トヨタ MR-Sを最初で最後の愛車に。16年半が経過してもまだまだ続くロング・カーライフ
10代のころから「2シーターのオープンカーに乗りたい」という思いを抱いていたTATSUYAさん。そんな彼が初めて手にしたクルマはトヨタ MR-S。
希望通りの2シーターのオープンカーを初マイカーとして迎えると、それまで感じたことがなかった爽快感やオープンカーならではの開放感の虜となり、現在までの16年半という長い期間をずっとこの1台で過ごしてきたのだとか。それだけに思い出もたっぷりと詰まっています。
そんな、TATSUYAさん×MR-Sのお話です。
――現在はMR-Sに乗られているということですが、これまではどんなクルマに乗っていましたか?
自分で買ったクルマとしてはこれが初めてですね。これの前は親が乗っていたトヨタのマークⅡに乗るくらいだったんですよ。
――MR-Sが初めてのクルマということですが、このクルマを初めての愛車に選んだ理由とはどんなものでしょうか?
10代の後半くらいから2シーターのオープンカーに乗りたいという思いはあったんですよ。ただ、ローンでクルマを買うのが嫌だったのでまとまったお金ができたところで買おうということでそのタイミングが来たって感じでした。
2シーターのオープンカーを希望していたので最初はMR-Sだけにこだわらず、NC型のロードスターやコペンも考えてみたんですが、コペンは実際に乗ってみたら僕には小さすぎたんですよね。
――それで残った候補がロードスターとMR-Sだったと思ったのですが、MR-Sを選ぶ決め手になったものは?
デザインですね。ロードスターはNB型だったら好みでしたが、当時の現行モデルだったNC型はそこまで好みのデザインではないなって。
あとはMR-Sのシーケンシャルマニュアルですね。クラッチ操作をせずに乗れるMT車なんて他にないから、その価値にもちょっと惹かれました。
もともとロードスターよりもMR-Sの方が乗っている人も少ないから、個性があっていいかなとも思っていたので、こっちを選びました。
――MR-Sは新車で買われたということですが、他にこだわったところはありますか?
シートですね。色を選ぶことができたんですが、黒、赤、黄色なら赤がいいなと思って赤にしたし、それならボディカラーは白にしようって感じで決めていきました。
――人生最初の大きな買い物だと思いますが、納車されたときや初めて運転した時って改めてどんな気持ちになりました?
やっぱり気持ちとしてはうれしかったですね。運転してみての感想は……10年以上前のことなのでうまく言葉にはできないですが、これまで乗っていた親のクルマとは違うなとは感じましたね。
――自分のクルマを手にしたことで、お出かけする頻度は増えましたか?
乗る回数は増えたんですが、日常の足というわけではなくて休日のドライブでちょっとお出かけしたいという時に乗るくらいですね。
――「ドライブしよう!」と、休日のレジャーのひとつでクルマに乗られている感じだと思いますが、特にお気に入りのドライブスポットはありますか?
山梨の方にはよく行きますね。景色もいいし、山道が多くてワインディングが楽しめるのでドライブにはピッタリですよ。2シーターのクルマなのでそんなに人数を乗せられないクルマだからひとりでフラッと出かける感じですね。
――そんなドライブでとりわけ印象深いものはありますか?
最近は山梨や千葉の方によく行きますが、以前は関東各地の道の駅に行って、当時開催していたスタンプラリーに参加したんですよ。それが楽しかったなって。2年連続で参加して、全て制覇して賞状とかもらいました(笑)。
スタンプラリーなので1日にたくさん回らないといけないので、観光よりもスタンプをいかに押すかになってしまいますが、そんな中でも群馬で温泉に入ったり長野で蕎麦を食べたりとかはしましたね。なにより完走したときの達成感と感動は忘れられません。
――ちょっとストイックなドライブですね! 2年連続で行ったということなので今では走行距離がかなりかさんでいるのではないでしょうか?
それがそうでもないんですよ。所有して16年半が経っていますが、まだ10万キロを超えていないです。乗る時と乗らない時の差が激しいんですよね。
――所有されてかなりの年数が経っていますが、クルマに故障や不具合が起きたということはありましたか?
過去に屋根を一度張り換えたのとコンピューター関係の不具合は一度ありましたが、それも軽微なものだったので、大きな故障とかではないですね。乗る時はオープンが多いので幌の開閉が多いため幌はちょっと傷みがちです。
――オープンにして乗るのが恒例なんですね。では、TATSUYAさんが思うオープンカーの魅力とは?
ほかのオープンカーのオーナーさんもおっしゃっていると思いますが、やはり気持ちいいですよね。病みつきになっちゃうくらいですよ(笑)。
――16年半もこのクルマに乗られているということですが、これまで飽きたり、買い替えようと思ったりしたことはないですか?
それが飽きないんですよ(笑)。買う時から長く乗るつもりではいたんですが、ホントに飽きないんですよ。
――めちゃめちゃ魅了されているんですね! TATSUYAさんがそこまでこのMR-Sを好きになったポイントとは何でしょうか?
うーん……やっぱり乗っているときの爽快感ですね。このクルマに出会ってからもレンタカーとかで別のクルマに乗ることはありましたが、このクルマ以上に乗っていて気持ちよさがあるクルマには出会えてないですね。
――インスタに投稿されている写真を見ると外観は特にいじっていないようですが、カスタムして見ようという思いはありますか?
見た目に関しては特にないです。カスタムしてあるクルマを見ることはありますが、僕はノーマルの状態が気に入っているし、中身の部分でも運転をしているときに好きな音楽を流しながら気持ちよく走るのが好きなのでスピードを出したいからエンジンを換えたいとか車高を下げたいというのもないです。
――今後このクルマでやってみたいことというのはありますか?
基本的にドライブは首都圏近郊が多いですが、茨城の方からフェリーに乗って北海道に行けるというのを聞いたことがあるので、それを利用して北海道まで行ってみたいなという思いはあります。
北海道ならではの一本道をずーっと走ってみたら気持ちよさそうですし(笑)。
――では、このMR-SってTATSUYAさんにとってはどんな存在ですか?
先ほどこのクルマに乗っていて「今でも飽きない」という話をしましたが、駐車場とかに停めてちょっと振り返った時にこのクルマを見ると「いいな」って思っちゃいますよね(笑)。
初めてのクルマを所有して16年半が経ちましたが、あと3年半で20年となるのでそこは目指したいし、できればいつまでもこのクルマに乗っていたい。僕の中では最初で最後の愛車になればいいと思っています。本当にいいクルマに出会えました。
「ずっと乗り続けていたい」という意気込みを語ってくれたTATSUYAさん。若き日に抱いた思いを今でもまだ持ち続け、1台のクルマを愛し続けることができるというその一途さには思わず脱帽してしまいます。
大切に乗り続けているからこそ大きな故障や不具合とは無縁で、このままいけば20年、さらにはそれ以上このクルマとともにカーライフを過ごしていくことでしょう。ますます充実してくるであろうTATSUYAさんのカーライフに注目です!
(文:福嶌弘)
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