魅惑のスーパーフォーミュラが、ここにありました! 〜スーパーフォーミュラ夏祭り2025 富士スピードウェイ〜

スーパーフォーミュラ第6戦、第7戦が開催された富士スピードウェイに行ってまいりました。サーキット、スーパーフォーミュラのレースオーガナイザーの日本レースプロモーションがますますチカラを入れて盛り上げを図ったこの大会ですが、昨年も終わってから大きな変化を感じましたが、進化が止まりませんね。大変盛り上がっていました。振り返ります。

レースがより魅力あるものに

  • 富士スピードウェイ
  • スーパーフォーミュラ第6戦、第7戦 富士スピードウェイ

メインイベントのスーパーフォーミュラですが、戦い方のかっこ良さが増していて、レースが終わるといつもすごい!と言っている自分ですが、過去イチこんな大会あったかな?というくらいのレースが繰り広げられました。トップ争いの攻防が素晴らしかったです。レースを壊すアクシデントが少なかったからかな。レースの見え方にしても、台本でも書けないことがリアルに起こっている展開。普段レースをしている関係者も魅せられたと思うのです。バトルの内容は、なかなかF1でも見られないくらいと個人的には迫力があったと思っています。

解説をしていた脇阪寿一さんも、“こいつらスゴイ”と番組内で最大の褒め言葉を送っていました。現役ドライバーの松下信治選手も。松下選手の走りもみたいけれどね。

とても魅了されるレースとなりました。なんで?と松下選手が質問を投げかける場面が…、2レースだから?と要因を探るもその場では答えは出ず。わたしは、シンプルにドライバーたちのレベルが高いからかなと自分なりの回答をしていました。

第6戦 優勝 坪井翔選手/ VANTELIN TEAM TOM’S

第6戦は、富士スピードウェイマイスター、ディフェンディングチャンピオンの坪井翔選手が予選2位から逆転優勝。

第7戦 優勝 太田格之進選手/ DOCOMO TEAM DANDELION RACING

第7戦は、ポールポジションからスタートの坪井翔選手の富士スピードウェイでの連勝を、予選2位からスタートしたHonda太田格之進選手が止め優勝をしました。OTSの使い所がポイントでした。トップに躍り出で前が開けたらもう手がつけられない速さでした。TGRのホームコースではあるけれど、ドコモダンデライアンレーシング、チーム無限、Honda勢が手強かったです。2レース目は完敗でした。ほんと見事としかいいようのない戦いぶりでした。

ドライバーたちは、このカテゴリーに乗っているだけでも、選ばれた22人、日本のトップドライバーです。毎戦、このカテゴリーの難しさに一喜一憂していらっしゃる方が多いですけどね。F1のようでトップチームへ上がるのが少し難しいところもあります。

戦略、敢えてストラテジーと言いたくないのですが、チームと共に戦略を立て、走りをサポートするチーム力も当然大事。そのチーム力も「差」は確実にあると思います。瞬時の判断であのスピード領域で走るドライバーと共同作業をライブで行うわけですからね。無線が非常に興味深いです。さすがプロと思うシーンばかり。

アプリでオープンになっている無線のやりとりの中で、隠語を使用したりのやりとりがますます高度に感じました。今回の大湯都史樹選手は、まさにみんなが無線を聴くことを意識してやりとりしてました。心拍数も上がっている中でよくあんなに冷静にやりとりができるなと思ってね。暑さもあるというのにめちゃくちゃ冷静なのは「プロ」だからか。そこにしか辿りつかないんだけどね。

とにかく見て欲しいです。SFgoというアプリ(有料)でレースも無線も何回でもご覧になれますので。まさにそこにWhat a RACE ! があるから。レースそのものが輝いているのが本望じゃないですか。周囲を取り巻くコンテンツは、あくまでもスーパーフォーミュラを盛り上げるためのものです。今回はサブコンテンツが多く、追いきれないと思っていたところに、決勝が2日間連続で内容もとても良かったし盛り上がったので、安心してレースだけを追いかけた私です(すみません、途中で軽い熱中症になってしまいまして、寒気で大人しく座ってました…)。とにかくこのレースウィークは、日本から自信を持って世界に発信できるレースではなかったでしょうか。

KYOJO CUP

  • KYOJO CUP第2戦 スプリントレース表彰台

こちらにもご注目ください。今年の夏の大会と昨年との大きな違いは、KYOJO CUPを併催していることでしょうか(他にもあるけどコチラをピックアップ)。パッと見の変化の大きい印象はココ、KYOJO CUP。ちょっと大袈裟だけどサーキットが様変わりしていて戸惑いました。これ大事。ほらサーキットに25年も通っていますので(たった25年?と言われることも多々あり)、逆に慣れきっていて一辺倒な考えしか持たない自分に、もう少し俯瞰でモノを見られないかなとか、いろいろ思うようになっていたのでね。新鮮でした。

慣れない現場の雰囲気に戸惑っている自分にちょっと笑ってしまいました。いつもの現場ではあるけれど、ピットウォークで女性がいるだけで、こんなに華やかになるのかと、いつもとかなり違うと思いながらのレースウィークでした。

今の時代、あえて女性がなどと取り上げるのもと思いますが、クルマも変わって話題満載ですしね。今年、フォーミュラカーに変わってから初めてこのカテゴリーを拝見しました。そして、このカテゴリーの位置付けに関しては、クルマからチーム環境から急成長を遂げたことで、とても興味があったんです。どこに向かうのかと。

このKYOJOを最終目標とするのか、フォーミュラのカテゴリーになったことで、国内最高峰のスーパーフォーミュラを目指すのか、これはまたハードルが高すぎると思いますが、今後楽しみなカテゴリーになっていくのでしょう。今まさに作り上げているカテゴリーですね。

メーカーのサポートもつくようになり、TGRはスーパーフォーミュラに参戦しているチームの兄弟?姉妹?チームにサポートをしていて、見え方としても今年大きく変わりました。ピットも同じチーム同士、スーパーフォーミュラの隣のピットに位置しておりました。単独開催ならきっともっと広く使えていたのかもしれませんが、これはこれで意味もありそう。スーパーフォーミュラに参戦するKids com KCMGは、KYOJOのKCMGチームのエンジニアも兼務しているので、隣じゃないとキツイかな。

  • 斎藤愛未選手

  • 翁長実希選手

レースそのものもとても熱く、バトルをガンガンにしてましたね。国内向かうところ敵無しのレーシングドライバー坪井翔選手の奥さまの斎藤愛未(さいとうあいみ)選手と翁長実希(おながみき)選手のバトルは見応えありました。カート出身のドライバーさんですね、2人とも。スーパーフォーミュラとクルマのパワーこそ違えど、戦いぶりは遜色なかったです。 Vitaからクルマが変わったことも、ますます迫力を増した気もしますし、何よりかっこいいです。

今年は、あと3大会観戦できます! 全て富士スピードウェイで開催されます。
● Round 3 / 8月16日(土)・17日(日)
● Round 4 / 10月11日(土)・12日(日)
● Round 5 / 11月8日(土)・9日(日)

10月は、またスーパーフォーミュラの併催になりますので、スーパーフォーミュラもまだ観戦されたことない方は、季節も酷暑ではなく、ちょうど良さそうですのでぜひサーキットへお越しください!

どんどん改革が進みおもしろさも増したスーパーフォーミュラも、初めてのサーキット観戦にもちょうど良いとおもいますし、コンテンツがいっぱいで楽しめるはず。サーキットでお待ちしておりますので、ぜひお越しください! またね!

(写真:折原弘之 / テキスト:大谷幸子)