【連載全16話】第15話 ホンダ・シビック タイプR…日本生まれのホットハッチ特集

2020年9月の発売以来、トヨタの高性能ハッチバック「GRヤリス」が人気を集めています。そこで今回は、クルマ好きの記憶に残る日本生まれの“ホットハッチ”16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。

ホンダ・シビック タイプR

1995年に「ミラクル・シビック」とうたい登場した6代目シビックの3ドアハッチバックに、1997年に加えられたホッテストモデル。先行していたNSXおよびインテグラのタイプRと同様にボディーの各所に赤い「R」エンブレムがあしらわれ、内装も真っ赤なレカロシート、カーボン調メーターパネルやチタン製シフトノブなど、おなじみのタイプR専用装備がおごられた。

ボンネットの下におさまるのは、これまた赤い結晶塗装が施されたヘッドカバーを持つ、VTEC仕様の1.6リッターDOHC 16バルブユニット。3ドアSRi/4ドアSi用をベースに圧縮比を10.4から10.8に高め、専用クランクシャフト/コンロッド/ピストンの採用、バルブタイミングおよびリフト量の変更、そして半ば伝説化した手作業によるポート研磨など吸排気系の改良といったモディファイを実施。アウトプットはSRi/Si用の最高出力170PS/7800rpmから、自然吸気エンジンとして世界最高峰のリッターあたり116PSに達する185PS/8200rpmまで向上し、メーカー公称の加速データは0-400m:14.89秒、0-100km/h:6.8秒を誇った。

ボディーは剛性を高めつつ軽量化され、固められた足まわりに対応。それらがもたらすハンドリングは、フロントに装着されたトルク反応型ヘリカルLSDの効果も相まって、ドライバーが思い描いた通りのコーナリング性能を実現。FFスポーツとしてはひとつの完成形とも評された。

[ガズー編集部]

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