笹原右京選手、悲願の初優勝! ~スーパーフォーミュラ第6戦~

  • 笑顔で一位の表彰台に立つ笹原右京選手、田中洋克監督(TEAM MUGEN)

    笑顔で一位の表彰台に立つ笹原右京選手、田中洋克監督(TEAM MUGEN)

雨、雨、雨、最後晴れ!の富士スピードウェイに行って来ました!
決勝では、せつないアクシデントが続き、元気がなくなりましたが、凹んでいてもしょうがない。勝者は一人ですから割り切らなくては!というわけで振り返ります。

おめでとうございます!

  • 笑顔でトロフィーを掲げる笹原右京選手(TEAM MUGEN)

    笑顔でトロフィーを掲げる笹原右京選手(TEAM MUGEN)

  • 15号車 笹原右京選手(TEAM MUGEN)

    15号車 笹原右京選手(TEAM MUGEN)

Honda笹原右京選手(以下、右京くん)が初優勝を遂げました。
おめでとうございます。ほんとおめでとう!
レギュラーシート獲得まで、苦労しましたね。ここ数年、気にかけているドライバーさんで応援しておりました。苦労人を発見すると応援したくなります。

昨年は、スーパーフォーミュラの代役参戦での表彰台獲得。それが早く活かされればいいなあと思っておりましたが、なかなかシートが決まらず。ようやくシートを今季獲得して、開幕戦ではポールポジションと順調に来ていました。そして今回の初優勝です。

海外に活動の場を求め、経験も積まれた右京くん。結果的には少し遠回りになりましたが、日本で地盤を固めSUPER GT GT500クラスのシートを得て、しっかりトップドライバーとしてモータースポーツ活動に携われるようになりましたね。

サーキットで見かけると、必ず気づいてくれて、以前からよくお話をさせていただいておりましたので、この姿を見ることが出来て良かったです。

レース展開では、タイミングが右京くんに転がっていた感じ。
全てが運とは言いません。運が転がる先も、ちゃんとタイミングを見計らった先だったということです。びっくりしましたが、そのタイミングでピットに引き寄せたことが優勝を導きました。

  • #1 野尻智紀選手(TEAM MUGEN)
  • #1 野尻智紀選手(TEAM MUGEN)

#1 野尻智紀選手(TEAM MUGEN)

同チームの昨年のチャンピオンの野尻智紀選手(以下、のじりん)は、3位表彰台を獲得です。チーム無限はダブル表彰台となりました。これはシリーズをかなりリードする結果に。

こうなると、チーム力の高さも賞賛せざるを得ません。
これは、もう以前から分かり切ったことではありますが、トップチーム、さすがです。

そして、どんなに難しいレースでも、必ずそこ(表彰台)にいるチャンピオン。素晴らしいですよね。強さの表れ。スーパーフォーミュラ公式YouTubeに記者会見の模様がアップされていますが、発する言葉も深くて、今ののじりんには、誉め言葉しか出てきませんね。

チャンピオンとなるドライバーは、こうなんだなとこちらも毎回確認させられますね。年を重ねただけ、とご本人からInstagramにコメントをいただきましたが、それだけではないですよ。みんながその姿を追いかける存在として、どんどん君臨してもらいたいです。

ライバル陣営ではありますが、とにかく追いかけて勝たないといけないしね。チームのみなさま、おめでとうございました。

Honda陣営だけではなく、この初優勝というのは、まだ達成していないドライバーからすると、のどから手が出るほど欲しい勝利。人生で一度きりですからね、この優勝でお尻に火がついた、いやそんなの毎レースの話だけれども、切磋琢磨するシーズンにますますなっていって欲しいです。

悔しいけれどおめでとう

  • 38号車 坪井翔選手(P.MU/CERUMO・INGING)
  • 38号車 坪井翔選手(P.MU/CERUMO・INGING)

38号車 坪井翔選手(P.MU/CERUMO・INGING)

坪井翔選手(以下、坪井くん)が2位となりました。
優勝を逃したというのが、状況的には正しい言い方かもしれません。

セーフティーカーのタイミングとピットアウト、コースインのタイミングでのじりんの前に出てトップに立った彼は、見えないセーフティーカーを追うことなく減速で対処してしまいました。その為、あとからピット作業を終えコースインした右京くんにトップを奪われました。

本来、全力でセーフティーカーに追いつかないといけないのですが、SUPER GTのFCYみたいにその場で減速しちゃったんです。私たちがモニターやテレビの中継で得られる情報と、チームが持つ情報は違う訳ですから、そこに注視いたしましたが、会見を見る限り、特に指示はなかったようですね。

会見では、自分の責任…と坪井くんはおっしゃっていました。チームがちゃんと対策するはず、もしくは私が掴んでいない情報もあるかもしれません。間違っていたらすみません、今後のことはチームに当然お任せです。

昨年の不調から、今季は結果に繋がってなかったにせよ、随所で速さを見せていたので、速さを持つ坪井くんが戻って来てうれしいです。このまま終わる訳がないと思っています。
ずっと期待を込めて見届けますので、頑張ってください。

チームメイトの阪口晴南選手も良い感じで浮上して来ました。安堵しつつ、もっともっと上に羽ばたいてくださいよ!ガンバ!

残念が多すぎた

  • 20号車 平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)
  • 20号車 平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)

20号車 平川亮選手(carenex TEAM IMPUL)

オープニングラップの平川亮選手。予選で中団に沈むとスタートで他車とからむリスクが増えますが、今回は巻き込まれてしまいました。
チャンピオンシップを考えると、これはかなり痛い…ノーポイント。残念でなりません…。言葉にならない。嗚呼…。

  • 19号車 関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL)
  • 19号車 関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL)

19号車 関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL)

  • レース終了後、インタビューに答える関口雄飛選手

    レース終了後、インタビューに答える関口雄飛選手

そしてもう1つ。ポールポジションの関口雄飛選手(以下、雄飛)が決勝でリタイアしたこと。速さもあって盤石なレースと思われましたが、タイヤが外れるアクシデントに見舞われました。

5秒台とめちゃくちゃ速いピット作業で送り出したチームではありましたが、まさかの…。トップ走行中のこのアクシデントは辛いね…。いつも辛いけどさ…。見ているこちらも悲鳴が出そうでした。

レース後のミックスゾーン(インタビューエリア)に現れた雄飛は、サバサバしていました。あとで話したときももちろん“悔しい“と口にはしておりますが、気持ちの切り替えの速さもプロでね、そのメディア対応はリスペクトです。
今回のこのエラーはチームが解決するから、そこはもう頑張れしかないね。
もうしっかり前を向いた発言が、ご自身のSNSで展開されておりますから、またそーっと応援して行きます。

  • 4号車 サッシャ・フェネストラズ選手(KONDO RACING)

    4号車 サッシャ・フェネストラズ選手(KONDO RACING)

後続の車が接触し、大クラッシュをしてしまったサッシャ・フェネストラズ選手。大破して半分になったクルマから降りる姿は、カラダが痛そうでした。こちらもSNSで発信してくださっているので、元気なのはわかりますがショックでした。
ちゃんとマシンはドライバーのことを守ってくれるのだけれど、続くなあと(漠然とした表現でごめんなさい)思ってしまう自分がいました。まずは無事で良かったです。

他にも切ないシーンがたくさんの決勝となりました。
レースですからアクシデントだってつきもの。当たり前なんです。
でもね、やっぱ切ないよね。一か月ぶりの現場だったのですが、レース後いろんなことが起こりすぎてちょっと呆然としたわたし。

そして、“そうだ仕事しなきゃ”って思い直すことがありました。レース後、いろいろ撮り忘れていましたね(苦笑)。

結局、「みんな頑張れ!」のただの応援団ですから、残念なことがあればまた頑張れ!という想いで見ていることが多いですが、年々その想いも深くなっていて困りますね。

ま、いっか!簡単ですがレポ終了!またね!

(写真:折原弘之 大谷幸子 テキスト:大谷幸子)

[GAZOO編集部]