競輪選手になったきっかけはフェラーリF40! 自転車とクルマは僕のアイデンティティ
2009年7月にプロデビューし、11年6月に前橋GⅠ高松宮記念杯を制しGⅠ優勝最速記録を更新。17年には、自転車競技のナショナルチームのメンバーとして国際大会で活躍するなど、競輪選手として数々の記録を持つ深谷知広選手。
そんな深谷選手は大のクルマ好きで、SNSには競輪よりもクルマに関して多く発信していることも……。そしてクルマは、普段の生活はもちろん、競輪選手としても欠かせない存在だそうです。
今回は、深谷選手が数々の愛車に乗る想いをお届けします。
―――クルマ好きになったキッカケは何ですか?
父をはじめ親戚にクルマ好きが多く、自然と僕もそうなっていたという感じです。父はダルマセリカ、カローラ、親戚はスープラなどに乗っていた記憶がありますが、走るのが大好きな人達だから、ラインナップ的にスポーツカー系が多かったですね。
助手席に座るだけじゃなくて自分も運転してみたいと思ったけど、まだ免許が取れる年齢ではなかったのでグランツーリスモで遊ぶようになって、スポーツカーに乗りたいと思うようになりました。
そして、フェラーリF40に乗るために競輪選手になったという流れです。
―――ん?フェラーリF40に乗るために競輪選手になったのですか?なんかもっとこう、子供の頃に競輪選手に憧れてだとか、選手が走っている姿がカッコよくてとか、なんかもっとこう……。
あはは(笑)!もちろん、それも理由の1つですよ!昔から勝負事が好きだったし、運転するということ自体が好きでしたから。
でもキッカケとしては、「F40に乗ってみたいなぁ〜」と僕が呟いたとき、父が「競輪選手になったら、買えるぞ!」と言ったんです。それで、競輪選手について調べてみて、自分に合う仕事だなと競輪選手になることを決めました。
だから、本当にF40がキッカケでしょう?
―――まさかF40が競輪選手を産むなんて、フェラーリは思ってもみなかったと思います。
あはは(笑)。でも、クルマと自転車って、共通する部分が沢山あるから、あながちそんなにはビックリしないかも!
―――例えば、どんなところですか?
スピードは違うけど自分の思うままに移動できるし、自分のスキル次第で速く走れるという点ですかね。走らせ方で共通感覚はありませんが、コーナーでタイムが縮まるなどの要因は一緒といいますか。
それと、いじる楽しさもありますよ。自転車ならサドルを変えてみたり、クルマならオートバックスに行って部品をちょっと変えてみたりだとか。アルトワークスやタント、ルークスに乗っていた時は、パネルを外してデッドニングしたり、ナビを外して配線を見てみたり、色々いじっていました。
―――クルマいじりはどこで覚えたのですか?
クルマ屋さんがやっているのをジッと見たり、分からないことがあれば教えてもらったりですかね。スポーツカーならもっと速く走れるように、妻の愛車はクラシカルに可愛らしくなど、カテゴリー別に、そのクルマの良さを引き出せるように仕上げていきたいんです。
―――SNSを拝見しましたが、本当に色々なカテゴリーのクルマを愛車として迎え入れていらっしゃいますよね。
そうですね。そして、かなり短いスパンで乗り替えてはいます。でも、飽きるとかそういうことじゃなく、単純に走行距離が伸びていくからなんです。
レースの時は静岡から北は青森、南は佐賀まで自走で行くんですけど、全国各地の競輪場を飛び回るから、平均で半年に1万kmは必ず行くんです。セレナの時は、2週間で3000Km走ったかなぁ。他の選手の人に、「えっ!?こんなところまでクルマで来たの!?」ってビックリされることが多々ありますよ(笑)。
―――身も蓋もないことを質問するのですが……長距離運転って疲れませんか?
それがね〜、1000kmまでいくとワクワクしてくるんですよ。というのも、そう感じるのは、運転している時間が“自分にとってかけがえのない時間”だからなんです。
自分を見つめ直す時間、家からレース会場までの切り替えのポイントになっていて、なくてはならない大切な時間だから。車内には自分の世界が広がって、好きなタイミングで色々な場所に行ける。これを実現させてくれるクルマが、僕は大好きなんです。
そして、その相棒は どんなクルマでもOKなんです。ちなみに、これまでの愛車で1番気に入っているのは先代のアクアですね。ドラポジもいい、自転車も積める、運転も手の内に収まっている感があって、交差点を曲がるだけでも「あぁ……面白い」と感じさせてくれました。同じ時期にプリウスにも乗っていたんですけと、僕は断然アクア派でした。
―――アクアの方が、深谷さんによりフィットしていたんですね
そうです!どっちが良い悪いじゃなくて、僕に合っていたというだけです。クルマもそうで、速く走れる方が良いとか、高級感がある方が良いとかいうことではなく、そのクルマらしさがあれば、良いクルマだと思うんですよね。
うーん。総じて、クルマが好き!ということです。
競輪学校の卒業式当日にエスティマを納車して以降、常に自転車とクルマと走ってきたと語ってくれた深谷さん。両者は間違いなく自分のアイデンティティで、欠かすことの出来ない存在だと語ってくれました。
今後の目標としては、まだ乗ったことのない“軽トラ”を愛車として迎え入れることだそうです。さて、軽トラとはどんなカーライフを送るのでしょうか?
【YouTube】
深谷知広チャンネル
【Instagram】
Tomohiro Fukayaさん
(文:矢田部明子)
自転車とともに楽しむ愛車ストーリー
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