【連載全20話】第10話 トヨタ・カリーナ ハードトップ・・・懐かしい日本の2ドアハードトップ

昔に比べて少なくなった、国産の2ドアクーペ。なかでも過去の車型となってしまった“ピラーレスの2ドアハードトップ”を、週替わりで紹介します。

トヨタ・カリーナ ハードトップ

1970年に既存のカローラとコロナの中間に位置する2ドア/4ドアセダンとして誕生したカリーナ。同時にデビューした、日本初のスペシャルティーカーであるセリカとプラットフォームを共有する兄弟車だった。既存のトヨタ車よりスポーティーで若者向けのキャラクターが与えられてはいたものの、兄弟車のセリカが2ドアハードトップクーペだっただけにカリーナはセダンのみで展開するかにみえたが、デビューから2年を経た1972年12月に2ドアハードトップが追加設定された。

リアクオーターパネルの後端が背びれのように立った後ろ姿が印象的なボディーは、フロントおよびリアエンドもセダンとは異なる独自のデザイン。メカニズムはセダンと同じで、エンジンは下位から1.4リッター直4 OHV、1.6リッター直4 OHV、同ツインキャブ仕様、そしてトップグレードである1600GT専用の、ソレックスキャブを2連装し最高出力115PS(グロス値、以下同じ)を発生する1.6リッター直4 DOHC。最廉価グレードの1400デラックスにも5段MTが用意されているというのは、当時としては珍しかった。

1974年1月にマイナーチェンジを実施し、最高出力145PSを発生する2リッター直4 DOHCを積んだ2000GTを頂点とする2000シリーズを追加。1975年10月には排出ガス対策装置を付加するスペースを確保するためボディーを若干大型化した“BIGカリーナ”となり、1.4リッターを廃止して1.8リッターエンジンを追加。その後も排出ガス対策のための小変更や改良を重ねた後、1977年にフルモデルチェンジ。2代目には当初から2ドアハードトップが設定されていた。
[GAZOO編集部]

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