【懐かし自動車ダイアリー】2000年(平成12年)~クルマで振り返るちょっと懐かしい日本

トヨタWiLL VS
トヨタWiLL VS

2000年(平成12年)| 自動車 ~ トヨタはWiLL、ホンダはASIMOで新展開

トヨタが1月に発売したWiLL Vi(ウィル ブイアイ)にはトヨタのロゴが付いていない。異業種の合同プロジェクトWiLLの商品という位置づけで、オレンジのブランド統一ロゴが付けられている。トヨタの社内で発足したVVC(バーチャル・ベンチャー・カンパニー)が主導し、花王、アサヒビール、松下電器産業、近畿日本ツーリストが参加しておのおのがWiLLブランドの商品を販売した。トヨタはViのほかにVS(ブイエス)とCYPHA(サイファ)も発売するが、WiLLプロジェクトは2004年に事実上解散している。

盛り上がるSUV人気を背景に、新型モデルの登場が続く。日産はミドルサイズのエクストレイルを発売。翌年から国内のSUV販売台数1位を獲得し続ける人気モデルになる。マツダからはトリビュートが登場。フォードと共同開発したモデルで、北米では翌年から姉妹車のフォード・エスケープが発売された。

ホンダはF1に復帰し、人間型ロボットのASIMO(アシモ)を発表。攻めの姿勢はクルマづくりも同じで、スタイリッシュなコンパクトミニバンのストリームを発売する。5ナンバーサイズで3列シートを備えており、取り回しのよさと実用性が評価され人気モデルとなった。

  • トヨタWiLL Vi
    トヨタWiLL Vi
  • トヨタWiLL CYPHA
    トヨタWiLL CYPHA
  • 日産エクストレイル
    日産エクストレイル
  • マツダ・トリビュート
    マツダ・トリビュート
  • ホンダASIMO
    ホンダASIMO
  • ホンダ・ストリーム
    ホンダ・ストリーム

2000年(平成12年)| 世相と文化 ~ 2000年問題をクリアしてIT革命が進む

コンピューターの誤作動が懸念された2000年問題は無事クリアし、大きな問題は起きなかった。パソコン利用者が増加して1993年から日本での商用利用が始まったインターネットは急激に拡大。利用者は1500万人を超えた。データ通信や電子商取引が一般化して社会の構造を根元から変化させたことが、IT革命 (information technology revolution )と呼ばれるように。携帯電話の普及スピードは驚異的で、この年に携帯電話とPHSの契約件数が固定電話を上回った。

シドニーオリンピックで高橋尚子が女子マラソンに出場し、日本女子陸上界では初となる金メダルを獲得。小出監督との二人三脚が話題となり、Qちゃん旋風を巻き起こした。柔道の田村亮子は「最高でも金、最低でも金」と宣言したとおりに48kg級で優勝。競泳の田島寧子は銀メダルに終わって「めっちゃ悔しい」とコメントした。

4月に連立内閣から自由党が離脱すると、直後に小渕恵三首相が脳梗塞で緊急入院。意識不明のまま5月に死去する。後任となったのは森 喜朗だったが、新内閣発足から間もない時期に「日本は天皇を中心とした神の国」と発言して批判を浴びる。11月に内閣不信任案が提出されると加藤紘一が同調する動きを見せ“加藤の乱”が起きるが、造反は失敗に終わった。

雪印集団食中毒事件や西鉄バスジャック事件、ルーシー・ブラックマンさん事件などが世間を騒がせるが、10月に明るいニュースが届く。白川英樹のノーベル化学賞受賞である。11月にはイチローがシアトル・マリナーズと契約を交わし、日本人野手初の大リーガーとなった。

プレイバック2000年(平成12年)

★アカデミー賞
『グラディエーター』
★日本アカデミー賞
『雨あがる』
★NHK朝ドラ/大河ドラマ
『私の青空』『オードリー』/『葵 徳川三代』
★日本レコード大賞
『TSUNAMI』サザンオールスターズ
★日本ダービー馬
アグネスフライト
★日本カー・オブ・ザ・イヤー
ホンダ・シビック/シビックフェリオ/ストリーム
★新語・流行語大賞
「おっはー」「IT革命」
  • ホンダ・シビック
    ホンダ・シビック
  • ホンダ・シビックフェリオ
    ホンダ・シビックフェリオ

[ガズー編集部]

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