カロスポとハリアーで、オンリーワンのカスタムライフを夫婦揃って楽しむ至福の時

  • GAZOO愛車取材会の会場である宮城県東松島市のKIBOTCHA(キボッチャ)で取材したトヨタ・カローラスポーツ ハイブリッドG スタイルパッケージとハリアー

    カローラスポーツとハリアー

クルマにまったく興味がなかったという旦那様の『とうふ』さん。しかし、5年前にトヨタハリアー エレガンスを愛車として迎え入れてから、その考えが180度変わったという。
現在は、週末のドライブや洗車はもちろんのこと、オフ会で同じくクルマ好きの仲間と語り合ったり、カスタムをするのがとても面白いと話してくれた。

そして、取材に一緒に参加してくれた奥様は、そんなとうふさんの表情を見るのが大好きなのだという。理由は、世界一キラキラしていて、その楽しそうな顔を眺めていると、不思議と自分まで幸せな気持ちになってくるからだとニッコリと笑った。
だからこそ、宮城県でGAZOO愛車広場出張取材会が開催されるのを知った時、とうふさんにもエントリーすることを薦めたのだそうだ。

「取材されるのは恥ずかしいから、俺は遠慮しとくよ。でも、ついていって端の方で見ているよ」

素っ気ない返事だったが“念の為”夫婦で取材会場に行きたいという旨を記載し、奥様であるラスっちさんが愛車のトヨタ・カローラスポーツ ハイブリッドG スタイルパッケージ(ZWE213H)でエントリーしたそうだ。
せっかくだから撮ってもらえばいいのにと思っていたところ、前日に汗だくになりながら手洗い洗車しているとうふさんを見て『ほら、やっぱりネ』と、ニヤリとしてしまったことをコッソリ教えてくれた。

「念の為、夫婦で行くって言っておいてよかったです。“念の為”ね♪」

予想は見事的中、といったところだろうか。カメラマンの指示通りにクルマを動かし、サウナのように暑かった会場で爽やかな笑顔を見せてくれたとうふさんは、おそらく…いや確実に…? 奥様より楽しそうにしているように見えたからだ。

「ハリアーを購入するまでは、カスタムをしようなんて考えたこともなかったです。クルマはあくまで移動手段で、どちらかと言うと、車内でいかに快適に過ごせるかが重要だと思っていましたから。だから、前のクルマもオーディオだけはこだわっていましたね。音楽を聴きながら運転すると、長距離もあっという間ですから」

そういった理由から、ハリアーもカロッツェリアのハイエンドスピーカーTS-1000RSシリーズにZ1000RSを追加して3WAY化しているそうだ。こだわったのは、音が被らずクリアに聞こえるように、スピーカーとツイーターからの音を放射線状に飛ばすように取り付けていることだという。Aピラーからニョキっと生えてきたかのような独特のスピーカーは視界を遮らず、且つアウターバッフル形状の見た目は運転席に座るとテンションを上げてくれるデザインだと満足気に説明してくれた。国産メーカーの音が肌に合うとのことで、アンプなどをほぼカロッツェリアで統一しているのもポイントだそうだ。

そんなとうふさんが外観をカスタムするようになったキッカケは、ハリアーが人気車種であるが故に、カスタムパーツの種類が豊富で、カスタム参考例が多かったからだそうだ。

「様々なタイプの『あっ! これ真似したい!』というようなカスタムがSNSにアップされていたんです。それこそ、気軽にできるものから、プロじゃないと無理そうなものまで色々と。そういうのを眺めていくうちに、徐々に僕もやってみたいなと思うようになりました」

ただ、カスタマイズへの実行に、あと1歩が踏み出せなかったというのも正直なところ。そんな時にオフ会に誘われたのが機運となり、ここまでドップリとカスタマイズにはまったという。
どんなものかと足を運んだ会場には、見たことのないようなカスタムをしているクルマや、ぎりぎりハリアーだと分かるくらいの大変貌を遂げたクルマなどがズラリ並んでいたそうだ。

人と被らないハリアーに乗りたいと青いボディカラーを選択したとうふさんにとって、そこは創作意欲を掻き立てられる場所だったというわけである。周りのハリアーオーナーに触発され、まずは手始めにモデリスタのホイールやガーニッシュをディーラーで取り付けてもらったそうだ。

「ホイールを変えると、ボディとタイヤの隙間が気になってしまったので、RS★RのTi2000というスプリングで少しだけ車高を下げたんです。見た目がガラッと変わって、すごく自分好みになったんですけど、それと同時に、ここのバランスが悪いんじゃないか? と、合わせて細かいところがどんどん気になってきちゃって。そのあとは、お察しのとおり…もうイタチごっこです(笑)」

探究心は止まらなくなり、次はトヨタマークとモデリスタの色が合っていないと感じるようになってきたのだとか。そのため、マークレスグリルを装着し、ボディカラーを黒と青で統一するために、エアロメッキ部分をブラックアウト化したそうだ。そうなってくると、ドアハンドルなどのメッキ部分が気になりはじめ、ブラックダークメッキっぽくなるフィルムを購入し、自分で貼るようになったのだという。そして、ここからとうふさんはDIYにハマっていくこととなる。

YouTubeを見ながら手探りで貼り方を覚えていったそうだが「自分でやってみると、ディーラーでやってもらうのとは、また違う楽しさがあったんですよ。仕上がりに関係なく、手を加えると愛着が湧いていくというかね。もともと、プラモデルを作るだとかいう細かい作業が好きだったから、休みの日はしょっちゅうフィルムを貼るようになっちゃいました(笑)」

オフ会に行った時に、『ラッピング関係の仕事をしているの?』と聞かれたこともあったそうで、そんなに上手くはないと照れくさそうに答えた。もちろん、そうなるまでに失敗したことも何度かあったそうだ。激安スモークフィルムを施工したときは、初めての水貼りに苦戦し、1m先から見ても空気が入っているのが分かるほどひどい出来だったのだとか。何時間もかけたのに納得がいかず、すぐに剥がし、またスモークフィルムを買ってきて全張替えしたこともあったと頭をポリポリしていた。その話を聞いていたラスっちさんは、こう答える。

「私は、この作業をしている時の主人が大好きなんです。無我夢中でやっているというか、とにかくすごく“いい顔”をしてやっているから。カローラスポーツにも貼ってくれているんですけど、何だかんだで主人がDIYをしてくれた部分が1番気に入っている箇所なんですよね」

とうふさんに触発され、ホイールをレイズのVOLKRACING G025に交換し、トムスのリヤウイングを装着するなど、ある意味対抗心を燃やしてカスタムしてきたと言うラスっちさん。それでいくと、北米仕様のトヨタマークに変えたのは、マークレスグリルになったハリアーを見て、カローラスポーツのデザインによりしっくりくるエンブレムを付けたいと思ったのがキッカケだったそうだ。

とうふさんが何かする度に自分もカスタムし、どうだ!! と張り合ってきたそうだが、1番好きな部分はどこだろうと考えた時に真っ先に頭に浮かぶのは、結局のところフロントロワグリルとリアバンパー上のスモークラッピングなのだと悔しそうに笑った。

「カスタムというのは、言ってしまえば“自己満足”の世界だと思っているんです。でも、それって、すごく大切なことだと思いませんか? だって、好きなクルマに乗ってどこかへ行くと、いつもの道が特別な道かのように感じられるんですから。同じパーツが付いているカローラスポーツは沢山いるけど、メッキ部分にスモークのフィルムを、しかも大切な人が貼ってくれたという個体はそうそういないと思うんです。まさに、オンリーワンですよ!」と、清々しいほどの声で言い切った。

もしかすると、ラスっちさんの場合はカスタムよりも、嬉しそうにカスタムしているとうふさんを見たいというのもあるかもしれない。根拠は? と聞かれると、女の勘というやつだ。

さて、お互いにカスタムをしたことをキッカケに、色々な場所にドライブに行き、相手の意外な一面を垣間見てより仲が深まったというお二人。
ハリアーは5年程度で乗り換えるつもりだったとのことだが、愛着が湧いてしまい、まだまだそのつもりはないと満場一致で話してくださった。また、足まわりをいじり始めたら歯止めが効かなくなってしまうという理由から、一先ずこれでカスタムは打ち止めだと念を押すように話してくれたのだが…果たしてその行方は?

(文: 谷田部明子 / 撮影: 中村レオ)

許可を得て取材を行っています
取材場所:未来学舎 KIBOTCHA(宮城県東松島市野蒜字亀岡80番)

[GAZOO編集部]