カー&アウトドアイベントの『カーショーキャンプエリア』でハコスカ(KGC10)を発見! その参加理由は…?

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)

神奈川県の相模原で開催されたクルマとアウトドアを楽しむイベント『レッチルアウト』。『潤水都市さがみはらフェスタ2022』との共催で、キャンプイベントやアウトドアグッズの販売、グルメフェアなどが行われ、2日間で5万4000人が来場したという。

そんなイベントの中に設けられた『カーショーキャンプ』エリアに、キャンピングカー仕様のバンやSUVなどと並んで、明らかに雰囲気の異なる1台のクルマが目に留まった。そう、日本の旧車のなかでも屈指の人気と知名度を誇る“ハコスカ”だ。そしてその横にはコンパクトなソロテントが申し訳程度に設置されていた。

明らかにキャンプ仕様には見えないこの2ドアハードトップの日産スカイライン(KGC10)でイベントに参加されていたタカシさん(56才)。果たして一体どんなキャンプカーライフを過ごしているのか、詳しくお話を伺ってみた。

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)の右サイドビュー

「今回は仲間に誘われて状況を知らずに参加したんですけど、来てみたら『正直ちょっと場違いじゃない?』 みたいな(笑)。こういうイベントだと知っていたら、普段から使っていて車中泊もしているデリカで来たらよかったんじゃないかって思いましたね」

そう話し始めたオーナーのたかしさんは、コンパクトにたためるソロテントとキャンプ道具一式をハコスカに積んで参加されていたのだが、どうやら普段から“ハコスカ&キャンプ"というスタイルで楽しんでいるわけではなく、今回限定のイレギュラーな組み合わせらしい。となると、キャンプ趣味はもう1台の愛車だというデリカで? と思ったが、それも違うとのこと。

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)と一人用テント
  • コンパクトにまとめられたキャンプ道具

「僕はかれこれ14年くらいハーレーに乗っていて、週末はハーレー仲間とみんなでよくロングツーリングに出かけるんですよ。九州から沖縄までもう行っていないところはないくらいです。つまりキャンプは僕たちにとってタイムロスなく移動するための手段なんです。

だからキャンプ道具もバイクに積める最小限でコンパクトにまとめています。今回のイベントにはハーレー仲間と参加しているので、普段はバイクに積んでいるキャンプ道具一式をこのハコスカに積んで参加したというわけです」

つまりタカシさんは普段乗りはデリカ、週末ドライブはハコスカで、キャンプは仲間とハーレーで楽しむというカー&バイクライフを楽しんでいるのだ。

ハコスカ&キャンプというちょっと変わったスタイルの理由がわかったところで、気になるハコスカについて伺ってみた。

「やっぱり子供の頃からの憧れだったからですよね。僕はもともとクルマが大好きで、20才で就職してAE86を新車で買った後はR32型のスカイラインタイプMなど国産スポーツカーに、その後は流行りにのってパジェロやランドクルーザーとかに乗って、その後なぜか箱型セダンに憧れてマークⅡに乗ったりと、20代の頃はそんな感じでした。

結婚後はファミリーカーも乗りましたけどおもしろくなくて、マニュアルの速いクルマが欲しいなとランエボ6を買ってチューニングしたりしていましたね」

クルマはずっと乗り替え続きだったというタカシさんはその後、国産車からBMWのM3やアルピナ、さらに「どうしても一度乗ってみたかった」というポルシェ964など馬力のある輸入車へと触手を伸ばしたという。しかし、5年ほど前にその気持ちに変化が表れる。

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)のエンジンルーム
  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)の運転席

「その時乗っていたクルマがいまいち楽しくなくて、それならば昔からの憧れでどうしても欲しかったハコスカを買おう!と決めました。まだ旧車ブームになるちょっと前だったし、このタイミングで買うしかないかなって。インターネットで検索して実際に大阪まで見に行ったりして、ようやくこの1台を見つけました」

そうしてタカシさんが購入したのは1972年式のスカイライン(KGC10)の200GT-X。見つけた時は今よりボロボロだったけれど、5年かけて少しずつ直したのだとか。

「買ってから調子の悪かったエンジンはおろして全部組み直しましたし、足まわりもレストアしたらかなりお金がかかっちゃって(苦笑)。ホイールはインチやオフセットを変えたりして何セットか試したんですけど、やっぱり15インチが一番しっくりくるなって。内装は自分ではあまりイジってないですけど、シートはGT-Rのものに交換してあります」

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)のリアビュー

こうした努力の甲斐あって、現在は調子良く走っているというハコスカ。ちなみに走りにもこだわって、今後は「旧車屋さんが出しているパーツを装着したりして、現代風に走れるようにしたい」と意欲的だ。

そんな根っからのクルマ好きでハコスカにもかなりの愛情を注いでいるタカシさんだが、実は普段乗りのデリカも1986年式という旧車だというから驚きだ。

「デリカはマニュアルなんですけど、あまりにも普段乗りしすぎていて遠出もそんなに不安がないんですよ。走行距離は17万キロになります。昔はこれで車中泊もしていたんですよ。僕は他人とカブるのが嫌なんですが、このデリカは被ることがまずないので気に入っています(笑)」

  • 三菱・デリカ
  • ハーレー・ダビッドソンとタカシさん
  • ハーレー仲間とのキャンプの様子

そしてタカシさんの充実ライフに欠かせない、ハーレー&キャンプについても伺った。

「ハーレーは周りの仲間が乗っていたんですが自分だけ持っていなかったんです。でも仕事に余裕もできてきたので、免許をとって乗るようになったら、必然的にキャンプもやることになりました。

僕たちにとってキャンプは効率的な移動のための手段なので、素早くテントが張れて、ある程度お酒が飲めて、早く寝て出発しなければいけない。ゆっくりキャンプというよりは寝床を確保するためってかんじですね。となるとテントは簡単に接営できてすぐにしまえて、バイクの後ろに積めるコンパクトな折りたたみ式になるんですよ」

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)とオーナーのタカシさん

そんな彼には今、ひとつの目標があるという。

「マイガレージを作りたいです。今はテントガレージのような状態で、ハコスカは雨に濡らしたくないのでカバーをかけて保管しているんです。だから、本当のガレージを建てて、そこでガレージライフを楽しみたいなと」

ハコスカとデリカ、そしてハーレーという3台の愛車を、用途に応じて使い分けながら楽しんでいるたかしさん。念願のガレージを手に入れることができれば、これ以上ない幸せなカーライフが実現するに違いない。

  • 日産・スカイラインGT-R(ハコスカ)のシフトノブ

取材協力:レッツチルアウト

(文:西本尚恵 / 撮影:長谷川実路)

[GAZOO編集部]