ラリージャパンDay4最終日 トヨタ勝田貴元は2つのステージで優勝し総合5位、あれがなければ勝てたレースだった
11月19日ラリージャパン2023の最終日Day4が愛知県旭高原、岐阜県の恵那市、根の上高原で行われた。勝田貴元選手の最終日のDay4の戦いを紹介する。
昨日夜から今季最強の寒波が襲来し恵那山などは一夜で真白な雪山に様変わり、標高約1000mの根の上高原なども雪景色となったが、朝から天気は晴れ。昼にはドライになったが、午前中のSSは湿った落ち葉がある難しいSSとなった。
勝田選手はDay3終了時点で6位、トヨタのエバンス選手が1位、オジェ選手が2位、ロバンペラ選手が3位とトヨタ勢が1-3位を独占し4位と80秒近くの差、トヨタの1-3位独占の可能性は高い状況。さらに1-4位の独占も果たすには勝田選手が4位のラッピ選手(ヒョンデi20 N Rally1 HYBRID)との40.7秒の差を逆転する必要がある。実際、勝田選手はそれを目指すと前日のインタビューで話しており、Day4は勝田選手の全力プッシュに注目した。
Day4は全部で6つのSSがあり、最初のSS17は早朝7時5分から旭高原SSで開始された。スタート順は勝田選手が2番目、4位のラッピ選手は4番目、5位のタナック選手は3番目。旭高原SSは全長7.52kmで高低差約472mの登り主体のコースでSSタイムは約5分のコースだ。コース脇には昨日降った雪も残っており、路面には濡れた落ち葉が散乱しウェット。SS結果は、ヒョンデのヌービル選手がステージ優勝し、勝田選手は2位、4位だったラッピ選手に2秒、7位だったタナック選手に対して5.3秒差をつめた。その結果SS17終了時点で、5位と9.6秒差、4位と38.9秒差になった。その後の変遷は下記をご確認いただきたい。
(SS18:恵那市SS、全長22.92km、標高差348m、約15分のコース)
SS18終了時点で、5位と0.4秒差、4位と23.7秒差。
総合4位:ラッピ選手SS7位 18分29秒0
総合5位:タナック選手SS4位 18分25秒2
総合6位:勝田選手SS2位 18分16秒0
(SS19:根の上高原SS、全長11.6km、標高差408m、約7分のコース)
後半6kmは狭い道幅を下るコース、路面は濡れている
勝田選手がSS優勝し、SS19終了時点で5位に浮上、4位と16.2秒差になった。
総合4位:ラッピ選手SS3位 8分26秒0
総合5位:タナック選手SS7位 8分36秒7
総合6位:勝田選手SS1位 8分16秒3
SS19終了時の勝田選手のコメント。
「ウェットコンディションとなり最初のステージであまりタイムを稼げなかったのは痛かったですが2本目、3本目はだいぶ稼げました。でも2本目は思ったように走れなかったので、3本目はプッシュして、ちょっと稼いで、午後に向けてギリギリどうかなというギャップなので、引き続きプッシュして頑張ります。」
「とにかく最後まで継続(全力プッシュ)して、あれ(SS2でのクラッシュ)がなければ勝てたと周りに思われるぐらいのスピードで最後までいけるようにします。」
(SS20:恵那市SS、全長11.6km、標高差408m、約7分のコース)
ライバル選手が午前中よりタイムを上げる中、勝田選手はペースアップできず4位と26.6秒差にタイム差がひらいた。
総合4位:ラッピ選手2位 18分6秒7
総合5位:勝田選手7位 18分17秒1
(SS21: 根の上高原SS、全長11.6km、標高差408m、約7分のコース)
勝田選手は本日2度目のSS優勝し、4位と19.86秒差までつめた。
総合4位:ラッピ選手2位 8分23秒4
総合5位:勝田選手1位 8分16秒6
(SS22: 旭高原SS、全長7.52km、標高差472m、約5分のコース)
ラリージャパンの最終SS、勝田選手は総合5位が決定した。
総合4位:ラッピ選手2位 4分55秒6
総合5位:勝田選手4位 4分55秒8
勝田選手は4日間通して全力プッシュで10回ものSS優勝(SS9含む)をつかんだ。それだけに、2日目のクラッシュの影響によるタイムロス(トップとのタイム差約5分)が最後まで響く結果となった。
(GAZOO編集部 岡本)
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