【連載全16話】第9話 三菱ミラージュ サイボーグ…日本生まれのホットハッチ特集

2020年9月の発売以来、トヨタの高性能ハッチバック「GRヤリス」が人気を集めています。そこで今回は、クルマ好きの記憶に残る日本生まれの“ホットハッチ”16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。

三菱ミラージュ サイボーグ

1978年に三菱で初めてFFを採用したコンパクトハッチバックとして誕生した初代ミラージュ。1987年に2度目のフルモデルチェンジを受けて登場した3代目のボディーは、3ドアハッチバックと遅れて加えられた4ドアセダンの2種類だった。

スタイリングは同時期に世代交代した兄貴分のギャランと共通する筋肉質なテイストで、逆スラントのノーズが特徴的。ロングウェイビングルーフと称した長めのルーフを持つハッチバックは、Cd値(空気抵抗係数)=0.35の空力性能と2ボックスの機能性の両立をうたっていた。

その名もサイボーグ(CYBORG)と名乗ったシリーズは、三菱初となる(数日後にはギャランも追随したが)DOHC 16バルブを採用した1.6リッター直4エンジンを搭載。チューンは最高出力125PSの自然吸気とクラストップの同145PSを発生するインタークーラーターボ(写真)の2種類で、後者の3000rpm前後から7500rpmのレッドゾーンに至るターボバンドでのパンチ力は激烈と評された。

シャシーの新機軸はターボ版の足まわりで、前後ショックアブソーバーの減衰力およびフロントスタビライザーのバネ定数をインパネのスイッチ操作でスポーツまたはツーリングの2モードに切り替える、世界初のデュアルモードサスペンションを採用。

ワインディングロードを楽しむときは操縦安定性を、ハイウェイをクルージングする際は乗り心地を重視するといったフットワークの選択が可能となっていた。

[ガズー編集部]

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