【連載全18話】第13話 ダイハツ・アプローズ・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

ダイハツ・アプローズ

1989年に登場したダイハツのフラッグシップサルーン。それまで2世代続けてそのポジションにあったシャルマンが、提携先であるトヨタのカローラをベースにしていたのに対し、アプローズはダイハツが自社開発したオリジナルモデルとなる。ボディーは一見したところオーソドックスな3ボックスの4ドアセダンだが、実はリアウィンドウからトランクリッドにかけての部分を一体で開くテールゲートとした5ドアハッチバックサルーンだった。

その特徴的なボディーに積まれるパワーユニットは、新開発された1.6リッター直4 SOHC 16バルブ。変速機は5段MTまたは4段ATで、駆動方式はFFのほかフルタイム4WDも用意された。発売当初、自動車専門誌などのレビューではダイハツらしく真面目につくられた実用的なサルーンと評価された。しかし直後にリコールが起き、続いて燃料タンクの設計の不具合に起因する給油時の火災事故発生がマスメディアで大々的に報じられたことによって出ばなをくじかれてしまった。

いきなりネガティブなイメージがついてしまったがゆえにセールスは苦戦し、1990年に内装を小変更した際に車名をアプローズθ(シータ)に変更。だが1992年のマイナーチェンジでアプローズに戻した。その後1994年、1997年にもマイナーチェンジを実施してつくり続けられたが、誕生から11年近くを経た2000年に生産終了。後継となるアルティスはトヨタ・カムリのOEMモデルだった。

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

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