このクルマがなければ生きていけない!?日産 180SXとの毎日はかけがえのないモノに

「家にはいつもスポーツカーがあった」というクルマ好きファミリーで育ったbachiさん。それだけに初マイカーにはこだわりが爆発して、数あるクルマの中から選んだのが日産 180SX

今や懐かしのリトラクタブルヘッドライトをはじめ、レトロなデザインが印象的なクルマですが、180SXに出会ったことでbachiさんにも変化があったようです。

そんな、bachiさん×180SXのお話です。

――bachiさんは現在、180SXに乗られていますが、これが初めてのクルマですか?

自分で買ったのではそうですね。家のクルマだとランティスやRX-8に乗っていました。

――自宅にはスポーツカーが常にある家だったんですね(笑)

父がクルマ好きだったので、MT車は常にある家で。だから僕もクルマに興味を持つのも早かったですね。

――では、免許を取ってから乗りたいクルマなんかもいろいろ妄想したのでは?

はい! 最初はR32のスカイラインとか乗ってみたいなという思いがありました(笑)。

――その中で、この180SXを買おうと思ったキッカケは何だったんでしょうか?

いろいろ乗っていくうちにやっぱり自分好みにクルマをいじりたいっていう思いがどんどん強くなってきていたんです。ただ、それは家のクルマではできないから自分用のクルマが欲しいなって。

――カスタムありきで考えていたんですね。では、180SXに決めた理由とは?

始まりは最初に乗っていたランティスクーペを手放すときにクルマに興味のなかった友人と最後に大黒PAに遊びにいったんですが、それをキッカケにその友人はクルマに興味を持つようになったことですね。

その友人が自分の愛車として選んだのが180SXで写真を見せてもらったら、カッコイイなって僕も触発されて。気が付いたら僕も180SXを探すようになっていましたね(笑)。

――今度は逆に友人にbachiさんが引き込まれた形ですね(笑)。かなり古いクルマだと思うので、探すのは大変だったんではないですか?

仕事も忙しくて夜に探すことが多かったんですが、ホントにたまたま「1週間限定の掲載」というので出てきた180SXがすごく程度が良くって。それで見に行って即決でした。

もともとは車種を決めずに結構広く探していたんですが、180SXに絞ってからはすぐに見つかった感じですね。

――中古車を探す際の条件は?

予算は200万円程度で修復歴がなくて、あと車検が残っているクルマがいいなって感じでは探していました。購入した180SXは総額240万円で希望していた条件を満たしていたのが大きかったです。

走行距離は7万kmを越えていましたが、エンジンをオーバーホールしたばかりだったので、実質2万kmくらいしか走っていなくてくたびれた感じがほとんどしないクルマだったんですよ。

なのでこれはアリだ!って。自宅は千葉なので栃木のお店は遠かったんですが、行った甲斐はありましたね。

――近場のお店だけでなく、結構範囲を広げて探していたんですね。ご自身で中古車を買うのは初めてだと思うのですが、このクルマは大丈夫って判断できた基準とは?

180SXってオーナーの間ではストラットってサスペンションの上あたりにある部品が錆びているかが状態を見る時の基準と言われていたので、そこはかなりチェックしました。するとストラットは錆びていないし、ボディもゆがみがない。

しかも車内のインパネとかにもひび割れがなくて、20年以上たったクルマなのにかなり綺麗な状態だったからこれは大丈夫だって確信しました。

――念願の初マイカーを手にしたわけですが、納車日の心境はどうでしたか?

仕事終わりに取りに行ったので当日は眠かったというのが1番でしたが、買って1週間くらいは実感が湧かなかったですね。ずっと欲しい欲しいと思っていたものが手に入ったので、夢みたいって感じてちょっとフワフワしちゃいましたね。

――このクルマに乗ってみて、最初に感じたことは?

「古いクルマだなぁ」って思ったのが一番の感想でしたね。自分よりも年上感があるなって。エンジンの動きとか静粛性とか、運転しているときに見える景色がレトロな感じだったので、昔のクルマだなって。
もともとRX-8に乗っていたから余計に感じたのかもしれないですが。

ただ、このクルマを買ってからは昔ながらのレトロなものが好きになりましたね。ちょっとずつクルマに影響されだしたというか(笑)。

――180SXを手にしてから、周りの反響はどうでしたか?

家族には「クルマを買う」としか言っていなかったので、納車の時の音で「うるさいなー」とは言われましたね。父は特に興味を持って見ていた感じだったと思います。

僕も敢えて父に買ったクルマのことは言わなかったのですが、父からは「俺と似たようなクルマを買ったな」と言われましたね。聞くと、父も初めてのクルマは180SXみたいなクルマを買っていたみたいだったので。

――お父さん、きっと嬉しかったでしょうね。自分のクルマを手にしたので、お出かけの頻度って増えましたか?

自分でもびっくりするくらいに増えました(笑)。購入して2年くらいですが、走行距離は今、13万kmくらいいきましたもん。

大黒ふ頭の方にはよく行きますし、東京湾を一周したりとか、ちょっと乗りたいときは品川のほうまで行ってコーヒーを飲んで帰ったりとかしますね。缶コーヒーを飲むためだけに出かける感じですよ(笑)。

目的地に行くのではなく、高速道路に乗って運転したいという気持ちが強いですね。仕事終わりにこのクルマに乗ってストレス発散しています。静岡まで行って星まで見に行っちゃったりしますよ(笑)。

――すごい! それがこのクルマで1番の遠出ですか?

父の会社が行っているイベントに参加するのに富士スピードウェイまで行ったのが一番遠くに行ったドライブですね。サーキット内をママチャリで走るというイベントで、めちゃめちゃ面白いんですが疲れましたね(笑)。

――クルマを買う理由のひとつにカスタムを挙げていましたが、いつごろから始めましたか?

イジり始めたのは買ってから1週間も経たないころですね。とりあえず交換した方がいい部品があったのでそれを交換して、前のオーナーが貼っていたステッカーを剥がすところから始めました。

――最初は純正に戻して、そこから大掛かりにイジることを目指した?

そのつもりだったのでエアロを組むつもりだったんですが……このクルマのデザインが好きすぎて「エアロいらないんじゃない?」という気持ちになってきて。

むしろエアロを組んだりしてカスタムするより、キレイに乗りたいなという意識が強くなってきて、当初イメージしていたよりもカスタムは控えめになりました。

――大黒PAによく行かれるみたいですが、オフ会等にも興味はありますか?

いや、もともと大勢が集まるのが苦手なのでオフ会はあまり積極的に参加しようという気持ちはないですね。大黒PAには似たようなクルマが揃うのもあって、いろいろ参考にするところがないかな?という感じで見ています。

会社の同僚とか仲のいい面々と出かけることは結構あるんですけどね。ミニキャンプみたいなことをしてみたりとか。

――だいぶ古いクルマに乗っているので、街中で乗っていると声を掛けられることはありませんか?

結構ありますよ。180SXって結構ハードに乗られることが多いクルマなので、僕の所有している180SXみたいに純正でキレイに乗っているものが少ないから、珍しがられて声を掛けられることが多いですね。

――購入してから、クルマに不具合等は起きましたか?

雨漏りやちょっとした不具合はよくありますが、今のところ駆動系には大きな故障はないですね。基本的には自分で直せるところで収まるトラブルが多い感じです。

――小さなこととはいえ、不具合が頻発すると嫌気が差しちゃう方もいるかなと思いますが……?

僕はそういう感情はないですね。むしろ「カワイイ」って思っちゃいます。変ですよね(笑)?

――「ちょっとくらい手がかかる方がカワイイ」みたいな感情ですね。では、bachiさんの中でこのクルマの気に入っているところは?

外観だとリトラクタブルヘッドライトですね。最近のクルマでは見かけないし、閉じていても開けていても違う表情があるというのはこのライトでないとできないことですからね。1番のお気に入りポイントです。

――このクルマで今後、やってみたいことや行ってみたいところなどはありますか?

今やりたいのはボディの補修ですね。ひょう害があって、ボコボコになってしまったのでそれを直したいという気持ちが強いです。

――では180SXって、bachiさんにとってはどんな存在ですか?

やっぱり、相棒ですね。通勤に使うわけではないので毎日は乗らないですが、週4くらいでは乗っていてストレス発散をしたり、休日の移動はほとんどこのクルマとです。プライベートでは電車に乗ることはほとんどないですもん。

仕事のストレス発散はもちろん、休日の楽しい時間をくれる最高の存在です。

不具合でさえ「カワイイ」と評してしまうほど、180SXを愛している様子がわかるbachiさん。このクルマに出会って以降はレトロなものが好きになり、出かける頻度が増えるなど充実したカーライフを過ごせていることがわかります。

ボディの補修など、今後は愛車をキレイにしていくそうなので、美しく輝く180SXの写真がインスタ内に多数投稿されるのが楽しみですね!

【Instagram】
bachiさん

(文:福嶌弘)

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