「中央自動車道」最大の渋滞地点、上り線“調布IC~高井戸IC”を攻略する4つのポイント

毎日のように激しい渋滞が発生する高速道路があります。中央自動車道(以下 中央道)上り線の「調布IC~高井戸IC」区間は、主に平日朝の通勤時間帯に東京都心方面へ向かう方が多く、大渋滞が発生します。

中央道の渋滞は「小仏トンネル」が有名ですが、「調布IC~高井戸IC」は、[平成31年・令和元年の全国高速道路渋滞ランキング]において第2位となっています。

そんな渋滞の難所である、「調布IC~高井戸IC」について、所要時間のロスを最低限にし、体力・精神ともに負担を減らすための4つのポイントを、仕事やプライベートでよく利用する私が詳しく解説します。

【参考資料】道路:過去の高速道路・直轄国道の渋滞損失時間 - 国土交通省 (mlit.go.jp)

1.渋滞する曜日と時間帯を把握する

中央道は、「高井戸IC~八王子IC」が大都市近郊区間に指定されており、ここは東京都内・都外の方々の利用によって、交通量が増える区間です。

平日の上り線は、朝6時~9時台まで、最大「国立府中IC~高井戸IC」の区間で渋滞が発生します。また、金曜日の夕方17時~20時も、同区間で渋滞が発生し、渋滞の発生頻度がかなり高い区間です。

そのため走行する際は、渋滞する曜日・時間帯をしっかり把握することが必要で、下記のメリットを得られます。

①渋滞を回避しやすい時間帯を走行することで、時間に余裕を持てる。

②あらかじめ渋滞に備え、飲み物を買ったり、お手洗いを済ませたりするなど事前準備による精神的な余裕が生まれる。

また、そもそも交通量が多い中央道。渋滞する曜日・時間帯以外でも突然の事故や、故障車による渋滞も考えられるため、柔軟な対応ができるようにしましょう。

2.車線数が増減することを意識する

中央道は、基本的に片側2車線の高速道路ですが、一部区間では3車線になる区間があります。たとえば、「上野原IC~大月IC」の上下線は、2003年に片側3車線に増設されました。

中央道上り線の「調布IC~高井戸IC」も、調布ICを過ぎた地点から、片側3車線へと増線されています。

ただし、この片側3車線の区間は3~4キロほどで終わり、高井戸ICまでふたたび片側2車線に戻ります。

片側3車線から2車線になるポイント

①下り線の三鷹料金所がある地点の手前

②上り線の三鷹バスストップが設置されている場所

区間内に車線数の増減があること、そしてその車線数が増減するポイントを把握して運転することが、渋滞時の安全な走行に繋がります。

特に、車線の増減が起きるのは一番左側の車線になるため、なるべく車線変更による事故のリスクを減らしたい場合は、一番左側の車線を避けて走行することが求められます。

逆に、所要時間を少しでも短くしたい場合、片側3車線区間では『一番左側の車線』を走行するのがおすすめです。

中央道上り線「調布IC~高井戸IC」では、調布ICから本線に合流した車線がそのまま一番左側の車線となって、片側3車線に増線します。

片側2車線に減線するときは、増線した一番左側の車線がなくなるため、必然的に車線変更の回数は増えます。そのため、慎重に周囲の確認を徹底して走行することが必要です。

「調布IC~高井戸IC」の渋滞は、下り線の三鷹料金所付近までの片側3車線区間をどのような車線どりで走行するかが、攻略のカギとなるため、特に意識して走行するようにしましょう。

3.一般道を使用した迂回ルートの検討

  • 写真:AC 迂回ルート候補の1つ東八道路

時には渋滞によって、調布IC~高井戸ICまで60分、新宿まで90分以上かかることもあります。

このようにあまりにも渋滞が激しい場合は、一般道を利用して迂回することもおすすめです。調布IC~高井戸ICを一般道で走行する場合、甲州街道(国道20号線)と東八道路という、2つの主要幹線道路が存在します。

上記の2つの道路を中心に、他にも調布ICと高井戸ICを結ぶ道路がいくつかあり、それらを上手に組み合わせると高速道路を走行するよりも、所要時間の短縮が可能な場合もあります。

ただし、一般道へ迂回して走行する場合は、慣れない道路を走る機会が増え、迂回ルートを選択したことによる焦りが出る可能性も高いため、神経を使いながら運転する必要があります。

また、中央道の渋滞がかなり微妙なラインの場合、調布IC手前で高速道路を走行するか。一般道を走行するか、かなり悩むかと思います。

基本的には、そのまま高速道路を走行する方が結果的な所要時間が短い場合が多いのと、精神的負担も少なく走行できるため、なるべくは高速道路を走行するのをおすすめします。

4.区間内での制限速度の変化

もちろん、渋滞していないタイミングで「調布IC~高井戸IC」を走行する機会もあると思います。

ただ、上下線で渋滞していない場合でも、走行に気をつけなければならないポイントがあります。

それは、『制限速度の変化』です。

中央道は基本的に、80㎞/hで設定されていますが、中央道の「高井戸IC~調布IC」の区間内で、「高井戸IC~三鷹料金所」までは上下線ともに路肩幅が通常より狭く設計されているなどの関係で、制限速度が60㎞/hに設定されています。

いつも走行している方でも、制限速度60㎞/hの区間があることを知らない方も意外といらっしゃいます。

制限速度の標識が何ヵ所か設置されており、しっかり「60」の数字が表示されているので、遵守して走行しなければなりません。

下り線を走行する際は、制限速度60㎞/hを基本とする首都高4号新宿線からの流れで該当区間に入るため、遵守しやすいのですが、上り線走行の際は八王子IC~調布ICの制限速度が100㎞/hに上がることもあり、わずか5キロほどの間に制限速度が「100㎞/h → 80㎞/h → 60㎞/h」と急激に変化するため、対応が難しくなっています。

中央道上り線「調布IC~高井戸IC」の制限速度が60㎞/hになるポイントは、ちょうど車線数が片側3車線⇒2車線に減少する手前です。

しっかり認識したうえで、標識をこまめに確認しながら走行しましょう。

知識を深め、渋滞と上手に付き合っていこう

上り線の「調布IC~高井戸IC」を何回も走行している私でも、渋滞時の車線どりや一般道への迂回の検討など、さまざまなことで悩まされます。

それでも、走行区間の設計や一般道の迂回ルートを少し知っているだけでも、不安や悩みを最小限に抑えることができます。

渋滞の際は、自分の気持ちをコントロールして、どれだけ落ちついて運転できるかがとても重要です。そのためには、少しでも知識がある方が、冷静な対応ができるのです。

いろいろお話ししましたが、中央道上り線「調布IC~高井戸IC」では、周辺景色がどんどん都市部の景観に変わっていき、いよいよ日本3大都市の一つでもある、東京都23区内に入る、というワクワク感を楽しめる区間でもあります。

ポイントを押さえながら、ぜひ前向きな気持ちで楽しくドライブされてみてください。

のっぴードライブログ

(テキスト/写真:のっぴー、編集:GAZOO編集部)