまったく流用できるものがないので、万一の際には修理できなくなってしまう恐れがある。
現在走行距離は15万マイルを超えてきて、ミッションやパワステポンプからのオイル漏れや足まわりからの異音など、あちこちに経年変化による劣化も出始めているようだ。
「車重があるうえギヤ比が高めなので街中はあまり得意ではありませんが、高速巡航はひじょうにスムーズでラクです。あちこちからオイル漏れがあったりして最近はイベントメインでの走行となってますが、今後もできるだけ長く維持していきたいですね」と、トモゾーさんは語ってくれた。
[ガズー編集部]
「ハチマルミーティング2018 @富士スピードウェイ」の記事
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