17万キロ越えでもまだまだ現役のアルテッツァ(SXE10)。実用性とスポーティさを兼ね備えた理想の相棒
かつてはMR2を乗り継ぎ、家族が増えてからもスポーツ性能に優れたステーションワゴンを選んできたというオーナーがたどり着いたのはトヨタ・アルテッツァ(SXE10)。3S-GE搭載で走行性能にも満足、AT車だから実用性も高くてお気に入りの1台だ。そんなアルテッツァとのカーライフを紹介する。
街行くクルマを眺めてみたり、インターネットなどで情報を集めてみたりと、自分好みの愛車を探す方法や出会いのキッカケはひとぞれぞれだろう。そんな中、家族が所有していたクルマに興味を持ち、それまでの愛車から7年前に乗り換えたというのが2003年式トヨタ・アルテッツァ(SXE10)を所有するゴッキーさんだ。
アルテッツァは1998年にデビューしたトヨタのスポーツセダン。久々に登場したFR車ということで、当初はクルマ好きの間を中心に『ハチロクの再来か!?』と大きな話題を読んだモデルだ。
どちらも2.0Lの排気量ながら6気筒の1G-FEとスポーツツインカムとして成熟した4気筒3S-GEの2タイプを使い分け、さらにハッチバックモデルのジータには3.0Lの2JZ-GEを採用することで、同一車種内でも“スポーティ"や“プレミアム"など異なったキャラクターが与えられている。
「家族ができる前はMR2(AW11)のNAとスーパーチャージャー付きを乗り継いでいたんです。でも家族が増えて2シーターは不便だなってことで、最初に乗り換えたのは使い勝手のいいレガシィツーリングワゴン(BG5)で、それ以降もカルディナ(ST210W)やカローラフィールダー(ZZE123G)といったステーションワゴンに乗っていたんです。そんな時に実家に帰ったら兄のアルテッツァが停まっていて、カッコいいなって思っていたんですよ。ワゴンは実用的で使いやすいんですが、本当はスタイリング的にスポーティなクルマが好きだったので、スポーツセダンって選択肢があったのか!って閃いちゃったんですよ」
ちなみにステーションワゴンに乗り換えたタイミングでも、スポーツ性能を重視していたというゴッキーさん。レガシィはEJ20Hツインターボ、カルディナは3S-GE、カローラフィールダーは2ZZ-GEなどエンジンに特徴のあるモデルを選んでいたという。
しかしスタイリング面では納得しきれずにいたこともあり、実用性とスポーツ性を両立できるアルテッツァの購入をすぐに決意したというわけだ。
「カルディナも3S-GEを搭載していたので、3S-GEの良さは体感していたんです。そのためアルテッツァを購入するときも3S-GE搭載モデルに限定して探してもらったんですよ。ちなみに兄のアルテッツァは1G-GEモデルだったんですが、スポーツ性能を考えたらこちらかなと。ノーマルでも十分なパワーがありますし、長く乗り続けるにはちょうどいいなって思うんですよ」
見つかった車体は1オーナー車で走行7万キロという良好なコンディション。プレミア価格で取引される今では考えられないような格安プライスで手に入れることができたことも「いいタイミングだった」と感じているのだとか。
購入時は前オーナーによってスポーツグリルが装着されていたものの、純正のスタイリングに戻すため前期グリルを購入して装着。手元には兄のクルマに付いていた後期グリルも所有しているそうで、気分次第で色々なスタイリングが楽しんでいるという。
また、足まわりはローダウンキットを装着していたが、10万キロほど走行したため新しい車高調に変更。やりすぎない程度に車高を下げたタイリングを作り上げているのも特徴だ。
このアルテッツァで最もこだわっているのが、2000年代初頭に一世を風靡したボルクレーシング・GT-C。スポーツホイールとしての性能はもちろん、正統派の5本スポークに独特なリムフランジを組み合わせた造形美は、今も多くのファンが憧れるモデルといえる。そんなホイールを「これしか履きたくなかった」と長年探し続けていたところ、偶然入った中古用品店で運命の出会いを果たすことができたという。
「たまたま通り道にあった中古ショップに立ち寄ったら、このホイールがちょうど買取で入ってきたんです。まだ買い取ったばかりでプライスも出ていなかったんですが、どうしても欲しいということで即購入させてもらいました。しかもフロント7J、リア8Jとサイズも理想的で、まさに奇跡的な出会いだったと思います」
特にスポーツ系ホイールの場合は中古品だとブレーキダストが焼き付いてしまってたり塗装がハゲていたり、リムのガリ傷なども覚悟しておかなければならない。しかしゴッキーさんが手に入れたこのホイールはリムもピカピカでヤレ感も一切なしの極上品。このホイールとの出会いもまた、アルテッツァへの思い入れが深まる理由に繋がっているそうだ。
スポーツ性を重視した3S-GEエンジンと同じく、長く乗るためには家族も気軽に乗れるクルマであることが重要で、さらに60才を超えた年齢からの今後を考えた結果、ベストな選択と考えたのがAT車であること。
「当初はアルテッツァに乗るならMTもいいかなって考えていたんですよ。でもATでもステアリングのスイッチでシフト変更ができるし、この機構を試してみたかったというのも本音です。自営業で仕事にも使っていて、乗っている時間が長いからATを選んで正解だったなって思います」
そんなATのシフターに装着したGRアクアの純正ノブは、お気に入りののカスタムポイントでもある。
「取り付けられるかわからなかったんですが、シフトノブを新しくしたいと思っていた時に見つけてとりあえず買ってみたんですが、これがジャストフィットしたんです。細かいポイントですが見た目もリフレッシュできて、しかもGRロゴが入っているので、気分的にも一新できたのは交換した甲斐があったといえますね」
所有歴は今年で7年。その間の走行距離は10万キロに達しているため、オドメーターの距離は17万キロを超えたところ。車齢的にも20年が経過していることもあり、そろそろトラブルも頻発するようになってきたという。
「これまでの修理はエンジンのシリンダーヘッド周りからのオイル漏れや電スロのモーター不具合、オルタネーター、イグニッションコイルなどですね。どれも走行距離や年式的に考えればダメになるところですし、そこを直せばまた元気に走ってくれます。そういった面ではいつもお世話になっているGRガレージ・ネッツシュポルト千葉には感謝しきれませんね。いつかは完全に壊れてしまうだろうとは覚悟しているんですが、それでも次もアルテッツァに乗りたいと思っているくらい、このクルマには愛着が湧いちゃっています」
現状ではリペアパーツも心配がないほど存在しているというアルテッツァ。専門店も存在しているというからひとまずは安心というものの、その状況がいつまでも続くとは言い切れない。そういった意味でも『保存会』のような存在が欲しいと常に考えていて、オーナーズミーティングなどにも積極的に参加して情報を集めているのだという。
「毎年愛知県でアルテッツァの全国ミーティングが開催されているんです。しかし250台くらいしかエントリーできず、応募数が多いため参加するのもひと苦労でして。昨年は参加できたので、そこで色々な方とお話しして情報集めをしてみました。今年もできれば参加してもっとコネクションを広げていきたいなって考えています」
しっかりとメンテナンスして管理していれば致命的な壊れ方はしないのがアルテッツァのいいところだそうで、実際にゴッキーさんの知人には40万キロを走破しているアルテッツァも存在しているという。それだけに17万キロはまだまだ序の口。これからも仕事にプライベートにとカーライフを過ごす相棒として、アルテッツァはゴッキーさんと共に走り続けていくのである。
- 取材協力:
- 『神栖1000人画廊』(茨城県神栖市南浜)
『日川浜海岸』(茨城県神栖市日川)
かみすフィルムコミッション
(⽂: 渡辺大輔 撮影:土屋勇人 編集:GAZOO編集部)
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