スバル・R-2・・・圧倒的な存在感!グリルが立派なクルマ特集
クルマの個性は顔に出る! 今回はフロントまわりに印象的な形のグリルを据えた、国内外の個性派モデルをピックアップ。週替わりで紹介します。
スバル・R-2
1958年に誕生し、軽乗用車というカテゴリーを確立した傑作であるスバル360の後継モデルとして1969年にデビュー。R-2という名称はリアエンジンの2代目を意味し、空冷2ストローク2気筒エンジンによるRR(リアエンジンの後輪駆動)をはじめ、基本レイアウトはスバル360から受け継いでいた。
フィアット600にも似た丸みを帯びたスタイリングはかわいらしい印象を与えるものだったが、高性能化・高級化という当時の軽市場の流れに乗って、1971年のマイナーチェンジでダミーのフロントグリルを装着。次いで加えられた、これもトレンドだったエンジンの水冷化を果たしたLシリーズは、フロントにラジエーターが装着されたことからダミーではないグリルを備えていた。
盾をあしらったグリルのデザインは、当時のアルファ・ロメオやランチア風。軽には不釣り合いなほど立派な意匠で、R-2本来のシンプルな魅力をスポイルしてしまったという印象も否めなかった。こうした傾向はR-2以外のモデルにも見られ、同時代のスズキ・フロンテやダイハツ・フェローMAXなどのマスクも装飾過多気味ではあった。だがR-2の場合はオリジナルデザインがプレーンだっただけに、より違和感が強くなってしまったといえる。
[ガズー編集部]