【連載全18話】第17話 日産・プリメーラ・・・懐かしい日本の5ドアハッチバック

みんなで乗れて荷物も積みやすい“使い勝手に優れたクルマ”といえば、5ドアのハッチバック車。今回は日本車のなかから、独自のボディーが与えられた5ドアハッチバックを週替わりで紹介します。

日産・プリメーラ

オースター/スタンザ系の後継モデルとして1990年2月に誕生したプリメーラ(P10型)。「1990年代までに世界一の動的性能を実現する」ことを目標に掲げ、日産が1980年代半ばから1990年代にかけて推進していた「901運動」の渦中に、英国工場でも生産される世界戦略車として開発されたモデルである。高いボディー剛性、マルチリンク式フロントサスペンションを備えたシャシーが実現した高次元のハンドリング、優秀なパッケージングなど、欧州車然とした成り立ちは高く評価された。

国内向けのボディーは4ドアセダンのみだったが、英国工場で生産される欧州市場向けには5ドアハッチバックも存在していた。1991年9月になって、その英国製5ドアハッチバックが輸入販売されることになった。短いノッチを持つボディーに2リッター直4 DOHC 16バルブユニットを積み、変速機は4段AT、駆動方式はFFという仕様の2.0e GTのモノグレードで、そうしたスペックではこの連載の前回で紹介したブルーバード オーズィーに近かった。

ただしブルーバード オーズィーのように短命ではなく、1994年にマイナーチェンジを実施するなどしてモデルサイクルを通じて販売は続けられた。1995年9月にプリメーラがフルモデルチェンジを迎え2代目(P11型)になるといったん消えたが、1997年2月にプリメーラUKの名で再登場した。だが同年9月にシリーズ初となる5ドアワゴンが追加されたこともあって、2001年1月に世代交代した3代目(P12型)では、英国工場では引き続き5ドアハッチバックがつくられたものの、日本には導入されなかった。

[GAZOO編集部]

【連載全18話】懐かしい日本の5ドアハッチバック

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