【連載全20話】第8話 ダイハツ・フェローMAXハードトップ・・・懐かしい日本の2ドアハードトップ

昔に比べて少なくなった、国産の2ドアクーペ。なかでも過去の車型となってしまった“ピラーレスの2ドアハードトップ”を、週替わりで紹介します。

ダイハツ・フェローMAXハードトップ

1970年にMAXのサブネームをつけて登場した2代目フェロー。3ボックスボディーで駆動方式はFRとオーソドックスな成り立ちだった初代に対して、時代の主流になりつつあった2ボックスのFFへと転換した。同年に登場したホンダZに始まる軽スペシャルティーカーのブームに乗って、翌1971年、そのフェローMAXに軽初となるハードトップが加えられた。

この時代の日本の軽自動車以外にそんな試みは存在しないとはいうものの、2ボックスのハードトップというのは世界初。車高が低められているため絶対的な室内空間は通常のフェローMAXより狭いが、サイドウィンドウを全開にした際の開放感はピラーレスハードトップならではのものだった。パワーユニットは水冷2ストローク2気筒356ccで、シングルキャブ仕様は最高出力33PS、ツインキャブ仕様は“360cc軽最強”の40PS(いずれもグロス値)を発生。後者には前輪ディスクブレーキが備わり、さらにトップグレードのGXLにはレザートップも標準装備とされた。

排ガス対策のため、1972年にエンジンの最高出力がシングルキャブ仕様は31PS、ツインキャブ仕様は37PSへとデチューンされ、1975年にはツインキャブ仕様を廃止。翌1976年に軽規格の改定を受け、MAXシリーズが4ストローク2気筒SOHC 547ccエンジン搭載のMAX550に発展した際に、ハードトップはカタログから落とされた。

[GAZOO編集部]

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