【連載全18話】第2話 トヨタ・コロナ リフトバック・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

トヨタ・コロナ リフトバック

1978年9月に6代目に世代交代したコロナには、1カ月遅れて(この連載の前回で紹介した3代目の5ドアセダン以来、10年ぶりに)5ドアハッチバックが復活して追加された。名称は、セリカやカローラ/スプリンターの、2ドアクーペをベースにテールゲートを加えたモデルに使われていた「リフトバック」。こちらのベースは4ドアセダンながらルーフは2ドアハードトップ並みに低められており、前傾したテールゲートとあわせて、やや4ドアクーペ的な雰囲気も感じられた。

機構的にはごくオーソドックスで、パワーユニットは1.6リッター/1.8リッター直4 OHV、2リッター直4 SOHC、そしてトップグレードである2000GT専用の2リッター直4 DOHC。グレードによって使い分けられる4段/5段MTまたは3段/4段ATという変速機を介して後輪を駆動した。2分割式の後席シートバックを倒せば広いカーゴルームが出現する多用途性に加え、前述した2000GTのような高性能グレードまで用意されたのだった。

だが、3代目の5ドアセダンほどではなかったものの幅広い支持を得るには至らず、次の7代目には5ドアハッチバックは設定されなかった。しかしFF化された8代目は、FRだった7代目と併売するかたちで1983年にまず5ドアハッチバックが「コロナFF」の名で登場し、追って4ドアセダンが追加された。その後の9代目、10代目にも5ドアハッチバックが設定されるなど、コロナはその歴史を通じて少なからず5ドアハッチバックがラインナップされていた。

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

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