ドコモダンデライアンレーシング2レースを制覇! 〜2025スーパーフォーミュラ第3-4戦 もてぎ〜
強すぎた! スーパーフォーミュラ第3戦、第4戦がモビリティリゾートもてぎ(栃木県)で行われ、年をまたぎますがドコモダンデライアンレーシング、牧野任祐選手と太田格之進選手で6連勝!
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6連勝!DOCOMO TEAM DANDELION RACING
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5号車 牧野選手をチームで迎える/DOCOMO TEAM DANDELION RACING
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第3戦 スタートシーン
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各チームを盛り上げるレースアンバサダー
今回も2戦共にめちゃくちゃ痺れるレースでした。ピンポイントで振り返ります。
ドコモダンデライアンレーシング 6連勝!
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5号車 牧野任祐選手/DOCOMO TEAM DANDELION RACING
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第3戦優勝!5号車 牧野任祐選手/DOCOMO TEAM DANDELION RACING
昨年、初優勝を遂げてから一皮向け、強さが増した牧野任祐選手。そして、アメリカ修行に出ている太田格之進選手が強い。イケメンチームメイト同士で、昨年の鈴鹿の最終ラウンド、今季の開幕戦鈴鹿、2大会目のもてぎラウンド、それぞれ2レースの大会でしたから、2x3の6レースをなんと6連勝! チームの村岡プリンシパルによれば、次のオートポリスも次の次の菅生もいただき!的な発言をしておりました。富士大会は、TGR勢ってことなのかな。
第3戦は、牧野任祐選手の優勝。昨年のオートポリスで初優勝を遂げてから、いい意味で勝ち慣れてきました。今回は、とても落ち着いたチェッカーでした。これはこれで寂しいというか(笑)、雄叫びはなかったです。翌日行われた第4戦の2位の価値。もちろん優勝の方が勝りますが、この2位は天晴れだと思います。えらそうですみません。
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第4戦 SC時
SCが入ってステイして…、なかなかステイした恩恵がなく、タイム差だけ見ればピットに向かったら下位までドロップという序盤でした。まあ、最初だけ見て判断するのもなんですけどね。
そのあとの追い上げがすごかった。寝不足で表現する語彙が出てきません。あの追い上げはレースがますます上手くなった印象を受けましたね。サーキットでよくお話しさせていただくので、贔屓している訳ではありませんよ(笑)。見事でした。FCY(フルコースイエロー)をスーパーフォーミュラでも運用して欲しいと会見でおっしゃっていました。なるほど!と同調。きっと検討がなされることでしょう。何か導入していない理由もあるかもしれませんしね。
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6号車 太田格之進選手/DOCOMO TEAM DANDELION RACING
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第4戦優勝!6号車 太田格之進選手/DOCOMO TEAM DANDELION RACING
太田格之進選手は、昨年このもてぎで逃してしまったんですよね。優勝目前でマシンがストップしてしまいました。そんな悲劇のストーリーなどどこ吹く風。めちゃくちゃ強くなって返ってきました。アメリカでレースもしていて、日本と2拠点のシーズンですね。めちゃくちゃ楽しいと開幕戦の時におっしゃっていました。乗れてる時ってそんな感じで、乗り続ける、走り続ける。レースウィークの連続をドライバーたちは楽しんでいますよね。今回は、レースそのものをこのチームがコントロールしていると感じるほど、思う様にのびのびとレースをしていたのではないでしょうか。
優勝は分け合いましたが、牧野選手と1ポイント差で太田選手がランキング首位。この1ポイント差というのも今のこの2人の肉薄した戦いの差という感じですね。同ポイントに等しい。ポイント差までかっこ良くてね。TGR勢の入る隙間がない状態です。いや入らねば!ですけど、Honda陣営のホームコースの連続でしたので、ここは仕方ないと思うことにします。
羨ましすぎてね、こんな戦いをチームメイトとしていることが。楽しみな2人ですね。
チャンピオン坪井翔選手
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1号車 坪井翔選手/ VANTELIN TEAM TOM’S
第3戦が終わってブリーフィングルームに来られた際に、「気づけば、坪井は4位じゃないか!」と驚きの表情を見せたドコモダンデライアンレーシングの村岡プリンシパル。もちろん予選で12番手となった坪井選手のことは、どのチームもマークしていたと思います。思いの外、下位に沈んだ予選だったので、決勝でまさかの4位?と誰もがその追い上げに驚愕したことでしょう。抜きにくいもてぎでここまで追い上げるとは!ですよね?それは私も同じ思いでしたよ。
決勝は怒涛の追い上げでもう彼への心配は全て払拭されたとその時は思いました。しかし、翌日の第4戦では予選15番手。Q1落ちとか信じられませんよね。いったい何が起きたかは、本人もこの時点でわからないとのことでした。
土曜日を振り返ると、決勝では気温が30度まで上がる夏日となり、朝から暑かったです。予選時も25度くらいだったかな。気温が想定よりも上がったことで、タイヤが温まったと思っていたら、芯までいってなかったとおっしゃるドライバーさんがいました。予選の短い時間でうまくアタックできたドライバーとそうではないドライバーの明暗を分けた要因の一つでもあるとのこと。同じことをおっしゃるエンジニアさんもいましたが、原因は不明です。
第3戦決勝で表彰台に立った3人と4位のタイム差が結構あって、今回は表彰台がめちゃくちゃ遠いなあと思ったのですが、坪井選手はその4位まで追い上げました。やれることを全てやった感。第4戦もきっとそうなったかと思う走りを見せていましたが、残念ながらマシントラブルに見舞われ、戦線を離脱しました。ご本人は4位まで行けるポテンシャルはあったと話してましたが、やはり表彰台は遥か彼方な感じですね。
昨年の開幕戦鈴鹿以来のノーポイント。このノーポイントは、担当の小枝エンジニア曰く、まだコミュニケーションが取れていなかったと昨シーズンの中旬で伺って、やっぱ「人」なんだと思ったことがありましたが、この時はマシントラブルではなかったですね。珍しくトムスにマシントラブルということですが、次までにちゃんと立て直してくるでしょう。
第4戦 山下健太選手ポールポジション獲得!
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第4戦 ポールポジション3号車 山下健太選手/ KONDO RACING
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3号車 山下健太選手/ KONDO RACING
ここは山下選手の得意なサーキットでしたね。満を持してポールポジションを獲得!しかし決勝で…勝たせたかったね。続きは、TGRコラムで。長くなるので…。
TGR-DC野中誠太選手、小林利徠斗選手 スポット参戦
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スポット参戦で活躍 7号車 野中誠太選手/ Kids com Team KCMG、19号車 小林利徠斗選手/ ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL
野中選手(写真向かって左 24歳)は、WECイモラに参戦する小林可夢偉選手に代わって、小林選手(写真右 19歳)は、開幕戦で負傷したオリバー・ラスムッセン選手に代わってのスポット参戦でした。
この2人がね、活躍してくれましたよ。さすがトップカテゴリーと思うのが、スポット参戦ほどますます難しいと思う中、大健闘。野中選手は、第4戦で8位フィニッシュ、ポイントを獲得しました。レースが終わってから、スポンサーさん、7号車のサポートに入っている関口雄飛KCMGコーディネーター兼リザーブドライバーもめちゃくちゃうれしそうでしたね。チームももちろんですけどね。
小林選手は、リザルトとしては第3戦16位、第4戦リタイアと振るわなかったけれども、初めてのレースでオーバーテイクをし見せ場も作ったことで、その戦いぶりに総監督の星野一義さんが上出来と惚れ込んでいました。チームメイトもオーバーテイクしちゃった時はビックリしましたけどね。スポット参戦だけれど、このコ欲しいなあと星野総監督。まだ19歳の今後に期待がかかります。
大人しいイメージしかなかったですが(ごめん)、コメントなどもしっかり誠実で好感度あがりました。まだ19歳ですよね。だからこそ、今現在も含めた近い将来が楽しみです。 あのアグレッシブな感じは星野さん、ご自身を見ているみたいで大好きでしょうね。
先輩たちが表彰台を逃した中で、その頑張りが非常に話題となった今大会。次はいつドライブできるのかは全く不明です。しかし、ちゃんと走って先輩たちの邪魔をしないどころか、バトルをしていましたからね。スーパーフォーミュラ・ライツで走り込んでいるのも大きいのかなとも思いました。
野中選手は、TGM GPのリザーブドライバーでもありますので、今後チャンスが巡ってくる可能性もありますね。とにかく、2人がしっかりステップアップしていくのを見届けたいと思います。
ようこそスーパーフォーミュラへ
決勝のセレモニーで国歌をGENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカル、数原龍友さんが独唱をしました。ファン層もドライバーも若い中で、これはミーハーな気持ちで見るよりも、ファン層へ刺さる方が選ばれているのかと思うと中々良いですよね。長いファンももちろん大事ですが、モータースポーツの世界はまだまだマイナーですから、お手伝いいただいて少しでも名前が耳に残るプロスポーツにしたいところ。
決勝前には、グリッドウォークをされていました。また来ていただきたいですね。
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国家独唱をされたGENERATIONS数原龍友さん
簡単レポですが、もてぎは熱かったですね。おもしろいと素直に思う戦いでした。TGRコラムでも振り返っておりますので、そちらもどうぞ。今季もさっそくシーズンの前半の盛り上がりでレースウィークが続いています。世界のカテゴリーに負けず国内モータースポーツも盛り上がって参りましょ!では、また!
(写真:日本レースプロモーション 折原弘之、テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
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