続・モタスポ目線のブース探訪 ~東京オートサロン2023~

前回の『モタスポ目線でのオートサロン探訪』に引き続き、がっつりとモータースポーツ目線でトークショーやブースを回られた(お)ねえさんの東京オートサロン探訪記です。

気になったモタスポブースたち

●ブリヂストンブース

  • 2002 全日本GT選手権 GT500クラス シリーズチャンピオン車両「エッソウルトラフロー スープラ」 見て!見て!GAZOO.comのシールが貼ってあります!

個人的に大好きなブースですよ。モタスポいっぱいで。毎年そんな大きくないスペースに(失礼)おしゃれなレイアウト。かつモータースポーツに君臨しているタイヤ―メーカーらしく、自分の大好きなクルマ、チャンピオンカーを展示してくれています。

  • 左からピストン西沢さん、星野一義監督、鈴木亜久里監督、脇阪寿一監督

  • 右から脇阪寿一監督、星野一樹氏、土屋圭市氏

トークショーも名物コンテンツ。例年ピストン西沢さんが斬りまくる!そして、ご一緒されるゲストもとても豪華。

ただ、この東京オートサロンはクルマ好きの祭典なので、必ずしもモータースポーツファンが押し寄せるイベントではない。よって、私には身近であっても会場から聞こえる声は、“あの端っこは誰だれだな“と、実は人違い・・・というのがいつもな感じ(笑)。これはこれでおもしろいのですが、モータースポーツがもっとメジャーにならなきゃ!と痛感する場面。

  • 脇阪寿一監督

  • 星野一樹氏

「ドリキンだ」「星野だ」「亜久里だ」「F1 ドライバーの脇阪寿一だ」と聞こえて来ますが、もうね、間違えていたとしてもお名前が出て来るところがメジャーどころ。これはもう“さすが”としか思えないので、それでもいいかなと思うこともあります(笑)。

  • 2022 SUPER GT、GT500クラスのシリーズチャンピオン車両 「カルソニックIMPUL Z」

こちらもYoutube配信されておりましたが、気になるところ。星野一義監督は、27年ぶりにSUPER GTでタイトルを獲得しました。

その12号車のスポンサーをされているのが、2019年に「カルソニックカンセイ」から社名を変えたマレリ株式会社。新ブランドの「マレリ」に生まれ変わっても、SUPER GTの体制は、マシン名は「カルソニック IMPUL Z」と名前を変えずに参戦しています。

カラーリングは、カルソニックブルーと呼ばれ、ファンにも親しまれて来ましたが、その「カルソニック」という名前を残してくれていることは、とてもうれしい限りです。本来マーケティングを考えたらあり得ない事ですよね。新ブランドの為になりません。でもね、スポンサー様の「愛」を感じます。

ゼッケンは「12」ですが、チャンピオンゼッケンの「」にするというのを確認できました。昨年12月に開催されたニスモフェスティバルで、てっきりお披露目があると思って私は行ったのですが、現地でイベントの始まる朝に聞いたら、“ゼッケンは変えない意向”とメカさん。その後、親子喧嘩(笑)の末にどうも「1」に変更するということを、ご子息で今季チームに加入された星野一樹さんが投稿していましてね。星野監督は「1」に変えることをこのトークショーでお話しされていました。

ゼッケン「1」、付けられるのなら私はつけて欲しい派。やっぱり特別ですよ。スポンサーさんに御礼としてプレゼントしたい勲章でもありますしね。3月のSUPER GT岡山公式テストで見られるかな、楽しみにしています。

また、8号車のARTAを率いる鈴木亜久里氏もステージに登場。体制の変化は既報。これまでも2台体制ですが、今季は、GT500クラスが2台。メンテナンスガレージがチーム無限。名門ガレージで2台共にワークス体制と言って良いかな。500クラス全部ワークスだけどね。

昨年までレッドブルのフルカラーだった16号車が、オートバックスカラーになり鈴木亜久里監督のもと、2台体制で挑みます。2台ともにブリヂストンタイヤを装着。最強の武器を手に入れ大注目のシーズンとなりそう。その点をトークショーで訊かれていました。

GT300、500のクラス違いの2台だと、ダブルWIN!というのが起きることもあり、これまでも達成していますが、スポンサー様に「それがないね」と言われた、と亜久里監督(笑)。今年からは、ワンツーフィニッシュがそれにとって変わりますよね。それに、常にオートバックスカラーのクルマがテレビに映っているとおっしゃっていて、とても嬉しそうでした。そんなレース展開ワクワクですよ、きっとね。なんだかんだ欲しかったこの2台体制はかなりうれしいのでは?

生の声を聴くことが出来るトークショーですが、ほんとここのブースは楽しみでね。今年は普通のお客さんとして拝聴しました(笑)。立川祐路選手出演の回は見られなかったので、アーカイブを見ようと思います。

●SUBARUブース

  • SUBARUブース。この展示車両はLEVORG STI Sport# PROTOTYPE

  • 右から宍戸チーフメカニック、小澤正弘監督、山内英輝選手、井口卓人選手

大好きなドライバーのお二人がちょうどステージにいたところに遭遇。もちろんこちらのスバルブースもいつものぞいているのですがね。

SUPER GT最終戦での苦労話に触れていました。2年連続のGT300クラスのタイトル獲得を目指して挑んだ最終戦。予選Q2を走る山内英輝選手がポールポジションを目指していた矢先、まさかのスピン。攻めに攻めた結果でしたが、切なすぎて泣けたことを思い出しました。その時のことをちょうどお話しされていたんですよ。

マシンが大破してしまってね、それもかなり山内選手ご本人も追い込んだカタチになり…。しかし、もう明日の決勝のことに頭を切り替え、マシンの修復に勤しんだというお話。井口卓人選手の愛も感じるステージでした。

そして、あの日、マシン修復に朝まで頑張った宍戸チーフメカもステージに上がってました。当然ですが、ミスはチームが全力でフォローしていますよね。決勝日朝に、宍戸さんのところに直行してお話を伺ったなあと。たった2か月しか経っていないけれど、久しぶりにチームの方々のお姿が見られてうれしかったです。ほんと好きだわこのチーム。今季も楽しみにしてますね!

BMWブース

  • BMW Team Studieの2023年カラーリング

体制発表に行けなかったので、クルマの写真だけでお許しを。SUPER GT GT300クラス7号車のBMW team Studieのクルマがありました。でっかいキドニーグリルをこんなカタチでレイアウト。さすがドイツの自動車メーカー、上手い!

こちらのチーム、チーム代表のボブさんこと鈴木康昭監督はBMW一筋。ぼちぼち30年かな?という事だけあって、こうしてメーカーブースにGT車両が展示されることがリスペクトしかなく素晴らしいと思うのですよ。ボブさんには会えなかったけれど、とても気さくな方でね。私の愛車ももう14?年くらいBMWでして、それでちょっと身近(笑)。クルマ、素晴らしいのです。ガツガツ走るから長距離移動の多い私は、いまだに乗り続けています。ちなみに我が家のあと2台は、一時LEXUSも長く乗りましたが今はTOYOTA車が2台です。

でもって、今季はBMWワークスドライバー、ブルーノ・シュペングラー選手が参戦。日本人ドライバーは、荒聖治選手と変わらず。TOYOTAのGT500クラス、スーパーフォーミュラなどなど経験のあるベテランドライバーさん。考えてみたらいろんなメーカーに乗ってますよね。私ちょっとサーキットで仲良しね。そして、シュペングラー選手不在の際には、なんと!柳田真孝選手がドライブ!まーくんですよ、まーくん。もう43歳?そうかも。彼、なんだかんだGTのタイトルを4回獲ってるというね。

日産ニスモドライバーを経て、今や彼も欧州車で参戦する大ベテランドライバー。今さらながらですが、Zの柳田さんのご子息ですね。昨年、途中でSUPER GT参戦が途絶えてしまい心配しておりました(彼に非があるお話しではなくチーム事情)。

走っていて欲しいドライバーさんなんですよね。会場でばったり。新年のご挨拶はしたのですが、写真を撮るのを失念。人混みだったこともあり頭が回らなかったです。今季また走りが見られること、うれしいです。頑張ってくださいね! 写真なくてごめんなさい!

●ホイールメーカーWedsブース

  • ホイールメーカーWedsのブース

  • 坂東正敬監督

最後にここに触れさせてくださいませ。こちらは、SUPER GT 19号車(TGR TEAM WedsSport BANDOH)のメインスポンサー、Wed Sportsさんのブースです。こちらも大人気ブース。レースクイーンさんもね。以前レポート記事を書いたことがあるのですが、チーム監督の坂東正敬さんの3日間このブースにいらっしゃり、モータースポーツファンもここに沢山集うという特徴があります。

このチームはどれだけこのホイールと共に戦績を上げるのか!これが今年の注目する点。昨年の進化が著しかったので期待です。日曜日も一番!の想いはみなさん一緒だと思います。土曜日1番時計は、立派なくらい達成したので。

  • 脇阪寿一監督プロデュースの鍛造ホイール

  • 脇阪寿一監督とラリードライバーの三橋淳氏

そうそう、SUPER GT 39号車(TGR TEAM SARD)の脇阪寿一監督プロデュースのホイールがありましたよ。GR86/BRZ CUPにも参戦されていますしね。なぜウェッズか?彼の現役最後の在籍チームは19号車だからでしょうね。いまや、彼の現役時代を知らない方も増えてきておりますので書いておきますね。

こちらでのトークショーもお話上手がたくさんで、坂東監督もそうですし楽しい。始まる時間よりも前に行ったのにごった返していて近づけない。離れたところから見ていたら、こちらもブリヂストンブース同様、「あれはドリキン(土屋圭市氏)」など人違い発言たくさんありました。でもいいのですよ。いつかきっと覚えてくれるくらいメジャーなモータースポーツ業界になれば…(号泣)。でも、いったい誰が、ドリキンさんだったのだろう…(冷静)。

レースクイーンさんは、メンバーの引退などで入れ替えがあるようです。今季のコスチュームと共に発表を楽しみにしてますね。引退される宮本りおさん、チームを卒業される安田七奈さん、お疲れさまでした!そして、沢山の取材協力ありがとうございました。

うわー、もっと書きたいけど既に長い。人違いに遭遇する度、そうかそうかとモタスポの立ち位置を自覚する訳ですが、モタスポ発信、わたくしも微力ながら頑張る所存です! コラムの写真で足りない部分は僭越ながらInstagramのリールなど、動画で保管しておりますのでご覧くださいませ!ほなまた!

(写真、テキスト:大谷幸子、GAZOO編集部)

MORIZO on the Road