【連載全18話】第12話 マツダ・ファミリア アスティナ/ユーノス100・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

マツダ・ファミリア アスティナ/ユーノス100

社会現象として語られるほどヒットした「赤いファミリア」の2世代後、1989年にフルモデルチェンジした7代目ファミリア。3ドア/5ドアハッチバックに4ドアセダンという基本のボディーバリエーションは、文字で書けば先代と同じだが、それぞれのキャラクターを明確に打ち出した独自のボディーを持っていた。3ドアハッチバックはショートホイールベースで軽快さを強調し、4ドアセダンはオーソドックスで落ち着いた印象に。そして新たに“アスティナ”というサブネームを冠した5ドアハッチバックはスペシャルティーカー的なモデルだった。

アスティナのスタイリングは、3ドアハッチバック/4ドアセダンより低めたルーフと低いノーズに、リトラクタブルライトを備えた“5ドアクーペ”とでもいうべきもの。エクステリアのみならず、独自のデザインのインストゥルメントパネルなどでインテリアも差別化されていた。メカニズムは3ドアハッチバック/4ドアセダンと共通で、パワーユニットは1.5リッター直4 SOHC、1.5リッター/1.6リッター直4 DOHCの3種類だった。

半年ほど遅れて、販売店違いの双子車となるユーノス100が登場。内外装の細部を変えたボディーに、1.5リッター直4 DOHCまたはアスティナには設定のない1.8リッター直4 DOHCユニットを積んでいた。1991年に小変更を施し、アスティナにも1.8リッターユニット搭載車を追加。その後はこれといった変更はないまま1994年にファミリアがフルモデルチェンジ。8代目には5ドアハッチバックは設定されず、アスティナ、ユーノス100ともに1代限りで終了。前年の1993年にデビューしていたランティスのクーペが実質的な後継モデルとなった

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

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