「レガシィは特別な存在」。2007年式スバル・レガシィツーリングワゴン tuned by STI(BP型)と暮らす、若きオーナーのカーライフ

今回の主人公は、24歳の若き男性オーナー。

目の前に佇むオーナーの愛車は、スバル・レガシィツーリングワゴン tuned by STI(BP型、以下レガシィ)。STI(スバルテクニカインターナショナル)がチューニングを行い、専用パーツを装着した600台限定のモデルだ。ベースは、ツーリングワゴン「2.0GT Spec B」と、セダン「B4」である。

このレガシィは2007年式で、所有してから約1年半。オドメーターは14万kmを刻む。納車から約2万キロをともにしたという。オーナーは愛車と、どのような日常を過ごしているのだろうか?

「よく遠出します。SUPER GTの観戦に行くんですけど、そのとき友人との車中泊も、レガシィで楽しんでいます。サーキットもときどき走っていますね。BP型は歴代レガシィのなかでも特にスタイリッシュで、10年前のクルマとは思えないデザインが気に入っています」

スバル・レガシィツーリングワゴン tuned by STIのボディサイズは、全長×全幅×全高:4680×1730×1460mm。排気量は1994ccで、「名機」と呼ばれる水平対向4気筒DOHC16バルブターボ「EJ20」エンジンの最大出力は280馬力を誇る。

オーナーの愛車は現在2台目。実は、初めての愛車もレガシィ(BP型)だったのだ。2台も乗り継ぐほど惚れ込んでいる理由を伺ってみた。

「父親がレガシィ ツーリングワゴン(BG型)に乗っていたので、その影響が大きいですね。私が生まれたとほぼ同時に納車したそうなので、自然と好きになっていました。小学6年生の頃に引っ越したタイミングで手放してしまいましたが…。いなくなったときは本当に悲しかったですね。あのレガシィがいなかったら、今のカーライフはありません」

オーナーにとって、レガシィは特別な存在だ。そこで、1台目のレガシィが自分の愛車になった当時を振り返ってもらった。

「私は高校生当時、3年間レガシィを買うためにバイトをして、購入資金を貯めました。納車当日もバイトだったんですけど、休憩の合間に急いで帰宅して、積載車で運ばれてくる瞬間に立ち会うことができました。あのうれしさは生涯忘れないでしょうね。GT(BP型)の前期型で、TY75系のミッションを搭載したMTモデルでした」

当時、オーナーの父親は息子のレガシィを見て「贅沢だなあ」とコメントしたそうだが、我が子の頑張りを理解していたからこその言葉であると思う。

2台目のレガシィに乗り換えたきっかけは?

「社会人になって半年が過ぎた頃でした。1台目のレガシィが不調になり、エンジンの載せ換えか乗り換えかで迷って、クルマ好きで元レガシィオーナーでもある伯父に、どちらが最善なのかを相談しました。そこで判ったのは、エンジンを載せ換えるとしても手に入るエンジンは圧倒的にAT車のものが多いこと。ツーリングワゴンのMT仕様の中古エンジンは数が少なく、なかでもBP型は希少であること。そして、MTの車体とATのエンジンは、相性が合わない可能性もありました。さらにリビルドエンジンはあまりにも高額だったため、程度のいい個体を見つけて乗り換えをしたほうが良いという結論に達しました」

主治医からも「手を掛けたのにもったいない」といわれるほど気に入っていた1台目のレガシィ。ちなみに今、このレガシィは、実家の駐車場でシートをかけられ、大切に保管されているという。いかにオーナーが1台目のレガシィに愛情を注いでいたのかが伺い知れる。

2台目となるこのレガシィとはどのような出会いだったのだろうか?

「中古車サイトで見つけました。グレードはSTIで、しかもMTモデルです。前オーナーがかなり手を入れている個体でした。もともと数台の候補はあったんですが、STIだと知った伯父が猛プッシュしてきたんです(笑)。そこで伯父と一緒に実車確認へ出かけました。実際に目にすると、他の同型には目もくれず、もうSTIしか見えませんでしたね(笑)。前オーナーのセンスがすばらしく、まるでコンプリートカーのような仕上がりでした。自分のなかではこれ以上ない『理想の個体』と出会えたと思います。走行距離が多い割に高値だったんですが、思い切ってこの個体に決めました」

1台目のレガシィとの違いは?

「5速から6速になったのは大きいですね。現行のWRXに積んでいるものと同じ系統のトランスミッションで、スムーズな操作感が気持ちいいです。決して前のモデルが良くないのではなく、より良くなったように感じます」

前オーナーがかなり手を入れているという個体だそうだが、どのようなモディファイが施されているのだろうか?

「ホイールはとても気に入っていて、RAYSのHOMURAを履かせてありました。リップスポイラー・フロントフェンダー・ステアリングがDAMD製。サイドステップがDelta Speed製だと思われます。リアバンパーはおそらくワンオフだと思います。フォグランプとLEDのライナーも一式変えてあり、ヘッドライトはブラックアウトさせてありました。ほぼ完成されたスタイルでしたね」

購入後に、オーナー自身がモディファイした部分は?

「長く乗っていくために、消耗品の交換が中心です。壊れそうになっている部分は、早めに交換するようにしています。ナンバーを字光式にしたのは、昔からカッコイイと思っていたからです。シートは、RECARO製のフルバケットシートにこだわりました。最初は一脚だけ入れるつもりでセール品を見に出かけたんですけど、『2脚入れた方がカッコイイ』と伯父にも勧められてしまって、結局言われるがままに2脚入れてしまいました(笑)。実はこの話、伯父がまったく同じ体験をしていたんです」

元レガシィオーナーであり、今回のオーナーの良き理解者、相談相手の「伯父」とは、実は、以前紹介した1992年式ロータス・エランターボSE(M100型)を所有するオーナー。
今回のオーナーは甥にあたる関係とのこと。

フルバケットシートにこだわった理由は?

「会社で1度か2度、サーキット走行会へ参加しているので、人生に1度くらいは経験してみてもいいかなと思って入れてみました。職場にはRX-7(FD3S型)や、日産スカイライン(ER34型)に乗っている先輩がいて、走り好きが多いんです」

レガシィに乗るのは休日メインとのことだが、ときどき職場へ乗って行くこともあるという。そのとき、周囲からの反応は?

「かなり手が入っているのでS402(2008年に限定402台で販売されたレガシィのSTIモデル)と間違われましたね。前オーナーのセンスがありがたいです」

今後、予定しているモディファイは?

「新しく加えたいのは、計器類でしょうか。Defi製のブースト計がピラーについているんですが、インパネの空いているスペースにDIN-Gauge(ディンゲージ)という、1DINサイズの3連メーターをインストールしたいと考えています。ただ、もし手を入れるとしても、すぐに純正へ戻せるような仕様にすると思います」

車高も落ちている印象だが、低さゆえに苦労する場面はあるのか尋ねてみた。

「1台目のレガシィもそうだったんですけど、駐車に注意するようになりましたね。輪止めに当たるとダメージが大きいですから。それから以前、タイヤを新品に交換したとき、インナーフェンダーに当たっているような音がしたので、少し車高を上げています」

愛車でもっとも気に入っているポイントを伺ってみた。

「リアから見たアングルが好きですね。ノーマルも好きですが、このワンオフのリアバンパーと迫力あるルーフスポイラーが醸し出す、スタイリッシュな雰囲気が気に入っています」

最後に、今後愛車とどう接していきたいかを伺った。

「前オーナーさんがこだわり抜いてくれているので、とにかく現状維持をしていきたいです。キレイな状態で大切に乗っていきたいです。いつか、アウディ・RS6 アバントや、オペル・インシグニア スポーツアラーを手に入れたいという密かな憧れはありますが、今は乗りたいと思えるクルマがレガシィ以外は基本的にないんですよね。レヴォーグはMTモデルが出れば考えるかもしれないですが、外装も内装もすべて好きなのは、このBP型なんですよね」

愛車への一途な想いを語るオーナーに、自分のカーライフは疎かになっていないか、思わず省みてしまう取材だった。愛車を迎えた「あの日」は、ずっと忘れずにいたい。そして、若きオーナーとレガシィとの濃密なカーライフに、幸多からんことを…。

(編集: vehiclenaviMAGAZINE編集部 / 撮影: 古宮こうき)

[ガズー編集部]

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