【連載全16話】第10話 トヨタ・コロナ リフトバック2000GT・・・日本生まれの懐かしいスポーツモデル

今回は、一見ごく普通のクルマのようでありながら、優れた走行性能や運転の楽しさで知られたFR(フロントエンジン・リアドライブ)の日本車をピックアップ。1970年代のモデルを中心に16車種を週替わりで紹介します。

トヨタ・コロナ リフトバック2000GT

1978年に登場した6代目コロナには、従来の4ドアセダン、2ドアハードトップに加えて“リフトバック”と呼ばれる5ドアハッチバックが用意された。もともとコロナは1965年に“5ドアセダン”の名で3代目に5ドアハッチバックを設定しており、日本における同種のモデルの先駆けだった。よって、久々に5ドアハッチバックが復活したともいえるのだ。

いっぽう「GT」も、3代目の2ドアハードトップに1.6リッター直4 DOHCエンジンを積んだ「トヨタ1600GT」(名称に“コロナ”は付かない)に始まり、5代目にも4ドアセダン、2ドアハードトップ双方に2リッター直4 DOHCエンジンを積んだ2000GTを設定していた。そうした、いわばコロナが先鞭(せんべん)をつけた5ドアハッチバックとDOHCエンジン搭載車を合体させたモデルがリフトバック2000GTだったのだ。

4ドアセダン、2ドアハードトップにも用意される2000GT用のパワーユニットは、2代目セリカ/カリーナ2000GTなどと同じ18R-GEU型で、2リッター直4 DOHCに電子制御インジェクションを組み合わせ、最高出力135PS、最大トルク17.5kgf・mを発生。5段MTを介して後輪を駆動した。自動車専門誌のテストで180km/h近い最高速と0-400m加速16秒台をマークした高性能、そして多用途性を併せ持った、5ドアハッチバックだった。

[GAZOO編集部]

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