トヨタのEVカーシェアリング

10月1日から実証運用が始まる、都市交通システム「Ha:mo」の記者発表会で中京大学豊田キャンパス(MAP)にお邪魔しました。この実証運用は、豊田市低炭素実証実験(※1)の一環で学生、教職員を巻き込んだ取り組みです。
「Ha:mo」とは、『Harmonious Mobility Network』の略称でクルマなどパーソナルな移動手段と公共交通の適切な組み合わせによって、人にも街にも社会にも優しい交通サポートシステムです。
(※1)豊田市低炭素実証実験…豊田市やトヨタ自動車をはじめ、28の企業・団体が参画しているプロジェクト。

超小型電気自動車「COMS(コムス)」で目的地までラクラク移動

トヨタ車体から発売されている超小型電気自動車「COMS(コムス)」

電車+コムスで乗り継ぎラクラク

10月から開始する実証運用は、超小型電気自動車「COMS(コムス)」(※2)を10台を用いたカーシェアリングです。

中京大学に2か所、最寄駅である名鉄豊田線浄水駅、愛知環状鉄道貝津駅の各1か所、計4か所にステーションを設置して中京大学の学生さんをはじめ、教職員の方々の通勤通学の足として利用されます。

(※2)コムス…トヨタ車体から発売されている超小型EV車
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「Ha:mo」は、カーシェアリングサービスの「Ha:mo RIDE(ハーモ・ライド)」と、低炭素でシームレスな移動をサポートする情報提供システム「Ha:mo NAVI(ハーモ・ナビ)」の2つで構成されています。

トヨタ車体から発売されている超小型電気自動車「COMS(コムス)」
モニター学生が大学のステーションで利用している様子

エコなカーシェアリング

「Ha:mo RIDE」は、公共交通と目的地の導線を補完するカーシェアリングサービス。一般のカーシェアリングと違うところは、ワンウェイ(乗り捨て)型ということで差別化を図っているとのこと。

使い方は、利用者がスマートフォンアプリによる事前利用登録をし、ICカードをCOMS(コムス)にかざして認証させます。荷台部分に入っているキーを取り出して出発です!目的地のステーションに到着したら、次の利用者のためにG-Stationで充電し、キーを所定の場所に差し込み、ICカードでをかざして完了。

モニター学生が大学のステーションで利用している様子
スマートフォンアプリで最適なルートを検索。

最適なルート選択

「Ha:mo NAVI」は、公共交通とクルマを連携させてコスト、時間、エコなどの観点から、最適なルート選択をするシステムです。また同時に、渋滞状況や駐車場の情報も考慮して検索します。

特徴はクルマと公共交通を組み合わせたルート案内ができるということ。一般的なルート案内では公共交通だけ、カーナビではもちろんクルマだけのルートになりますよね。これは画期的。

また、公共交通を利用し、CO2に配慮したルートを選択すると、“とよたエコポイント”(※3)が付与されるそうです。

(※3)とよたエコポイント…豊田市民のリサイクル、買い物など様々な分野での環境配慮行動に対して付与されるポイント。

スマートフォンアプリで最適なルートを検索。
キャンパス内を学生が運転している様子。
免許を取って間もない学生も簡単に運転しているようです。

通学が便利になる!

中京大学豊田キャンパスは名鉄豊田線浄水駅からはクルマで約10分。平日はスクールバスが15分おきにくるものの、電車との乗り継ぎのタイミングが合わない。しかも、早朝や夜遅くには、運行していないので、クルマを持たない学生にとっては不便な様子。日曜日や祝日も同様とのこと。

「Ha:mo(ハーモ)」のモニターになった学生さんの声は

・部活の練習で夜遅くなってバスの運行がなくなってしまったときは助かります。
・キャンパス内にいて、ちょっとした買い物をしに行きたいときは便利。
・手順やコムスの運転が簡単。
と、概ね好評のようです。

今後は「Ha:mo RIDE」、「Ha:mo NAVI」を組み合わせたルート案内や予約などが可能。また、豊田市駅周辺など中心部で車両台数50~100台、ステーションは10~20ヶ所に拡大する予定だそうです。

キャンパス内を学生が運転している様子。
免許を取って間もない学生も簡単に運転しているようです。

[ガズー編集部]