【連載全14話】第14話 ミツオカ・オロチ・・・軽さが走りに生きている! FRPボディーの名車特集

金属でできた製品というイメージが強い自動車ですが、なかには軽量化の観点から樹脂製のボディーを持つものも存在します。今回は、そのうちFRP(繊維強化プラスチック)をまとうモデルをピックアップ。週替わりで紹介します。

ミツオカ・オロチ

2001年の東京モーターショーにコンセプトモデルを参考出品したところ、反響の大きさから市販化を決定。2006年に市販モデルが正式発表された、ミツオカとしては1996年にリリースしたZero 1以来となる型式認定車。つまり他社の既存車種のボディーパネルを換えただけの着せ替えモデルではなく、車体から同社で開発されたオリジナルモデルである。

コンセプトは「ファッションスーパーカー」。その意味するところは、「クルマに詳しくない老若男女がひと目見てスーパーカーと認識し、ファッションを楽しむように自分のセンスを表現できるデザイン重視のクルマ」。見た目はスーパーカーそのものだが動力性能は抑えられており、扱いやすさや実用性を重視していた。

レイアウトはこの種のモデルとしてはオーソドックスで、シャシーは角パイプで構成されたスペースフレームに、前後ダブルウイッシュボーンのサスペンションを持つ。パワートレインは、輸出用トヨタ・クルーガー(ハイランダー)と同じ3.3リッターV6 DOHCユニット(最高出力233PS)と5段ATをコックピットの背後に横向きに搭載。それらを覆うボディーはFRP製で、4560mmの全長に対して全高1180mm、全幅2035mmと低く幅広いプロポーションはスーパーカーそのものだった。

限定400台の完全受注生産とされ、車両本体価格1050万円で2007年から納車開始。その後数種類の限定車や特別仕様車などもリリースされたが、2014年に生産終了がアナウンスされた。

[GAZOO編集部]

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