12歳からともに過ごす家族! 日産 スカイラインGT-R(R32)でマイカーデビュー
家族の影響で大のクルマ好きとして育ったTAIYOさんが、今の愛車である日産スカイラインGT-R(R32型)と出会ったのは何と小学生のころ。それも放置車だったというのだから驚きです。
憧れていたGT-Rを通学路で見つけたTAIYOさんはこのクルマを譲ってもらうと、父と協力して修理。そして18歳の時に念願のマイカーとしてこのクルマに乗り始めたと言います。
そんな、TAIYOさん×スカイラインGT-Rのお話です。
――TAIYOさんは初めての愛車がいきなりスカイラインGT-Rということですが、もともとクルマは大好きだったんですか?
クルマ好きは親の影響が強かったですね。僕自身も小さい頃はトミカとかのミニカーでよく遊んでいましたし(笑)。親だけでなく親族みんなクルマ好きという感じだったか、僕もクルマが好きになったのかなと思います。
――18歳になって免許を取得するわけですが、いきなりこのクルマを狙っていたんですか?
いや、実はこれ買ったわけではないんですよ。というのも、このクルマは僕が小学生のころの通学路に放置されていたんですね。
もともとR32 GT-Rは父から見せてもらったビデオで「すごくカッコイイ!」みたいな憧れのクルマだったんですが、「それが通学路に放置されている!って気が付いたんです。
砂利の駐車場にずっと放置されていたので話を聞きたいと思ってオーナーさんを探していたら、その駐車場の管理をしている方の息子さんが持ち主だということがわかったんです。
それで父とともに「ぜひ譲ってほしい!」と、1年半くらい交渉してようやく譲ってもらったんです。ちなみにメロンと交換してもらいました(笑)。
それでこのクルマを手にしたんですが、「18歳になったら絶対乗る!」ということで自宅のガレージにずっと入れておいたんです。
――メロンと交換ですか!? でも放置車両だったということは当時の時点でコンディションはよくなかったのでは?
最初手にしたときは塗装も剥げていたし、左後ろのパネルも穴が開いていたしでひどい状態でしたね。それでも父と一緒にコツコツ直していったんです。ボディカラーはもともと純正の赤だったんですが「同じ赤でも、もっと明るいのにしたい」ということで塗り替えました。
――TAIYOさんが実際に乗るころにまでには仕上げていこうというという感じだったんですか?
いえ、実は譲ってもらってから半年くらいでほとんど修理は終わっていたんですよ(笑)。だから、僕が運転できるようになるまでは父が定期的に乗っていて、僕も乗せてもらっていました。
――では、助手席で乗り味を体感していたんですね。とはいえ、自分で乗るのは待ち遠しかったのでは?
そりゃもう、一刻も早く乗りたいという気持ちでした。免許を取る前からずっと乗りたかったので、教習所も苦になりませんでした。僕は1月生まれなのでなかなか取れなかったんですけど、通いだしたら1ヶ月くらいで免許を取得できました。
――目標があると、気持ちが違うんですね。では、GT-Rを運転してみての第一印象って覚えていますか?
もう「速い」の一言でしたね。アクセルを少し踏んだだけでスピードは出るし、ワイヤー直結でスロットルとつながっているからレスポンスも良くて。自分の思うように加速してくれて、最高でしたね。
――高校3年生の時点でGT-Rのオーナーとなると、お友達からの反響もすごかったのでは?
もう「乗せてくれ!」って言うリクエストばかりでした(笑)。そういう意味で反響はすごかったかもしれません。
――初めての愛車を手に入れて、お出かけの範囲もかなり広がりましたよね
そうなんですよ。前はロードバイクとかで50キロくらい走っていたんですけど、一度クルマで出掛けたらもうクルマばかりで。よく行くのは大黒PAですかね。
教習所で知り合った友達とかと大黒PAに行ってみようということで行ったら、そこでも地元が同じ方に声をかけたら、それで仲良くなってオフ会とかにも誘ってもらえるようになりました。
――いきなりクルマ仲間が増えたんですね
そうなんです。それでそのころは週2回くらいで大黒PAに行っていましたね。毎回ガソリン入れてから行く感じで走行距離もだいぶ伸びましたけどね(笑)。
――かなり通われていたんですね。ではTAIY0さんの思う、大黒PAの魅力というと?
そこに集まって仲間と会えるのも楽しいですが、僕は行くまでの道中が何より楽しくて。僕は千葉県に住んでいて、大体1時間くらいで行ける距離なんですけど、高速である程度スピードを出しながら走れるのも、途中の夜景にもテンションが上がって。好きな音楽、BOOWYとかをかけながらドライブするのが最高に楽しかったですね。
――クルマや音楽のお話を聞くと、もともとTAIYOさんはレトロなモノがお好きなんですか?
そういうところがありますね。音楽なんかも昔の方が好きだし。最新のスポーツカーとかは興味ないですもん(笑)。
――大黒PAとかに行くと、カスタムされたクルマも結構多いと思いと思いますが、影響されたりしませんか?
カスタムはしたいですね。これまでは壊れたところを直して乗るということが多かったのですが、これからは自分好みにしたいですね。ただ、まだ学生なのでお金がなくてそこまで手を入れられないのが現状です(苦笑)。
――先ほど、オフ会にも参加するようになったとおっしゃってましたが、どんなオフ会に行ったことがありますか?
最初はR’sミーティングですね。GT-R最大のイベントなんですが、以前から参加したいと思っていたんです! それからも、仲間とかに誘われて色々な集まりに行くようになりました。
大規模なモノも行きますが、仲間内で少人数で集まる方がどちらかと言えば多いかもしれません。
――大規模なイベントだとTAIYOさんは最年少なんじゃないですか?
そうなんですよ。参加された年齢層の統計を取ると、10代は1%とかでしたね(笑)。だから声をかけられたりもしますし、あとクルマの色が目立つのでそれで注目されることが多かったと思います。
――先ほど修理の話が出たんですが、TAIYOさんが乗り出して1年経つ間に不具合はありましたか?
僕が乗るようになってからは少ないですが、ちょこちょこ起きていますね。ただ、乗るのが嫌になったことは一度もないんですよね。壊れるのは仕方ないし、まだ部品が残っているならラッキーくらいな感じで乗っています。
「もともと古いクルマだから、乗るならお金が掛かるのは仕方ない」という感じで、今はクルマのためにバイトしている感じですね(笑)。
――そこまで愛着のあるGT-Rとの一番印象深い思い出は?
今のところ一番の思い出はR’sミーティングかなと思います。免許を取ってすぐに参加したいと思っていたイベントだったし、メディアに愛車の撮影もしてもらったのがうれしかったですね。
あとはSNSで繋がっている人たちとも実際に会えて楽しかったし、いろいろな輪が広がったと思います。
――そんなGT-Rですが、一番のお気に入りポイントは?
自分のクルマで言うと、まだここというのはないんですよ。基本的には前のオーナーさんが乗っていたままですから(苦笑)。
だからGT-R自体の魅力になるのですが、この時代でも語られる素晴らしいエンジンですし、デザインも本当にカッコイイなと思います。ありきたりかもしれませんが、それがクルマの魅力ですね。
――まだまだやりたいことだらけだと思いますが、今後のご予定は?
クルマ仲間とキャンプに行きたいんですよね。みんなの愛車を見ながらたき火して。あとは海外にも行って外国のオーナーさんとも交流してみたいし、サーキットも走ってみたいし……やりたいことだらけですね。
――このクルマでキャンプに行ったらインパクトありそうですね(笑)。では、GT-RとはTAIYOさんにとってどんな存在ですか?
絶対離さない、家族みたいな存在ですね。乗るようになってからはまだ1年ですが、手にしたのは小学生のころからだから僕からしたら人生の大半はこのクルマと一緒にいるんですよ。
だからこそ家族みたいな関係になってきているし、このクルマが近くにないとイライラするくらいなんです(笑)。ストレスがたまった時にこのクルマに乗るだけで気持ちが落ち着く、一番心地いい場所かもしれないです。
(文:福嶌弘)
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