全世代が楽しめるクルマ、ユーノス・ロードスター。このクルマが大好きなことを伝えるために
「しんやさん」が高校生の頃に登場したユーノス・ロードスターですが、当時はスカイラインGT-R、フェアレディZ、トヨタ MR2、三菱GTO、ホンダNSXが登場し、話題をさらっていたそうです。
そんなユーノス・ロードスターは、80年代以降、世界の自動車市場から2シーターのオープンカーが消滅していく中で突如として現れた、異色の存在だったと嬉しそうに話してくれました。
今回は、しんやさん×ユーノス・ロードスターのお話をお届けします。
――8年前にユーノス・ロードスターを愛車として迎え入れたのは、何がキッカケだったのですか?
ユーノス・ロードスターが登場した時、僕は免許も持っていない高校生だったんですけど、その頃から憧れていたクルマだったんです。大人になった今でもその気持ちはずっと続いていて、8年前にようやく愛車として迎え入れました。
そのくらい思い入れのあるクルマだから、今見ても「カッコいいなぁ」とじっと見つめてしまいますよ。
――例えば、どんな箇所でそれを感じますか?
ボンネットをよく見ると、中央の奥部分に緩やかな膨らみがあるんです。これは、50対50の理想的な前後重量配分を実現するために、エンジンの場所を少しでも後ろに設置したという証なんです。この膨らみも、やり過ぎているのではなく、車庫のライティングによって浮かび上がるというさり気なさが良いんです。
サイドから見ると、フロント部分が盛り上がって、サイドミラーの後ろ部分から下がって、リアに向けてまた盛り上がっているのですが、中央部分が下がっているのは、窓を開けた時に腕をかけやすいからなんです。そういう演出が、いかにもロードスターらしくて好きです。
――ここまできたら、リアもお願いします
はい(笑)。フロントからリアに向かってよーーーーく眺めると、なだらかに湾曲してるんです。そしてリアトランクフードも本当に!よーーーーく見みていると、なだらかに湾曲して後ろに向かって盛り上がっているんです。何回も眺めていないと気付かないこの奥ゆかしいデザインが好きなんですよねぇ。
――う~ん、マニアですね。ロードスターって老若男女問わず、幅広い年齢層の方がオーナーさんにいらっしゃいますよね
ほかの車種がどうかは把握していないのですが、そう感じることはありますね。それこそ、お父様が昔乗ってらっしゃったのを引き継いだとかで、初心者マークを貼ってくる子もいますから。
――私も先日、親子でロードスターを楽しむ方を取材しました
あとは、ユーノス・ロードスターって、古い個体でも手が出せないくらい高いわけではないというのもあると思います。
ちなみに、当時(8年前)30万円くらいで購入して綺麗に出来たのは、サードパーティーやオークションサイト等がかなり充実しているので、部品や修理に困るということがほとんどなかったからです。
困っても“誰か知っている人”がいますしね(笑)。台数も多いし、オーナーの年代も幅広いから、「あぁ〜それはね〜」って何とかなるんです。
そういう人との繋がりもロードスターに乗る醍醐味だと感じているし、このクルマに乗りたいと思っている人の助けになればと、実際に自分でも商品開発をするようになりました。
――どんなものを作っているのですか?
例えば……僕も然り、インパネがひび割れたという人が多いから、この割れを隠せるような製品を作っています。ジャストフィットするように設計してあるから、ユーノス用にはなってしまうんですけどね(笑)。
あとは、スマホホルダーとか、とにかくユーノス用の何かを色々と。最近オフ会に行くと、「こういうの作って〜」とリクエスト頂くようになりました(笑)。
――ユーノス用となると、ライバルも多そうですね。
そうですね……。でも、どちらかというと、長くロードスターライフを送ってもらいたいという気持ちが大きくて作っているんです。
「自分も乗ってみようかな?」と思ってくれる若い世代が増えてくれたら良いなとか、僕はクルマが大好きだから、これからどんどん変わっていく自動車業界に興味を持つクルマ好きが1人でも増えれば良いなと思っているんです。
そのために、自分のように1番クルマで楽しんだ世代の人たちが色々なカーミーティングに足を運んで、カーライフの楽しさを伝えていければなって。むしろ責任だと思っています(笑)。
走れる仕様にするも良し! 痛車にするも良し! ノーマルにこだわるのも良し! 見たことのないようなカスタムをするも良し! クルマの楽しみ方に正解はないから、自分らしく乗って欲しいなと思います。
その相棒がユーノス・ロードスターで、これからも一緒に頑張っていけたらと思うんです。
そう話してくれたしんやさんは、ショップのある苅宿(かりやど)に住む子供達にもクルマの良さを知ってほしいと、洗車教室を開くなどしているそうです。
洗車をしてくれた小学生が、ロードスターやお気に入りの愛車に乗ってショップを訪れる日が来るかもしれません。
【Instagram】
しんやさん
(文:矢田部明子 写真:しんやさん提供)
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