【連載全9話】第6話 スバル・ヴィヴィオ・・・スーパーチャージャー付きの日本車特集

“過給エンジン”といえば、今の主流はターボエンジン。そして、クルマの内燃機関からさらなるパワーを引き出すアイテムとしてもうひとつ挙げられるのが、スーパーチャージャーです。今回は、その搭載車として知られる日本車を紹介します。

スバル・ヴィヴィオ

20年間に3世代続いたレックスの後を受けて1992年に誕生したスバルの軽がヴィヴィオ。ボディーは3ドア/5ドアハッチバックで、3ドアには商用車登録のバンも存在するものの、開発コンセプトとして「ドライバーズ・ミニセダン」を掲げたとおり、ラインナップは乗用車主体となった。

パワーユニットはすべて4気筒で、基本となるのはレックスから受け継いだ658cc SOHC。高性能ユニットは競合他社のターボエンジンに対して2種類の空冷インタークーラー付きスーパーチャージドユニットが用意された。

ひとつはベーシックなSOHCベースで、最高出力64PS/6400rpm、最大トルク8.6kgf・m/4400rpmを発生。もうひとつは3ドアのみに設定されたホットグレードのRX-R(写真)専用となる、新開発されたDOHC 16バルブ。軽の自主規制により最高出力はSOHC版と同じ64PS/7200rpmだったが、最大トルクは9.0kgf・m/4000rpmに向上。変速機はSOHC版がCVT、DOHC版が5段MTで、駆動方式は双方ともFFとフルタイム4WDが選択可能だった。

DOHCスーパーチャージドユニット搭載のRX-Rはその俊足ぶりで評判となり、1993年サファリラリーでクラス優勝したのをはじめ、モータースポーツでも活躍。発売から30年以上を経た今なお軽自動車による耐久レースなどで好成績を挙げている。また前述したサファリラリーでのクラス優勝を記念した限定車や競技参戦用のベース車両などもリリースされた。

[GAZOO編集部]

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