目に見えない“流れ”はまだまだ変えられる~スーパーフォーミュラ第3戦・SUPER GT 第2戦~

晴れオトコ、雨オンナ、運…などなど、現実的ではない言葉は、あまり好んで使わないのですが、どうしてもそう思ってしまうようなレースが、自分が取材したこの1か月の4レースで続いていますね。

こんにちは!毎年春は腱鞘炎が悪化する時期、休み休み原稿を書かせていただいております私でございます。画像少な目ですみません…。振り返りとして、良い流れ、悪い流れという言葉を使わせていただきますね。ドライバーさんは良く使いますけどね。では、振り返ります。

開幕したスーパーフォーミュラ、SUPER GT、ドラマチック過ぎませんか?

シーズン中に起こるような一大事が、4-5月に集中して起こったよね。

①SUPER GT開幕戦、ピットミスで勝機を逃した36号車のドライバー2人は、スーパーフォーミュラ鈴鹿でワンツーフィニッシュ!

  • 待望の初優勝を掴んだ宮田莉朋選手/VANTELIN TEAM TOM'S

あの手痛いピットアウトのシーンはまだ脳裏に焼き付いておりますが、翌週にチームは違うけれど、二人でワンツーフィニッシュ。宮田莉朋選手は、トムスで大逆転勝利。セーフティーカーのタイミングが味方しましたね。そのあともニュータイヤでかっこよくオーバーテイクして行きました。初優勝、素晴らしかったです。おめでとうございました。

予選2位で、決勝2番手を走行していた坪井翔選手は、終盤、宮田選手の勢いに成す術なくも2位をしっかり死守。こちらも踏ん張りました。開幕ラウンドでも2位に入ってまして、ノッています。いい!

②SUPER GT開幕戦、ピットミスで勝機を逃した36号車→SUPER GT第2戦で優勝!

  • SUPER GT第二戦で優勝に輝いた宮田莉朋 選手、坪井翔 選手/TGR TEAM au TOM'S

こちらは、ホームコース富士のGTとなれば得意中の得意。トムスは昔から得意です。予選はポールに期待がかかりましたが、取れなくもあまり心配することはなかったです。

決勝において、スタートしてから盤石としか言えないレース運び。予選6番手3列目から、スタートドライバーの坪井選手がノーウェイトを活かして、オーバーテイクショーを繰り広げました。

全く危なげない安心した走りで、スイスイとポジションを上げていきました。2スティント行きましたよね~。トップでバトンをもらった宮田選手、こちらも速かったなあ。

今季、最強コンビとも言われておりますが、早速、威力を発揮しました。しかも長いレースで速い二人を揃えているのは強みでしかない。決勝450㎞レースが5レースある今季。これは、かなり有利に運びそうです。

③スーパーフォーミュラ第3戦、チャンピオンの野尻選手がトップ走行中の大湯選手を巻き込みクラッシュ

  • よくこのタイミング撮られてましたよね、カメラマンさん!

衝撃でしたね…。ショックが大きかったです。レースあるあるですけど、大湯選手の叫びたくなるような落ち込み具合が、SNSで発信されると、これがまた辛かった。

先輩でSUPER GTではチームメイト、チャンピオンである野尻選手もクラッシュ発生からクルマから降り、クルマを待つ際に離れる訳にもいかず、その場にいるあのレース中の光景。

あれは、見ている側も辛かったですね。大湯選手、スーパーフォーミュラの参戦体制の事なのか?勝つ意味の大きさをアピールしていました。もちろん勝つのは大事なのだけれど。

きっと、彼のチームのクルマを見るとわかるけど、カラーリングがシンプル。これはスポンサーが少ないということでもあるような?今季の参戦発表も遅かったですしね。チーム事情はわからないけれど、そこなのかなあと勝手に思いました。

  • 写真 GTA 大湯都史樹選手と野尻智紀選手

SUPER GT第2戦では、搬入日からメディアも気になります2人の動向が。フツーに彼らが一緒にいても、わざわざ写真を撮ってしまうのは分かるなあと思いました。みんながお二人の表情を見たい、心配なのか。何でもないと言われても、何でもない光景を見たいとかね。

お二人もプロだから周りにいちいち騒いで欲しくないだろうし、インタビューも丁寧に応えてましたし、立派だなと思って見ていました。

私はたまたま土屋圭市さんにインタビューする機会があって、まさかそのことに関して、詳細は省きますが、土屋さんがお二人をサポートしていたことを話してくれると思っていなかったので驚きました。彼らにとって先の長いレース人生ですので、早く思い出に変わるといいなと思っています。

④SUPER GT第2戦、野尻・大湯コンビの8号車がガス欠でレースを終える

SUPER GT富士での戦いは、最後にガス欠というこれまた衝撃の結末を迎え、ああ、ここには良い流れがまだ来ないのかと思った次第。

リリースを拝見しましたが、ガソリンは計算上、間違ってなかったそうなので、まあ何かあったんですね。これもレースあるあるでよく聞く話。だからこれは容易に乗り越えるはずです。とにかく流れが変わることを祈ってますよ。頑張って!

こうやって書いて行くと、SUPER GTのトムスに良い流れ、ARTAは流れが良くない…と簡単に思ってしまいますが、まあ仕方ないのかな。

“流れ“という目に見えないものを使って表現するしかないのかな、こんなにまとまってあれこれ起こるとね。まだこれからは分かりません、シーズン始まったばかりですからね。

それにしても、ドラマチック過ぎるこの一か月。ご本人たちも大変だろうけど、次にすっきり臨むでしょう。九州でその続きを見たいと思います。

さて、次は、ちょうど入って来たビッグニュース!5月10日付。

ミシュランタイヤさんが、SUPER GT GT500クラスへのタイヤ供給を今シーズン限りで休止するというニュース。驚愕ですね。

現在、GT500クラスは23号車、3号車へ供給をしています。1999年から24年間に渡り供給、過去に4度のタイトルと輝かしい戦績を残して来ました。ニスモの2台は、途中で、ブリヂストンタイヤになった年もありましたし、トヨタ勢では、39号車がミシュランタイヤで戦った時期がありました。これがね、強かったのよね、ホントに。素晴らしいタイヤです。

GT300クラスの7号車がミシュランタイヤで戦っておりますので、来季供給が続くことになれば、SUPER GTでは参戦が続くはずです。

そうなると来季、ニスモの2台は何のタイヤを履くのか気になりますよね。現在のSUPER GT事情を鑑みると、ブリヂストンタイヤではないかと思います(あくまでも予想)。今回発表はなかったのでもちろん不明。それに来季の話ですから、シーズンが終わってからドライバーラインナップも含め、少々気が早いですが楽しみにしましょう。

春から大忙しでギブアップ気味ですが、今季、あらたに楽しみな仕事もありまして、ココで綴れるかも?です。もう少しお待ちください。忙しいとかいいつつも、やっぱり好きだからこそ、やることができると実感している日々。老体にムチうって頑張りますね~。では、また!

(写真 折原弘之、大谷幸子 テキスト 大谷幸子)

MORIZO on the Road