【スマホ撮影レシピ】広い公園でピクニック写真を楽しむ、インスタ映え間違いなし!

  • スマホ撮影、ドライブで公園に行き、インスタ映えする素敵な写真を撮るテクニックを駆使し、素敵なアルバムをつくった

おでかけのときに撮った写真をインスタ、インスタ、SNSにアップしたり家族に見せたりしても、どうも反応が今ひとつでガッカリしたことはありませんか。自分ではうまく撮れた気になっていても、その場の楽しさが伝わらないことはよくあります。それは、写真からストーリーが感じられないことが原因かもしれません。

今回から、ストーリーのあるおでかけ写真、簡単に撮影して“いいね”がもらえるコツをプロカメラマンにレクチャーしてもらう連載を始めます。講師はプロカメラマンの福井麻衣子さん。雰囲気のあるポートレートや旅写真の撮影が得意で、カメラメーカーへの作品提供、カメラ書籍の執筆なども務めています。

おでかけ写真の撮影はスマホiPhoneだけ。スマートフォンのカメラ機能を使うので、一眼レフのような細かい設定を考える必要はありません。記事を読んでそのとおりに実践してもらえば、インスタ映えするのはもちろん、あとで振り返ったときに素敵なアルバムになること間違いなしです!

公園までドライブ&ピクニック

ちょっと早く起きた休日。天気がいいので、友達を誘って近場の広い公園までドライブ&ピクニックをしてみることに。手作り料理を広げてランチをすれば、料理の写真もキレイに撮れるかもしれません。マイカーを絡めた撮影をしても楽しそうです。目的地は埼玉県の荒川沿いにある「秋ヶ瀬公園」。ドライブのお供はトヨタシエンタ G(ハイブリッド)」です。

「公園ピクニック」で抑えておきたい鉄板カット
1. 木立やオブジェ、モニュメントを活かして空間の広がりを感じられる1枚
2. お弁当の美味しさが伝わるカワイイ1枚
3. その公園だと分かる印象的な場所とクルマでキメの1枚
4. スポーツやアクティビティでいい表情の1枚
5. 光と影を駆使してシルエットなど印象的な1枚

  • クルマはトヨタ「シエンタ G(ハイブリッド)」。印象的な自然のなかで撮ればひと味違った写真になります

1. 木立やオブジェ、モニュメントを活かして空間の広がりを感じられる1枚

旧街道の面影も感じられる浦和の市街地を見ながら、荒川方面に向かいます。休日のドライブも久しぶりなので気持ちよく、あっという間に川沿いの秋ヶ瀬公園に到着です。改めて河川敷に広がる公園の広さに驚きました。

園内は広いので、そのままマイカーで移動できます。その途中、並木道のように道路脇に木が並ぶ印象的な場所を見つけました。「気になったら撮る」、これが大事です。

普通はクルマが行き交う路上で撮ることはできませんが、空いている公園内なので撮影できてしまうのが楽しいところ。並木道にクルマを停めて一緒に撮影してみることにしました。

【作例】木の並び方と道が印象的。あえて後ろ向きのポーズもオシャレ感が出ます

  • 【作例】ドアの横で。広角を使ってフロントガラスを強調しています

●こんなふうに撮りました!

まずは自身の感性にまかせて、美しいと思うような場所を見つけましょう。ここでの写真はクルマを正確に中心にすることを意識しています。道も中心にすることで、まっすぐ後ろに伸びる遠近感が感じられる構図になっています。美しい風景を広く入れて撮りましょう。

2. お弁当の美味しさが伝わるカワイイ1枚

周辺を軽く散歩してみると、背の高い木々が林になっていて、木もれ日がとても美しく感じます。さっそく木もれ日のなかにブランケットを広げてピクニック気分を盛り上げます。まずは、お弁当や飲み物を広げて撮影してみましょう。食事中のなにげない表情や仕草も絵になります。

最近のスマホのカメラは優秀なので、逆光にもトライ。お弁当や飲み物を広げたシーンは絵になるので、食べる前にぜひ撮影してみてください。食事の撮影では、手を添えたりすると臨場感が出て美味しさが伝わります。

【作例】ピクニックのシーン。木もれ日のなかで近場の公園とは思えない風景

  • スマホ撮影、ピクニックでお弁当をインスタ映えするには食事に手を添えると臨場感が出る

    【作例】食事に手を添えると臨場感が出る

●こんなふうに撮りました!

逆光の太陽が直接入らないように、木の幹で隠すようにしています。高い木が印象的なので、傾かないように垂直に注意しています。食事は手前に陰がくるような光線が、自然で美味しく見えるようになります。

ありがちなレジャーシートではなく、キレイな色の糸で織られたブランケットなどを用意してみましょう。食事のあとにでも片付けつつ、寝転がった状態でセルフィを撮影(自撮り)すると、背景がキレイな雰囲気のよい写真になりますよ。

  • 【作例】キレイな色のブランケットに寝転んでセルフィ

  • 【作例】寝転がって見えた視線にはこんな青空が広がっています

●こんなふうに撮りました!

寝転んで楽しくセルフィ撮影してみましょう。少しアタマの上に空間を作る構図にすると、バランスがよくなります。バックになる柄がキレイなブランケットを選ぶことがポイントです。

3. その公園だと分かる印象的な場所とクルマでキメの1枚

もう少し周囲を散策してみると、まるで高原リゾートみたいな針葉樹林と、冬の斜光線が美しい景色と出会いました。

セルフィで撮ると、どうしても近くからの撮影になって、似たような写真になりがちなのですが、スマホを離れた位置に置いて撮ることで、だいぶ違ったイメージになります。

【作例】木立の陰を活かして、少し離れた位置から撮影

  • 【作例】横位置で記念写真風も撮ってみましたが、縦の方が印象的に見えます

自撮り棒に超小型の三脚を付けて自立させて、セルフタイマーやリモコンを使って撮影してみましょう。こうすることで、離れた位置で撮影できます。

  • セルフィで撮ったカット。わるくないですがワンパターンな構図になりがちです

  • 自撮り棒に超小型の三脚を付けて自立させています

●こんなふうに撮りました!

ここでは木立の陰を活かして撮影しています。木の並びがキレイなので、縦の構図で垂直を意識しています。離れた位置から撮影することで、第三者目線のイメージになります。カメラ目線になりがちですが、あえて目線を外してみるのもよいでしょう。

すぐ近くに、小さな川が干上がってしまったカワイイ橋を見つけました。おそらく本来は川が流れているはずの下に降りることができました。この橋を見上げる形で記念写真を撮ってみることにしました。

ちょっとオーバー目なアクションをつけて、お揃いのポーズでキメてみるのも楽しいですね。多人数で同じポーズをとったりすると、楽しげに見えてインスタ、SNSでのリアクションも多くなるかもしれません。

  • 【作例】橋の高低差をうまく使って記念写真してみました

●こんなふうに撮りました!【図解】

少しオーバーなくらいのアクションをポーズもアリ。ここでもスッと伸びた木立がキレイなので、水平と垂直は注意しています。高低差のある場所は記念撮影に向いています。人数が多くなっても段差を使って分けることができます。土手や防波堤などでも使えるテクニックです。

  • 撮影対象:木立+クルマ+2~4人、撮影方法:スマホ用三脚(または第三者)、スマホの向き:縦位置、光線:順光~斜光、露出:自動(顔検出)、撮影後フィルタ:ビビッド(暖かい)

4. スポーツやアクティビティでいい表情の1枚

ボールなどを使って遊べるのも広い公園ならでは。荷台に入れてきたラケットとシャトルで、バドミントンをしてみることにしました。運動やスポーツは絶好のシャッターチャンス。いい表情もうまれやすくなります。

休憩中のワンシーンもぜひ撮影しておきましょう。おしゃべりしている表情をうまくとらえてみてください。

【作例】アップで狙ってみると、イイ表情が撮れる

【作例】休憩中も撮影のチャンス

●こんなふうに撮りました!

ちょっとシャッターチャンスが難しいですが、アップで表情を狙ってみましょう。動きのある被写体は連写の「バースト」モードを使うとよいです。シャッターボタンを左へスワイプしてから長押しして撮影(iPhone 11/12)します。多少ブレても臨場感重視で!

5. 光と影を駆使してシルエットなど印象的な1枚

だいぶ日が傾いてきました。太陽が低くなってくると、写真のフレームに直接入りやすくなります。ピクニックの終わりに太陽を画面に入れたシルエットカットの撮影にトライしてみてください。明暗のついたダイナミックな写真になります。人が影になるので、大きくホーズをとると印象的になります。

【作例】ダイナミックなシルエットカットにチャレンジ

  • 人物に露出を合わせてしまうとなんだかいまいちなカットに

●こんなふうに撮りました!

シルエットにしたいとき、もし「HDR」になってしまう場合にはオフに。後ろ向きになって顔を認識させない状態にすると、大抵は自動でシルエットになります。スマホ画面で太陽をタップして露出を合わせます。

出かけた先が近くの公園でも、ほんの少しの工夫で楽しみながらオシャレなカットがたくさん撮れました。周囲の景色を広く入れることで、そのときの思い出として長く印象に残る写真になるでしょう。インスタ映えも間違いなし!

今回は女子2名ですが、カップルやファミリーでも同じように応用できます。ぜひ、真似してみてください。

福井麻衣子

<講師プロフィール>
福井麻衣子
カメラ誌や書籍の写真撮影テクニック解説も多数執筆するフリーランスフォトグラファー。雑誌・広告を中心に、ポートレート、旅、街歩き撮影などで活躍。スマホ写真も使いこなす。今回の作例はすべてiPhone 11 Proを使って撮影している。

[GAZOO編集部]