【NISMO FESTIVAL 2018】Z33からNISMO350Zへと乗り継ぎ、辿り着いた答えがVersion NISMO Type 380RSのフルカスタマイズ!

『ニスモフェスティバル 』のパレードランに参加するニスモカーたちの駐車スペースは、モデルごとに整列しているため、どんなモデルがどれくらいの比率で参加しているかが一目瞭然。多くはノートやマーチ、GT-Rといった現行モデルが占めていたのだが、中にはかつて発売された限定車のプレミアムモデルなども並んでいる。YMTさんの2007年式 Version NISMO Type 380RS(以降「380RS」)もそんな1台だ。

380RSは2007年に発売されたプロダクションレース専用車両『Version NISMO Type 380RS-Competition』(以降「380RS-C」)のロードバージョン。NISMOショップ運営販売会社で販売された300台の限定数があっという間に完売した、希少価値の高いスペシャルモデルだ。
エンジンは380RS-Cに搭載された3.8Lを公道向けにデチューンしているものの、そのパフォーマンスは標準モデルからは大きく向上しているなど、まさにNISMOチューンの極みとも言えるだろう。
そんな超稀少な限定車の場合、リセールバリューを考えてノーマル状態をキープする人がほとんど。しかしYMTさんは380RSをさらに自分好みにアレンジするため、エンジンから内装までフルにカスタマイズを行っている。

この380RSを購入する前は標準車のZ33を皮切りに、NISMO350Zを乗り継いできたYMTさん。そのためZ33シリーズに対して気になる点も購入前から分かっていた。そんなネガティブ要素を解消すれば、シリーズ最強のエンジンを搭載する380RSだけに長く乗っても飽きないクルマに仕上がるはず…そんな思いから、購入後すぐカスタマイズに着手したという。

まずはエンジン。パワーはカタログスペックで350psに設定されているため、普段の街乗りを考えるなら必要にして十分。しかしフィーリング面を考えるともう少しシャープさが欲しいということで、カスタマイズショップで吸排気とコンピュータのセットアップを行ってもらった。

さらに足まわりはノーマルよりも車高を落としたいのと、NISMO350Zの時にベストマッチだったということで、アラゴスタの車高調に交換。車高ダウンによって行動範囲を狭めないよう、フロントにはロベルタカップを組み合わせ、車高の調整も可能にしている。
また、ホイールはBBSが誇る軽量かつ高剛性の超超ジュラルミン製鍛造モデルを装着。導入当初はサイズバリエーションがあまりなかったため、フロントにはレクサス用、リアにはGT-R用のサイズを組み合わせているという。
ブレーキに関しては純正ブレンボから、NISMO350Zに乗っていた時に装着していたエンドレスのブレーキキットへと前後ともに交換。このように細部にわたって自分なりのイメージでスペックアップを行っているというわけだ。

外装に関してはどうしても許せなかったというフロントリップのガンメタカラーを、納車時にはボディ同様のブラックにペイント。さらに太いタイヤを入れても問題がないようにフェンダーアーチにオーバーフェンダーを貼り付けているのはちょっとしたアレンジだ。

さらにカスタムインテリアでは屈指の名店で内装を総張り替え。特にシートに関してはこだわった。NISMO350Zの時はシートヒーターが内蔵されていたが、380RSには装備されていない。助手席に乗る奥さんとは車内の快適温度が違うため、シートヒーターは必須の装備だったという。どうせ交換するなら張り替え、さらにせっかくならインテリアをフルコーディネイトしちゃおうというのがキッカケになったとか。
ちなみにサーモンピンクのレザーは少々派手に見えがちだが、どうせカスタマイズするならこれくらいの方が満足度も高まるというもの。ノーマルから完全にかけ離れたスタイリングによって、自分だけの愛車を作り上げている。

「購入当時の2007年頃は、ニスモフェスティバルの会場に380RSがたくさんいたんですが、今は数えるほどしかいなくなっちゃいましたね。やっぱり新しいクルマが出てくるとそっちが気になったり、不満な箇所が出てくると乗り換える人も多いのかな。自分の場合は当初から不満になるだろう部分をアレンジしちゃっていますから、この380RSにはほとんど不満はありませんね。強いていうならMTだから渋滞時なんかは疲れちゃうことくらい(笑)」

Z33時代から欠かさずニスモフェスティバルに参加しているYMTさん。NISMO350Zに乗り換えてから10数年以上パレードランにも参加し続けているだけに、車種の移り変わりもリアルに感じ取っている様子だ。
周囲の数が減少しても380RSに変わらぬ愛情を注ぎ続けられるのは、自分だけのカスタマイズを施し、理想を実現した愛車だからに他ならない。

(テキスト:渡辺大輔 / 写真:平野 陽)

[ガズー編集部]

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