【ハチマルミーティング2018 愛車紹介】自分より年上の80'sセダンスタイルにゾッコン!!初代モデルの特別仕様車“バラードスペシャル”
『ハチマルミーティング』会場に所狭しと並べられた名車・珍車(!?)のなかでも、ひときわ異彩を放っていたのがこのクルマ。車名はホンダ・バラードというが、いまでは街でめったに見かける機会がない希少種だ。
オーナーさんは30才ということなので、81年式のバラードのほうがかなり先輩ということになる。自分が生まれるよりも前のクルマを購入したきっかけを尋ねてみると「古いセダンがほしいと思っていたところ、ネットでこのバラードを見つけたので買うことに決めました」とのこと。
さらにいろいろ伺ってみると、免許取得後に乗り継いできたのはEK3シビック、USアコードワゴン、JA4ライフ、CR-Zとホンダ車ばかり。さらに現在もこの次のモデルのバラードとアコードクーペを所有していて、とどめはお勤め先がホンダのディーラーだというから、筋金入りのホンダ党だ。
初代ホンダ・バラードは、ベルノ店(かつてのホンダ車販売チャンネル)の専売車として1980年にデビュー。通称“スーパーシビック”と呼ばれる2代目シビックをベースとした姉妹車で、ボディスタイルは4ドアセダンのみの設定。エンジンは1.3LのEJ型と1.5LのEM型の2タイプで、どちらも直列4気筒OHC。CVCC・Ⅱという複燃焼室を備えた希薄燃焼方式により、低公害をウリにしたエンジンだった。サスペンションをはじめとした車体側の機構もほぼシビックと共通となっていた。
オーナーさんが所有しているのは、中期型モデルの1.5FTベースの特別仕様車“バラードスペシャル”。同型車が英国でトライアンフ アクレイムとしてライセンス生産されたことを記念してリリースされたものだ。通常モデルとの相違点はフロントグリルとリヤに追加された英国国旗をモチーフとしたエンブレムと、フロントドアの下部に張られたステッカー。
さらに華やかなベージュ系のインテリアはトライアンフ仕様と同じもので、ステアリングのホーンボタンには特別仕様車のエンブレム、シート背面にも専用の刺繍が入れられている。
「じつはネットなどを探ってもこの特別仕様車の情報はほとんどないし、発売当時にもリーフレット程度のものしか作られなかったようなんですよ」と、オーナーさんは説明してくれた。
細部の装備を拝見してみると、オーディオ横にある時計とシガーライター横のチョークレバーが時代を感じさせるもの。センターコンソールには電圧、油温、油圧の3連メーターも装備していてスポーティな雰囲気だ。
約4年前に購入してから現在までの走行距離は1万kmほどだが、これまでのところ深刻なトラブルなどは出ていない。「エアコンの効きだけはあまりよくないので夏場はきついのですが、それ以外の季節にはこのバラードを通勤にも使っています。購入してから変更した部分は、英国車イメージを狙ってホイールをワイヤーメッシュタイプにしたくらい。あとはマフラーに開いていた穴をふさいだくらいですね」とのこと。
他のマイナー車オーナーと同様に、彼のバラードも維持していくうえでの最大の悩みは部品の調達。すでにメーカーからはオイルフィルターやエアクリーナーすら出ない状態なので、定期的なメンテナンスに必要な消耗部品は現物合わせで他車種用を流用して対応。点火コイル交換の際には、ボッシュ製の汎用品で間に合わせたという。
そんな状況だから、前述のマフラーも穴をふさぐしかなかったというわけで、根本対策をするならワンオフでマフラーを製作するしかないのだそうだ。また、とくに外装はベースのシビックと共用部品が少ないので、万一の際には不安な部分だ。
「目下のところの最大の悩みは、塗装の劣化なんです。一応カバーは掛けているのですが、青空駐車場なので紫外線で所々痛んできているのが心配ですね。様子をみて、クリアだけでも塗り直そうかと考えています。また現在はバラードを含めて3台のクルマを所有していますが、いずれクルマを整理しなければ…とも考えてます。それぞれに愛着があるのですが、できればこのバラードだけは最後まで残して、長く乗り続けていきたいですね」と締めくくってくれた。
そして最後に報告だが、今回取材をおこなった“ハチマルミーティング2018”において、このバラードがグランプリを受賞。やはり非常にレアなクルマで、内外装のコンディションも申し分ない状態なのが評価されたのだろう。おめでとうございます!
[ガズー編集部]
「ハチマルミーティング2018 @富士スピードウェイ」の記事
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