【連載全20話】第5話 日産ローレル ハードトップ・・・懐かしい日本の2ドアハードトップ

昔に比べて少なくなった、国産の2ドアクーペ。なかでも過去の車型となってしまった“ピラーレスの2ドアハードトップ”を、週替わりで紹介します。

日産ローレル ハードトップ

1968年に日本初の「ハイオーナーカー」をうたって誕生した初代ローレル(C30)。ボディーサイズは既存のブルーバードとセドリックの中間で、排気量も両車の中間となる、既存車種にはなかった1800cc。ブルーバードでは飽き足らないが、セドリックでは大きすぎ、法人用や営業車(タクシー)のイメージが強いと感じているオーナードライバー層に向けたモデルだった。

1970年6月、そのローレルに「ほんもの登場」というキャッチコピーを掲げてハードトップが追加された。日本初だったトヨタのコロナ ハードトップより約5年、直接のライバルだった初代コロナ マークIIより2年近く遅れて、日産初となる2ドアハードトップがようやく登場したのである。もともと三角窓のなかった4ドアセダンを2ドアハードトップ化したボディーは、先に紹介したルーチェ ロータリークーペやギャラン ハードトップと同様に、サイドウィンドウを降ろせば側面が全開となるスタイル。オプションで用意された、上品な白いレザートップがよく似合った。

パワーユニットはセダンと同じ旧プリンス設計のクロスフローの1.8リッター直4SOHCに加え、それを拡大した2リッター、さらにトップグレードの2000GX(写真)用としてSUツインキャブ仕様の2リッターという3種類を用意。2000GX用ユニットは最高出力125PSを発生、4段MTを介しての最高速度は180km/hと公表された。セダンのデビューから4年弱を経た1972年4月、ローレルはフルモデルチェンジして2代目(C130)に発展。初代のハードトップは1年7カ月と短命に終わった。

[GAZOO編集部]

【連載全20話】懐かしい日本の2ドアハードトップ

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