【TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2018 愛車紹介】5人乗りセダン&マニュアルトランスミッションへのこだわりで選んだ“トランスミッション換装”マークX 350S G’s(GRX133)
車種別のオーナーズクラブという参加形態が多かった『TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL 2018』のオーナーズミーティングエリア。そのなかでも約20台が参加していて、とりわけ車種の統一感が高かったのがG’sマークXオーナーズクラブの一角だ。その名の通りメンバーはマークXのG’sおよびGR SPORTグレード限定というが、このマークX(GRX133)の室内からは同じ列に並ぶほかのマークXとは大きく違うポイントがあった。そう、マニュアルトランスミッション(以降「MT」)が搭載されていたのである。
おそらくマークXに詳しい読者の方なら、「きっと2015年に100台限定生産された特別仕様車のGRMNモデルだろう」と思ったに違いない。なぜならば、それ以外の現行マークXには6速AT(オートマ)を積むモデルしか存在しないからである。しかしこのマークXの場合は、アフターパーツの6速MTに換装して車検を取得した、いわゆるオートマ改MT仕様という経緯を持つ1台だったのである。
この2013年式GRX133マークX 350S G’sのオーナーは、結婚してお子さんもいらっしゃるという40代の男性。免許を取得してから所有してきたクルマはすべてMT車で、若いころからホンダ車が大好きでNSXを2台立て続けに乗っていたが、結婚をきっかけにセダンに乗り換えることとなり、そこで選んだのはアコード。当時はカスタマイズに凝っていたため、あらゆるところをイジり、楽しんだ末、心機一転、先代のフィットに乗り換えたという。もちろん、そのフィットもMT車だ。
ところが、これまでずっとスポーツカーやスポーツモデルに乗ってきた経験があると、いくらMTの設定があったとはいえコンパクトカーではパワーの面で不満が大きく、所有してすぐに乗り換えたい気持ちが強くなったそうだ。
「そこそこ速くて、家族5人で乗れるセダンが欲しくて調べたらマークXがカッコいいなと思ったんですけど、カタログを見たらオートマしかなかったんですよね。絶対MTにしか乗りたくなかったのであきらめかけたんですが、あるときマークXに6速MTを載せ換えられるキットがあることを知ったんです。そのキットをインターネットで調べてみたら名古屋のショップに1台換装済みのデモカーがあると分かって見に行きました。最初は新車のマークXを買ってそれに載せ換えてもらおうと思ったのですが、デモカーをパーツ付きでそのまま売ってもいいという話をされたので、お得だと思ってそちらを選びました」
搭載しているミッションは、SUPER GT参戦チームとしても有名なアフターパーツメーカー『サード』の製品。
国産車でも電子制御に関わる部分が多くなった現行車は、こういった大幅なカスタマイズをするとチェックランプが点灯したり、場合によってはフェイルセーフ機能がはたらいてしまったりするけれど、この製品はそういった部分まで対策をしてあり、車検を取得して公道走行が可能となっている。
シフトノブなどの形状はATとMTで大きく異なるが、サイドレバーまで含めたコンソール周辺も欧州のMT仕様の純正パーツをキットに含むことで後付けされた印象はゼロ。MTになりクラッチも増えて3ペダル化されているが、言われなければ換装されていることに気づかないほど自然な仕上がりだ。
エンジンはV6自然吸気3.5Lの2GR-FSEを搭載し、カタログ出力は318ps。スポーティな雰囲気を醸し出すカーボンインテークパイプなども装着されている。
また外装に関しても、リップスポイラー、マフラー、車高調がアフターパーツに変更。ルーフはヘアライン調ラッピングによってブラックアウトされている。これらはもともとショップデモカーとして作られたときにMT化と併せて変更されていたため、カスタマイズされたコンプリートカーというカタチで購入したことになる。
そして、こだわりだったMTに乗った感触は「オートマしかないと思ってあきらめてしまった人にも、ぜひおすすめしたいほど良い」とのこと。載せ換えキットの値段は100万円オーバーと決して安くはないが、MTならではの自分で操作をしている感覚は、やはりATでは決して味わえない格別なものだという。
セダンとして積載力も十分とのことで、5人乗りのファミリーカーとして休日のキャンプに出かけたり、遠くへ出かけたりする楽しみも、オーナーにとってはMTだからこそモチベーションが高まる部分かもしれない。
運転する楽しみがあることで、ひとりでクルマに乗る機会も増え、オフ会に出かける趣味ができたのもこのマークXを所有してから。いまではG’sマークXオーナーズクラブでは古参のメンバーにあたる存在に。2~3ヶ月に1度、エリアごとに開催されるというオフ会だが、当初は10台ほどの集まりだったのが現在は2倍以上集まるようになり、全国では170名以上が参加する人気オーナークラブとなったという。今後もG’sオーナーのなかでも、特に走りにこだわるMT乗りとしてその良さをどんどん広めていってくれることだろう。
(テキスト:長谷川実路 / 写真:平野 陽)
[ガズー編集部]
「TGRF2018 @富士スピードウェイ」の記事
あわせて読みたい「G's/GR」の記事
最新ニュース
-
-
Z顔のステージアに「ケンメリ」の再来、日産学園の学生が驚きのカスタム披露…東京オートサロン2025
2024.12.25
-
-
-
日産『アリア』米2025年型にワイヤレス充電を標準装備! テスラ「スーパーチャージャー」も利用可能に
2024.12.25
-
-
-
マルチスズキ、初のEV『eビターラ』をインド発売へ…2025年1月17日デビュー
2024.12.24
-
-
-
スバル『ソルテラ』が6500ドル値下げ、新グレード「ツーリングオニキス」も追加
2024.12.24
-
-
-
エンジンオーバーホールの全貌! 性能復活のメカニズムを徹底解説~カスタムHOW TO~
2024.12.24
-
-
-
サブスクの「KINTO」がモータースポーツイベントを開催! 春頃にはサブスクの新サービスのスタートも検討
2024.12.24
-
-
-
トヨタ『C-HR』、欧州販売100万台達成へ…日本にない2代目には初のPHEV設定
2024.12.23
-
最新ニュース
-
-
Z顔のステージアに「ケンメリ」の再来、日産学園の学生が驚きのカスタム披露…東京オートサロン2025
2024.12.25
-
-
-
日産『アリア』米2025年型にワイヤレス充電を標準装備! テスラ「スーパーチャージャー」も利用可能に
2024.12.25
-
-
-
マルチスズキ、初のEV『eビターラ』をインド発売へ…2025年1月17日デビュー
2024.12.24
-
-
-
スバル『ソルテラ』が6500ドル値下げ、新グレード「ツーリングオニキス」も追加
2024.12.24
-
-
-
エンジンオーバーホールの全貌! 性能復活のメカニズムを徹底解説~カスタムHOW TO~
2024.12.24
-
-
-
サブスクの「KINTO」がモータースポーツイベントを開催! 春頃にはサブスクの新サービスのスタートも検討
2024.12.24
-